日本語では不安な気持ちを指して「心配」と表現しますが、英語の場合はどうでしょう。
ひとくちに心配といっても、「将来の心配」「人間関係の心配」「命の心配」など、さまざまな心配があります。英語の場合、これらがすべて同じ表現なのか、それとも違う表現なのか、気になりますね。
ということで、今回のテーマは「心配」です。英語で「心配」を表す表現を5種類挙げ、それぞれの表す意味合いやニュアンスの違いについて、詳しく解説していきます。
これを読めば、英語でも場面に即した「心配」を表せるようになりますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
「心配」は英語で何て言う?
「心配」を表す英語表現は “worry”、”concern”、”anxious”、”afraid”、”uneasy” の5種類です。
とはいえ、一括りに「不安」といっても、それぞれに表す意味やニュアンス、適した使用シーンなどが異なります。1つずつ詳しく確認していきましょう。
「心配」①:worry
「心配」という意味で最も一般的に使われるのが “worry” です。発音記号は「wˈɚːri」、カタカナで表すと「ウォーリー」となります。
worry は主に動詞として使われ、「(人を)心配させる」という他動詞、「(自分が)心配する」という自動詞の用法があります。そのため、「~について心配する」と言いたい場合は、以下の2種類の表現が存在します。
- worry about ~
- be worried about ~
このうち、”worry about ~” は「常日頃から心配していること」を表し、”be worried about ~” は「今まさに心配していること」を表します。
I worry about my health.
訳)私は常日頃、自分の健康状態を心配しています。
I’ve had a headache since this morning. I’m worried about my health.
訳)今朝から頭痛がします。自分の健康状態が心配です。
また、”Don’t worry(about it)” の形で「心配するな」という意味でもよく使われます。
Oh my god! I have no money.
訳)やばい、お金が無い!
Don’t worry about it. It’s on me.
訳)大丈夫、今回は僕が奢るよ。
「心配」②:concern
ビジネスなどのフォーマルな場面での心配を表すのが “concern” です。発音記号は「kənsˈɚːn」、カタカナだと「コンサーン」となります。
concern のもともとの意味は「何かと関係していること」。そのため、自分自身についての心配というより、周囲との関係によって生まれる心配を表します。「心配」という点では worry と似た意味ですが、concern の方が硬くフォーマルな印象があります。別の訳語で言うと「懸念」が近いです。
concern は動詞だと「~を心配させる」という意味なので、「(自分が)心配する」という意味で使う場合は “be concerned” と受け身の形にします。
I’m concerned about our new project.
訳)私たちの新プロジェクトについて懸念があります。
ちなみに、上記のように “be concerned about ~” だと「心配」を表しますが、”be concerned with ~” だと「関係、関心」を表すので注意しましょう。
I’m concerned with our new project.
訳)新プロジェクトに私は関係しています。
Yeah, I know.
訳)うん、知ってる。
「心配」③:anxious
未来に対する漠然とした心配を表すのが “anxious” です。発音記号は「ˈæŋ(k)ʃəs」、カタカナだと「アンクシャス」が近いでしょう。
anxious の anxi- は「窮屈、締め付けられる」という意味。そのため、anxious は心がギューッと締め付けられるような心配を表すようになりました。主にこれから先起こる未来のこと、将来のことに対する不安な気持ちを表します。
I’m anxious that a large meteorite will fall on the earth some day.
訳)いつか巨大隕石が地球に落ちるんじゃないか心配なんだ。
It’s called “Kiyuu” in Japanese.
訳)それを日本語では「杞憂」と言うんだよ。
ちなみに、anxious が表すのは主に個人的かつ精神的な心配です。そのため、ビジネスなどのフォーマルシーンで使うと、単なる個人的悩みを打ち明けるようなニュアンスになるので注意しましょう。
「心配」④:afraid
“afraid” が表すのは、恐怖から生まれる心配です。発音記号は「əfréɪd」、カタカナだと「アフレイド」となります。
afraid は、本能的に湧き上がるような恐怖心を表し、そこから生まれる心配や不安も表すようになりました。
先述の anxious が「心が締め付けられるような心配」だったのに対して、afraid は「ガクガク震えるような心配」と言えるでしょう。主に “be afraid of ~” の形で使われます。
I’m afraid of meeting my boss.
訳)上司に会うのが怖いんだ。
Did you do something wrong?
訳)何かやらかしたの?
「心配」⑤:uneasy
心が落ち着かないような心配は “uneasy” を用いて表します。発音記号は「`ʌníːzi」、カタカナだと「アニージー」です。
un- は否定を表すので、uneasy は “easy” の否定形。easy というと「簡単」という意味が有名ですが、本来は「心が休まる」ことを表します。「心が休まるくらい簡単」という連想ですね。そのため、uneasy で「心が休まらない⇒心配、不安」という意味になりました。
精神的な心配を表す点では先述の anxious と似ていますが、uneasy はビジネスも含めて幅広いシーンで使うことができます。“be uneasy” の他に “feel uneasy” の形でも多く使われます。
I feel uneasy about my presentation tomorrow.
訳)明日のプレゼンが心配です。
まとめ
今回は、「心配」を表す英語表現について詳しく確認してきました。
「心配」を表す英語は主に5種類ありますが、それぞれの違いを改めてまとめると以下のようになります。
worry | 最も一般的な「心配」 |
concern | フォーマルな場面での「心配」 |
anxious | 未来に対する漠然とした「心配」 |
afraid | 恐怖から生まれる「心配」 |
uneasy | 心が落ち着かない「心配」 |
ひとくちに「心配」といっても、使う単語によってニュアンスが異なることがわかりますね。
今回ご紹介したことを参考に、英語でも状況に応じて「心配」を使い分けていきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!