2022年度から東京都の高校受験にスピーキングテストが導入されました。

今年は入試の点数に加算される初めての年となりました。

チョージョの得点は・・・

忘れていたころ、E-SATJの結果が送られてきました。
結果は・・・「A」

都立高校を受験するのであれば、20点の加点でした。
チョージョは都立高校を受験しないことにしたので、ESAT-Jの結果をWEBページでは見ていませんでした・・・。

ちなみに、英検準2級の参考CEFRレベルは「A2」なので、ちょうどESAT-Jの結果も「A2」で同じ。
点数はちゃんと判定されているのかな、と思いました。
周りのお友達に聞いていないからわかりませんが、英検準2級レベルであれば、AかB、3級レベルならB~Cになるのではないかと思います。
逆にスピーキングが抜群にできても20以上にはならないので、このテストでアドバンテージはないでしょう。

ESAT-Jの全体の点数は

スコア分布状況

東京都教育委員会のホームページに、「受験者全体のスコア分布状況」が掲載されていました。
半数以上がB~Cだったようです。

ESAT-Jの問題形式

ESAT-Jの問題形式について、解説します。

ESAT-JはパートA~Dまでの4つのセクションで構成されており、問題文は日本語で話されます。各パートについて見ていきましょう。

パートA(音読)

  • 出題 2問
  • 準備時間、解答時間はそれぞれ30秒
  • 5文前後の書かれている英文を音読します

英検3級以上の二次試験でも、音読がありますね。

パートB(質疑応答)

  • 出題 4問(応答3問と発信1問)
  • 準備時間、解答時間はそれぞれ10
  • No.1~No.3 絵や図などを見て、記載された問いに答える
  • No.4 絵や図、日本語の指示に従い、自ら質問を発する

パートC(内容説明:ストーリーの要旨等を説明)

  • 出題1問
  • 準備時間30秒、解答時間40
  • 4コマイラストを見てストーリーを作成して話す

英検2級の二次試験でも、4コマイラストを英語で説明というのはあります。

パートD(意見陳述)

  • 出題1
  • 準備時間1分、解答時間40
  • 質問に対して、自分の意見とその理由を話す

東京都教育委員会の公式サイトに、ESAT-Jに関する特設ページがあるので、そのページで問題や解答例をチェックしてから受験すると良さそうです。

ESAT-Jは基本的に都立高校を志願する生徒さん向けのスピーキング試験なので、都立高校の受験を検討している中学3年生は、このスピーキング試験の受験を検討されてみてはいかがでしょうか。

ESAT-Jの実施要項

ESAT-Jの実施要項についても確認しておきましょう。

実施場所

都立高校や民間施設など

対象

都内公立中学の3年生全員、及び都内在住あるいは都内の私立・国立中学3年の希望者

試験方法

受験者はタブレット端末を使い、音声を吹き込んで解答します。

使用機材

・テスト専用のタブレット端末

・イヤホンマイク

・防音用のイヤーマフ

採点方法

大学の学位やTESOL等英語教授法の資格を持つなど、高い英語力と英語教育に関する専門性のある専任スタッフがフィリピンで約8万人分を採点。(研修を受講し、修了テストに合格した場合のみ、採点業務に従事)。
都教育委員会が監修した基準に従い、複数の採点者による採点・審査を経て結果が確定します。

採点基準

「コミュニケーションが達成できているか(相手の求めていることに答えているか)」「言語使用は適切であったか」「相手に伝わる音声で話せているか」の3つの観点で評価。

評価

「絶対評価」による6段階の段階別評価(ESAT-J GRADE)(※基準に達していれば全員が「A」評価を得ることもあります)

点数の影響は?

ESAT-Jの点数は、冷静に考えると内申点や当日の学力検査の得点と比べると、あまり大きな影響はないと思います。
当日の英語の問題は1問4点で、ESAT-Jのレベルが1レベルあがると4点の差なので、テストの1問程度の点数です。
倍率が高い激戦校であれば、この点差がカギになるかもしれませんね。

今後もスピーキングテストの受験への活用は広がっていくのではないでしょうか。
英語の勉強は、「読む、聞く」だけでなく、「話す、書く」もバランスよく鍛えていくことがますます大切になりますね!

ESAT-J向けの対策

ESAT-J向けの対策

ESAT-Jは、A、B、C、D、E、Fの6段階評価であること、問題形式や実施要項について解説し、ESAT-Jの点数は、内申点や都立高校の試験の点数に比べると、あまり大きな影響はないこともお伝えしました。

それでも、都立高校に合格するために、ESAT-Jをうまく活用したいと考えておられる方向けに、ESAT-J向けの対策について解説していきます。

音読をしっかり練習する

ESAT-Jは英語のスピーキングテストで、パートAで音読があるので、まず音読の練習をしましょう。

日頃から音読をよくやっている人はあまり練習しなくてもスムーズに音読ができるでしょうが、ふだん音読をあまりやっていない人は、音読の練習をしっかりやると、スコアが変わってきます。

ESAT-Jでは、人ではなくタブレットに向かって話すので、小さな声で話すと機械にうまく録音されず、評価が下がってしまいます。スマートフォンなどに音声録音機能がついているので、スマホに向かって英語を読んで録音し、後で自分で聞き返すと、自分の音読がどんな感じか客観的に判断できます。

自分が志望する都立高校のグレードを確認

ESAT-Jでは、偏差値が60を超えるような上位の都立高校を目指す場合はグレードC(64~50)以上、その他の都立高校を目指す場合はグレードD(49~35)を目標としましょう。グレードAやグレードBが取れたら、なおさらいいです。

ESAT-Jは6段階評価で、1つグレードが上がることに4点評価が上がります。Aが取れても20点が追加されるだけなので、内申点の方が点数面でずっと影響が大きいです。内申点は、5科目(英数国理社)の内申が1つ上下すると約4.6点の影響があり、実技科目(音美技保)の内申が1つ上下すると約9.2点の影響があります。

短期に効率よく準備する

ESAT-Jの試験は、都立高校の入試で点数アップに活用できますが、比重があまり大きくないので、短期に効率よく準備することをおすすめします。

7月上旬から9月中旬までに受験を申し込んで、11月下旬にESAT-Jの試験を受けるという流れになります。

公式サイトにESAT-Jのサンプル問題が出ているので、ぜひそのサンプル問題に目を通しておきましょう。

ESAT-Jの試験を活用したい人は、都立高校を受験する中3生だと考えられますが、中1生や中2生向けの問題も公式サイトに出ているので、中1や中2の時間があるときから、問題形式に慣れておくのもいいでしょう。

東京都が英語のスピーキングを重視していることが感じられますね。インバウンドで日本を訪れる外国人の数が大幅に増えており、将来を担う子供たちへの期待の表れかもしれません。