TOEICのリスニングでほぼ満点を取っていた私は、「英語の聞き取りはもう大丈夫」と自信満々で海外に飛び出しました。
ところが現地に着いてすぐに、その自信は見事に打ち砕かれました。
テストでは完璧に聞き取れていた英語が、現実の生活ではまるで違うものに聞こえたのです。
ここでは、実際に私が「えっ、何て言ったの?」と固まってしまった5つの場面を紹介します。
これから留学を控えている人や、海外に行く予定のある人はぜひ参考にしてください。
この記事の3行まとめ(AI要約)
- TOEICで高得点でも、崩れた発音や訛り、専門用語など「リアル英語」には別の対策が必要になる。
- スラングやアクセントに慣れる大量インプットが、実践的なリスニング力を伸ばす近道になる。
- 完璧を目指さず、聞き返す勇気を持つことが、聞き取れない場面を乗り越える現実的な方法である。
海外で聞き取れなかった英語5選

さっそく、私が海外で英語を聞き取れずに困った5つのシーンを紹介します。
ネイティブ同士の会話
ネイティブスピーカー同士が話す英語は、想像以上に速く、そして「教科書通り」ではありませんでした。
カフェやバーで隣のテーブルから聞こえてくる会話は、単語がつながって一つの音の塊のようになり、スラングや略語が次々と飛び交います。
“gonna”、“wanna”、“gotta”はもちろん、“I dunno (=don’t know)”や“kinda (=kind of)”といった日常的な崩し言葉が当たり前。
さらにスピードが速いので、頭の中で翻訳する余裕すらありません。
TOEICでは丁寧に区切られた英語に慣れていただけに、この「生きた英語」の壁は高く感じました。
慣れるまで数週間かかり、最初はただニコニコして頷くしかなかったのが正直なところです。
非ネイティブの英語
ホームステイ先の家族や、同じように留学に来た学校のクラスメートたち。
彼らはそれぞれ母語の影響を強く受けた、独特の訛りを持っていました。
例えばインド系の英語は“r”の発音が特徴的で、中国や韓国出身の人は“l”と“r”の区別が曖昧になりやすいなどです。
同じ英語のはずなのに、まるで別の言語のように聞こえる瞬間が何度もありました。
最初は「何を言っているのかわからない」状態でしたが、毎日接しているうちに少しずつ耳が慣れてきました。
非ネイティブの英語は、ネイティブのそれ以上に「慣れ」がものをいう分野だと痛感した経験です。
専門分野外の会話
日常会話はこなせるようになっても、法律や医学など専門分野の話になると一気に聞き取れなくなりました。
病院で医師が説明する症状や治療法、銀行や賃貸契約で契約内容を説明されるとき、知らない単語が次々と出てきます。
「とりあえず要点だけでも」と思っても、専門用語が連続すると理解が止まってしまうのです。
TOEICで出てくる語彙は一般的なものが多いので、こうした「実生活の専門英語」には完全には対応できていませんでした。
事前に少しでも関連用語を調べておくか、相手に「もう少し簡単に説明してもらえますか?」と素直に頼むしかない、というのが当時の結論です。
電話やビデオ通話の英語
対面ではなんとか聞き取れていた英語も、電話やビデオ通話になると途端に難易度が上がりました。
顔が見えないと、表情や口の動き、ジェスチャーといった視覚情報が完全に失われます。
これらが実は会話の理解をかなり助けていたことに、初めて気づきました。
音声だけだと「ん?」と聞き返す回数が増え、特にネイティブの早口だと内容を追うのが精一杯。
ビデオ通話でも回線の影響で音声が途切れたり、映像が遅延したりするとさらに厳しくなります。
今では「電話対応は特に集中する」と自分に言い聞かせています。
館内や機内のアナウンス
公共交通機関やデパートの館内放送や飛行機の機内アナウンスも、聞き取りにくい代表格でした。
スピーカーから流れる音声は質が悪く、反響してこもったように聞こえることが多いです。
しかも話すスピードが速く、専門用語や定型表現が多用されるため、一語一句聞き逃せません。
顔が見えない分、表情で補完することもできず、「今なんと言った?」と周囲の人に確認する場面が何度もありました。
特に緊急時のアナウンスは緊張も相まって、余計に頭に入ってこないものです。
聞き取れるようになるには?実用英語のリスニング力を上げる方法

TOEICリスニングで高得点を取っていても、私のように実際の海外生活で英語が聞き取れず戸惑うのはよくある話です。
先の5つのケースは、どれも「試験英語」と「リアル英語」のギャップを象徴しています。
ここでは、これらを克服するための具体的な勉強法・行動を、5つに絞って提案します。
1. スラング・崩れた英語を「大量インプット」する
教科書英語から脱却するには、ネイティブがネイティブ相手に話す生の音声を聞くのが効果的です。
例えば、YouTubeやポッドキャストで
- casual conversation
- friends chatting
- vlog with friends
などと検索し、字幕なしでまずは聞いてみましょう。特に、日常会話寄りコンテンツがオススメです。
そして、聞き取れなかった部分は後でスクリプトを確認し、リスト化して覚えます。
目標は「速さに慣れる」ことです。
最初は低倍速にしてもOKなので、毎日15〜20分は「スピードに晒される」時間を作りましょう。
2. 世界中のアクセントを意図的に聞く
訛りは「慣れ」が最大の武器です。
特定の国の人ばかりではなく、多様なアクセントをまんべんなく聞く練習が必要です。
ここでも、オススメなのはYouTube。
例えば、
- Indian English
- Singaporean English
- Nigerian English
- Korean English
などと検索して聞いてみましょう。
また、ESLの授業動画や、ホームステイ経験者の会話動画も良い教材になります。
実際に言語交換アプリ(HelloTalk、Tandemなど)で、非ネイティブ同士の会話を積極的に行うのもいい案です。
「この人の英語はこう聞こえる」というパターンを脳に蓄積させていくと、徐々に聞き取りやすくなります。
3. 単語力+背景知識を広げる
知らない単語が多いと、どれだけ聞き取っても内容が入ってきません。
「広く浅く」の語彙と知識を意識的に増やすといいでしょう。
法律・医療・経済などの基礎用語は、簡単な英語解説動画(“Legal English for beginners”、“Medical English basics”など)でインプットできます。
興味のある分野以外も、BBCやCNNの短いニュースを毎日1本聞いて、知らない単語をその場で調べてメモする習慣をつけるのもオススメ。
「単語帳を作る」より「文脈の中で覚える」方が定着しやすいです。
専門用語が出てきたら「この単語はどんな場面で使われるか」までセットで覚えると効果的です。
4. 「顔なし」リスニングを練習する
電話音声を克服する場合、表情やジェスチャーに頼らず音声だけで理解する力を鍛える必要があります。
例えば、以下のような練習が効果的でしょう。
- 音声だけのポッドキャストやラジオを聞く練習をする
- オンライン英会話で「カメラオフ」や「音声のみ」のレッスンを定期的に入れる
- 電話対応のロールプレイができる教材や、カスタマーサービスの通話音声を聞く
また、「聞き返してもいい」と、心理的ハードルを下げることも大事です。
最初から完璧を目指さず、“Sorry, could you say that again?”を自然に言えるように練習しておきましょう。
5. 騒音下・低品質音声に慣れる
アナウンスは「音質が悪い+速い+一方通行」という最悪の条件が揃っています。
これを聞き取れるようにするには、以下のような練習がオススメです。
- 空港や駅のアナウンス音声をYouTubeで検索して聞く(“airport announcement”、“flight boarding announcement”など)
- カフェや電車の中でイヤホンで英語を流しながら、雑音があっても聞き取る練習
- アナウンスでよく使われる定型表現(“Please make sure your seat belt is fastened”、“Attention passengers…”など)を事前に覚えておく
実際の飛行機や公共施設で、積極的にアナウンスに耳を傾ける習慣をつけるのも効果的です。
全体を通してのポイント
これらの練習は「完璧に聞き取れるようになる」ことを目標にせず、「わからない部分があっても、全体の意味を推測できる」レベルを目指すのが現実的だと思います。
毎日少しずつ「リアル英語」に触れる時間を確保し、聞き取れなかった瞬間を次の練習材料に変えていく姿勢が、一番の近道になるでしょう。
まとめ

TOEICで高得点を取っても、現実の英語はテストとは別物でした。
でもこの「聞き取れない経験」こそが、本当の英語力を伸ばすきっかけになったと今は思います。
皆さんも海外で同じような壁にぶつかったら、焦らず「慣れ」と「質問する勇気」を武器にしてみてください!
