近年は、日本語でも「クレイジー」という言葉を耳にします。ニュアンスとしては、日本語では「いかれてる」「狂気的な」「正気でない」という意味として少しネガティブに使われることもある言葉です。ただ、カジュアルな間柄の相手に「君はクレイジーだよね」と誉め言葉として言うことも今では普通になっています。

ところで、英語圏で「crazy」は同じような意味を持つのでしょうか?ネガティブな意味だけでなく、ポジティブな意味もあるのでしょうか?

ネイティブは実際にどういう場面で「crazy」を使うのか、今回はご紹介いたします。

「クレイジー」は良い意味か、悪い意味か?

日本語でも最近よく聞く「クレイジー」。英語の「crazy」は、何かとんでもない思わぬことがあったときに「すごい!」「ありえない!」「やばい!」と表現するときに使われるカジュアルな英語です。

辞書によると英語で「crazy」は、「気が狂った」「狂気じみた」「どうかしていて」「気が変で」「熱中して」という意味になります。近年では、ネイティブの人が対して凄いものではないものでも「それすごいねぇ」という軽い一種の口癖のような感覚で「crazy」を使います。その割には、割とポジティブな意味で褒めていることが多いです。もちろん、本来の「狂気な」「正気でない」と意味する場合もありますが、日常会話の中では「crazy」は「すごい!」とカジュアルに前向きに使うことが多いです。

「crazy」を使った例文

ここでは、「crazy」を使った例文をご紹介いたします。カジュアルに日常会話のなかで使われるcrazy。ぜひ参考にしてみてください。

Aさん
The train this morning was delayed due to the accident. It took me 2 hours to get to the office.
訳)今日の朝の電車は事故で遅れてたよ。オフィスに着くのに二時間もかかった
Bさん
That’s crazy! I hate trains in Tokyo.
訳)それは大変だ!東京の電車は嫌だよねー

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Aさん
: I got an A for the final!
訳)期末テストでA取った!
Bさん
That’s crazy! I think you are the only person who got an A.
訳)それはすごい!Aを取ったのは君だけじゃないかな

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Aさん
I normally run 30 km a week.
訳)いつもは週に30kmくらい走るよ
Bさん
That’s crazy! You are such an athlete.
訳)そりゃ凄いね!アスリートみたいだね

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Aさん
Did you watch the baseball yesterday? It was crazy, wasn’t it?
訳)昨日の野球みた?やばかったよね!?
Bさん
Yes, it was insane! I think that game was the best game this year.
訳)ほんと、やばかったね!あのゲームは今年ベストのゲームだと思うよ

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Aさん
I love this drama!  The story is so crazy.
訳)このドラマ大好き!ストーリがいかれてる感じがいい
Bさん
Oh, I saw it, too. That drama is so addictive, right?
訳)おー私も見たよ。あのドラマは中毒性あるよね
Aさん
Are you crazy?
訳)気は確かか?

「crazy」は褒め言葉!? ネイティブが使う意外なフレーズ

「crazy」は、普段の会話では「すごいね!」というポジティブな誉め言葉にもなります。気軽に使って相手との距離を縮めることができる言葉です。また、熱中していることを伝えることにも使います。

「crazy about 〇〇」で、「○○に夢中だ」という意味に

「crazy about 〇〇」で、「〇〇に夢中だ」、「〇〇に惚れている」という意味になります。主に人や物などに対して使います。

Aさん
He is crazy about that girl.
訳)彼はあの女の子に夢中だ

「be crazy to ~」で、「~したいと熱望する」という意味に

「be crazy to ~」は、「~したがっている」、「~に熱望する」という意味になります。

Aさん
I was crazy to meet you.
訳)私はあなたに会いたいと心から思っていました

「like crazy」で、「狂ったように」という意味に

「like crazy」は、「狂っていて」、「狂ったように」という意味になります。

Aさん
He was running like crazy.
訳)彼は狂ったように走っていた
Aさん
My son was eating chocolate ice cream like crazy.
訳)私の息子はチョコアイスを狂ったように食べていました

「クレイジー」の類語

「crazy」には、多くの類語があります。同じように使えるものもあれば、少しニュアンスが異なるものもあります。

「insane」

感覚的には「insane」の方が「crazy」よりも「凄さ」や「驚き」の度合いが高いように思われています。

Aさん
He bought a car for his girl friend on their first date.
訳)彼は初めてのデートで彼女に車を買ったんだって
Bさん
Wow, that’s insane.
訳)わお、それは凄すぎだよね

「That’s nuts」

「nuts」自体は木の実やナッツをいみしますが、「That’s nuts」は「それはバカげている」とカジュアルに突っ込みをいれたいときに使う表現です。何か危険なことをしているのを見た、または聞いた時に使います。

Aさん
You are gonna dive into the winter ocean? That’s nuts!
訳)冬の海に飛び込むのかい?バカげてる!

「out of this world」

「この世の者とは思えない」という意味で、一般的にはあまり使われませんが、知っていると聞いたときに理解ができるので覚えておきましょう。ポジティブな意味で「すごい!」「考えらえない」という意味にもなります。

Aさん
Did you watch that sci-fi movie?
訳)あのサイエンスフィクションの映画みた?
Bさん
Yes, it was amazing. It was out of this world!
訳)凄い良かった。この世のものとは思えないよ。

「crazy」を使って相手との距離を縮めよう

いかがでしたか?「クレイジー」の英語である「crazy」は、日常会話ではカジュアルな場面でポジティブに驚きを表現する言葉としてよく使われています。

時にはオーバーリアクションで相手を褒めるためにも使われます。

また、熱望している様子や狂ったように何かを行っている様子を表現するときにも使われます。

「crazy」を使いこなせば日常会話もこなれた感じに聞こえるはずです。

ぜひ、様々な場面で「crazy」を気軽に使って相手と会話を盛り上げてみましょう。