「ESAT-Jは誰が、どうやって採点しているの?」
「英語が少し間違っていたら、すぐ減点される?」
「採点基準が分からなくて、対策の方向性が見えない」
ESAT-J(中学校英語スピーキングテスト)について、保護者や生徒から特に多いのが採点に関する不安です。
筆記試験のように明確な正解・不正解がないため、「何を基準に評価されるのか分からない」と感じやすいテストでもあります。
この記事では、
- ESAT-Jの採点の考え方
- 採点方法の特徴
- 採点基準を理解するメリット
を、東京都の高校受験英語指導の視点から分かりやすく解説します。
ESAT-Jの採点|減点方式ではないことをまず理解する

ESAT-Jの採点を理解するうえで、最初に知っておくべき重要なポイントがあります。それは、ESAT-Jは減点方式のテストではないという点です。
筆記試験では、
- 文法が1つ違えば不正解
- 単語のつづりが違えば0点
というように、間違いがそのまま減点につながります。
一方、ESAT-Jはスピーキングテストのため、
- 完璧な英文で話せているか
- ネイティブのような発音か
といった点で評価が決まることはありません。
ESAT-Jでは、英語で伝えようとしているか?コミュニケーションが成立しているか?という観点が重視されます。
そのため、
- 文法が多少間違っていても
- 表現がシンプルでも
話し切れていれば評価につながる設計になっています。
ESAT-J採点の基本的な考え方
ESAT-Jの採点は、1つの発話だけを切り取って判断するのではなく、複数のパートを通して総合的に評価されます。
評価の軸となるのは、主に次のような点です。
- 質問や状況を理解して答えているか
- 内容が大きくずれていないか
- 英語を使ってやり取りしようとしているか
つまり、「英語が完璧かどうか」よりも「英語で伝えようとしているかどうか」が評価の中心になります。
この点を理解していないと、
- 間違えないように黙ってしまう
- 話すこと自体を避けてしまう
といった行動につながり、結果的に評価を下げてしまうケースも少なくありません。
ESAT-Jの採点方法|どのように評価が決まるのか

ESAT-Jの採点方法は、一般的な学校のテストとは大きく異なります。
ESAT-Jでは、タブレット端末を使って音声を録音し、その音声をもとに採点が行われます。
試験当日は、
- 生徒が英語で話す
- 音声が録音される
という流れで進みます。
その後、録音された音声データをもとに、複数の評価観点から採点が行われます。
ここで重要なのは、その場の印象だけで評価されるわけではないという点です。
- 話す内容
- 話し方
- 全体のやり取り
を踏まえて、採点基準に沿って評価されます。
そのため、
- 一部聞き取れなかった
- 途中で言い直した
といったことがあっても、即不利になるわけではありません。
採点基準を知ると対策の方向性が明確になる
ESAT-Jの採点基準を理解すると、「何を練習すればいいのか」がはっきりしてきます。
採点で重視されているのは、
- 沈黙しない
- 質問に必ず反応する
- 簡単でも自分の言葉で答える
という点です。
逆に、
- 難しい単語を無理に使おうとする
- 完璧な文を作ろうとして止まる
といった行動は、その分流れが悪くなったり、意味の通らない文になったりして、評価につながりにくくなります。
公式資料で示されている採点の位置づけ
ESAT-Jの採点基準は、東京都教育委員会が公式に示している資料にも明記されています。そこでは、英語スピーキング力を「知識量」ではなく、「運用力」として評価することが明確にされています。
この考え方は、ESAT-Jが英語を使える力を育てるためのテストとして設計されていることを示しています。
ESAT-Jの採点者|誰がESAT-Jを評価しているのか
ESAT-Jの採点について、よくある誤解が「AIが自動で採点しているのでは?」「学校の先生が主観で評価しているのでは?」というものです。
実際のESAT-Jでは、生徒がタブレットで録音した音声を、専門の評価者が採点しています。
評価者は、ESAT-Jの採点基準について研修を受けた第三者であり、学校の担当教員が直接採点する仕組みではありません。
この方式により、
- 学校ごとの差が出にくい
- 採点基準が全国一律で保たれる
- 主観によるブレが抑えられる
という特徴があります。
ESAT-Jは、誰が受けても同じ基準で評価されるスピーキングテストだと考えてください。
ESAT-Jの評価基準|何ができていれば評価されるのか

東京都教育委員会の【特設ページ】中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)には、Partごとに評価基準を設けてします。以下はそれぞれの評価を得るための基準をまとめたものです。
① 評価 A・B の基準
A・B評価では、まず コミュニケーションの目的や場面に応じて適切な英語で答えられていることが重視されます。具体的には、5問すべて、またはほとんどの課題で適切な応答ができている状態を指します。語彙・文法の使用が比較的正確で、発音・話す速さ・間の取り方が概ね適切で聞き手が十分理解できるレベルです。A評価は5問すべて適切に答える状態、B評価は少なくとも4問適切に答える状態が目安です。
② 評価 C・D の基準
C・D評価では、課題への応答が部分的に成立しています。C評価は3つ程度の課題に適切に答えられる状態、D評価は1〜2つ程度の課題で適切な応答ができている状態を指します。この段階では、文法や語彙に基礎的な誤りがあり、発音や話すリズムが不自然である部分が見られることが多いですが、いくつかの応答ではコミュニケーションが成立しています。
③ 評価 E 以下の基準
E評価は、まとまりのある応答が極めて少なく、語彙や表現が限られていて聞き手に伝わりにくい状態を指します。PreA1相当として、簡単な単語の羅列程度でしか答えられない場合や、コミュニケーションとして成立していない場合に該当します。グレードなしは、求められる内容から大きく外れた、英語として成立していない発話が行われた場合です。
ESAT-J スピーキング評価で差がつくポイント

ESAT-Jのスピーキング評価で差がつくのは、「英語が得意かどうか」ではありません。
差がつく最大のポイントは、沈黙しない力です。
評価が伸びやすい生徒の共通点として、
- 分からなくても何か英語で答えている
- 簡単な単語をつないで話している
- 文が途中で止まらない
といった特徴があります。
一方で、評価が伸びにくいのは、
- 間違えないように黙ってしまう
- 完璧な文を考えすぎて時間切れになる
ケースです。
ESAT-Jでは、「正確さ」より「継続して話すこと」が評価につながりやすいという点を、必ず意識しておきましょう。
採点基準を踏まえた効果的な練習方法

ESAT-Jの採点基準を理解すると、練習の方向性は非常に明確になります。
効果的な練習のポイントは、
- 1問ごとに必ず声に出して答える
- 正解かどうかより、話し切ることを優先する
- 中学生レベルの簡単な英語で十分
という点です。難しい表現を覚えるよりも、
- I think ~
- I like ~
- Because ~
といった基本表現を使って、止まらずに話す練習を重ねることが重要です。
このような練習はKimini英会話などのオンライン英会話教材を利用することで、ESAT-J本番でも落ち着いて対応できるようになります。
まとめ|ESAT-Jの採点基準を知れば対策はシンプルになる
ESAT-Jの採点は、
- 減点方式ではない
- 専門の評価者が基準に沿って判断する
- 英語で伝えようとする姿勢が重視される
という特徴があります。つまり、完璧な英語を話す必要はありません。
大切なのは、
- 質問に反応する
- 簡単な英語で話し切る
- 沈黙しない
この3点です。
ESAT-Jの採点基準を正しく理解し、「話す練習」を積み重ねることが、評価を一段階引き上げる近道になります。

