前回はイマドキの教育事情について触れましたが今回は範囲を狭めて家庭単位の教育事情について感じたことを書きます。それは長女が小学校に入学して最初の懇談会でした。担任の先生が「宿題以外に学年×10分の家庭学習の時間を設けてください」とおっしゃったのです。子どもにとって初めての小学校生活が始まったわけですが、私にとっても初の小学生の親としての生活の始まりでした。「なるほど。1年生なので10分間の家庭学習をしなくてはいけないんだ。」と納得しました。

ちなみに…下二人の時にはそんな一言はありませんでした。そして6年が経過して長女は中学校に入学。中学校の懇談会でまた「家庭学習の大切さ」についての話がありました。長女はきっと「家庭学習をさせよう」というスローガンを掲げられる学年に生まれてしまったのでしょうね(冗談です)。

我が家にとって学校の優先順位が1番なのでさっそくドリルを買って娘に渡しました。長期休みにはノートに教科書のコピーなどを貼ったりして復習ドリルも手作りしました。その当時、家庭学習は「学校で理解しきれなかったところを補い、また理解をより深めるためのもの」だと思っていました。もちろんそれも正解なのでしょうが6年経って長女が中学生になった時に「これか!」と実感することに出合いました。

長女は小学校のテストでは80点を下回ることはなく学校の勉強がわからないということもほぼありませんでした。「学校の授業は聞いていればわかるしテストもそれで大体満点が取れるもの」という感覚が彼女にはあったと思います。中学生になりその感覚のまま受けた中間テストは惨敗でした。テストの前に勉強するということが長女には理解も納得もできなかったのです。「テストの前には勉強をしなくてはならず、そもそも中学の勉強には予習や復習が必要だ」といくら言っても耳を貸さず再び期末テストでも散々な結果を取って来ました。もちろん通知表も見たことのない数字でさすがに長女も青ざめていました。

子どもが通う小学校では担任の先生にもよりますが早いと4年生くらいから「自主勉強ノート」が始まります。週末必須&平日は自主的に何かしらの勉強をしたノートを提出するのです。最初に担任から説明がありました。「これは中学校の準備です。中学生になると家での学習が大事になりますが、中学生になって急に習慣づくものではないのでその準備として行います。」算数の教科書の後ろにある補充問題をやったり、自作の物語を書く子もいれば絵を描くだけ、先生への質問を書く(好きなキャラクターとか)など内容も分量も本当に自由です。やった内容よりも「自分で考えたことを机に向かってする」ということに重きが置かれているようです。

家庭学習が必要な理由には色々あると思いますが、我が子にとっては「学校の授業時間だけでなく家でも勉強をする必要がある」という一番簡単なことを身につけるために必要だったと今更ながら感じています。下の子では低学年のうちから家庭学習について言われなかったことや長女は学校の授業だけで理解できていたことで、足りないところは補うけれど「習慣付ける」ということはしなかったのです。長女の性格に寄るところが大きいのも事実ですが正直なところ後悔しています。

学校の宿題も担任によって様々です。長女は6年間ほぼ毎日国語の音読の宿題が出ていました。下の2人も今のところ毎年出ています。でも同じ小学校で音読の宿題がない学年もあるそうです。子どもの小学校は1学年4~5クラスあるのですが学年で宿題が統一されている年もあれば、1組は毎日出るのに2組は週末しか出ない年もありました。週末は運動系の習い事をしている家庭によっては大忙しのため週末に宿題を出すと(怒られるので)出しませんという先生もいます。「宿題を出してくれないと子どもが勉強しないから出して欲しい」という保護者と「宿題が負担だからいらない」という保護者がクラスに混在して葛藤している先生もいました。また宿題を忘れたら休み時間にやらせる先生と、たまにしかチェックしない先生もいます。長女は小学校1年生の時たまにしかチェックしない先生だったので2年生になった時にとまどっていました。先生方もそれぞれ方針があるでしょうし、クレームを言う保護者も増えている中で色々と大変なのでしょうね。これもまた家庭学習をプラスすることで安定した勉強時間が確保できるということにつながるのかもしれません。

次回はガラッと変わってオンライン英会話の体験談を書きたいと思います。