「塩」は料理をするときに欠かせない調味料の一つですよね。野菜をゆでたり、お肉に下味をつけたり、料理の味付けにも使われます。

そんな「塩」は英語でsaltというのはよく知られていますが、「塩をかける」「塩で味付けされた」などを英語で表現するとなるとむずかしく感じる方も多いでしょう。

そこで今回は、「塩」に関する英語表現について解説します。
塩以外の調味料や塩に関する英語表現についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

「塩」は英語で?

まずは基本から確認していきましょう。

「塩」は英語でsaltと言い、発音記号は「sɔ’ːlt」となっています。カタカナで発音を表現するなら「ソルト」ですが、最後の「t」の部分はほとんど音を発しません。

saltは名詞で使われる場合「塩」「食塩」というのが基本の意味ですが、“塩辛い”というイメージから「刺激」「興味」という意味で使われることもあります。

また、saltは名詞だけでなく、形容詞や動詞(他動詞)としても使われ、さまざまな使い方があるのがポイントです。

【名詞のsalt】
意味:塩、食塩、刺激、興味

Aさん
Pass me the salt, please.
塩を取ってください。
Aさん
You need to put some more salt.
もっと塩を加える必要があります。

【形容詞のsalt】
意味:塩気を含んだ、塩辛い
形容詞のsaltyも「塩辛い」「しょっぱい」という意味があります。

Aさん
This soup is too salty for me.
このスープはわたしには塩辛すぎます。

【動詞のsalt】
意味:~に塩で味を付ける、塩を振りかける、(話などに)ピリッとした味(エッセンス)を添える

Aさん
I’ll salt the meat.
わたしは肉に塩をかけます。

調味料の「さしすせそ」を英語で表現してみよう

調味料の「さしすせそ」を英語で表現してみよう

日本では調味料を「さしすせそ」と表現しますよね。

調味料の「さ」:砂糖
調味料の「し」:塩
調味料の「す」:酢
調味料の「せ」:醤油 昔は「しょうゆ」を「せいゆ」と記載されていました。
調味料の「そ」:味噌

これは和食の基本となる5つ調味料をわかりやすく表現したものですが、単純に暗記するための言葉ではありません。

というのも、おいしい料理をつくるために、調味料を加える順番を表現しているのですあくまで基本の考え方のため、料理によって順番を前後させるケースも多いですね。

では、これらの調味料を英語で表現してみましょう。

調味料 英語
砂糖 sugar
salt
vinegar
醤油 soy sauce
味噌 miso/soybean paste

砂糖や塩は基本の単語なので、知っている人も多いでしょう。ちなみに、saltやsugarは不可算名詞のため、単数形の「a」はつきません。

お酢はvinegarですが、海外でvinegarと言うと「white vinegar」をイメージするのが一般的です。日本人がよく使う「米酢」は「rice vinegar」「sushi vinegar」、「穀物酢」は「grain vinegar」と言うようにしましょう。

なお、日本特有の調味料ともいえる味噌ですが、最近では海外でも認知されるようになっています。味噌はそのまま「miso」と表現されることもあれば、「soybean paste」と呼ばれることもあります。

味付けや料理方法に関する英語

基本的な調味料の英単語について解説しました。

では、「塩をかける」「塩茹でにする」といった、塩を使った味付けや料理方法に関する英語表現を確認していきましょう。

塩をかける

塩をつまんでパラパラとかける際に使えるのが「sprinkle」という動詞です。

sprinkleは「~に振りかける」「~に散在させる」といった意味があり、軽く塩をかけるときに使える表現です。

Aさん
I sprinkle salt on a tomato because salt makes it taste sweeter.
塩はトマトを甘くするので、わたしはトマトに塩をかけます。
Aさん
Sprinkle some salt and pepper.
塩コショウをかける。

ひとつまみの塩

塩で味付けをする際、「ひとつまみの塩を~」という表現が使われているケースがあるでしょう。

その場合、「a pinch of ~」というフレーズが使われます。

・a pinch of salt:ひとつまみの塩
・a pinch of sugar:ひとつまみの砂糖
・a pinch of pepper:ひとつまみのコショウ
・a pinch of herb:ひとつまみのハーブ

Aさん
Mix about two cups of water with a pinch of salt.
水2カップと塩ひとつまみを混ぜる。

ひと振りの塩

卓上にある塩をサッと振りかけるときに使える表現は「a dash of〜」です。

先ほど紹介した「a pinch of ~」というのは、指で塩をつまんでかける様子を表現できますが、「a dash of〜」はビンから直接振りかけている様子を表現できます。

塩の量が少量であることは同じですが、動作によって使うべき表現が変わるので注意しましょう。

Aさん
A dash of salt in steak isn’t to make it taste salty.
ステーキにひと振りの塩をかけても、塩辛くはならないです。

塩で味付けされた

「塩で味付けされた~」は動詞のsaltedを使って表現できます。

・salted fish:塩で味付けされた魚
・salted pork:塩で味付けされた豚肉
・Salted rice malt:塩こうじ

塩茹でにする

「茹でる」は「boil」という動詞を使いますよね。
そのため、「boil ~ in salted water」で「~を塩茹でにする」というのを表現できます。

Aさん
I’ll boil potato in salted water.
ジャガイモを塩茹でにします。

「塩」に関する英語表現

salt free

最後に、塩に関する英語表現を解説します。

「salt free」と「salt less」の違い

健康志向の高まりから、「塩分10%カット」「無塩」といった言葉を見かけるようになったでしょう。英語でも同様の表現がありますが、「salt free」と「saltless」は混合されがちな表現と言えます。

「salt free」は塩が入っていないもの全般に使われる表現で、塩が全く使用されていない状態を表現できます。

一方、「saltless」は本来であれば塩が使われているものが、工夫によって塩が使われていない状態に対して使われます。

「salt free」と「saltless」は似たような言葉ですが、ニュアンスの違いがあるので使うときは意識しましょう。

傷口に塩を塗る

状態のよくないところに対し、追い打ちをかけるように悪いことが降りかかることを「傷口に塩を塗る」と言いますね。

傷に塩を塗るとしみていたそうな様子を表現する言葉ですが、英語では「rub salt in the wound」と言います。

rubは「塗り込む」、「wound」は「傷」という意味なので、「rub salt in the wound」=「傷口に塩を塗る」となるのです。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「塩」に関する英語表現について解説しました。
「塩」はsaltというのは分かっているものの、「boil ~ in salted water=~を塩茹でにする」「a pinch of salt=ひとつまみの塩」などの表現は知らなかった方も多いでしょう。

料理をするときは塩をよく使うので、関連する表現も覚えておくと便利です。

ぜひ今回の記事を参考に、「塩」に関する英語をチェックしてみてくださいね。