今回は、芸術に関することを英語で言えるようになりましょう!芸術は、言葉を介さなくても通じる世界共通語です。それぞれが感じることは違うけれども、表現をして相手にそれを汲み取ってもらえるという意味では人類最強の共通語ではないでしょうか。

そんな芸術にまつわる表現は、海外の博物館へ行ったり、オンラインでツアーをしたりするときに使いたいところ。海外にも芸術を楽しんだり職にしている方はたくさんいるので、そのような人に出会った時に使える表現をご紹介します!

「芸術作品」は英語でどう言う?

芸術にまつわる英単語は意外と思いつかないかもしれませんね。そこで、先に基本となる単語をここで学んでおきましょう。「芸術作品」はいくつか言い方があり、以下のようになります。

  • work
  • artwork
  • work of Art

ただworkと言っても芸術作品のことになるのは意外だったかもしれませんね。もちろん文脈によって言葉の意味は異なるのですが、芸術の話をしているのでれば取り違えられることはないでしょう。ここで言う芸術作品の概念は広く、美術館にあるような絵画や彫刻以外にも、映画などの作品にも使えます。ですから、次の例文のように、文脈によっては「映画」と訳せる場合があります。

Aさん
What a fantastic work it was!
訳)本当に素晴らしい映画だったよ!
Bさん
Yes, it was! I actually cried!
訳)本当にね!実は泣いちゃったよ!
先ほど「芸術作品」の英語表現を3つ紹介しましたが、どの表現にも work が使われていますね。このworkは「可算名詞」なので、複数形にすることができます。ちなみに、仕事や宿題の意味でworkを使う場合は「不可算名詞」です。
Aさん
I appreciate Monet’s works of art.
訳)私はモネの芸術作品を高く評価しています。
Bさん
Have you been to the current Monet exhibition at the National Museum of Western Art?
訳)君は、国立西洋美術館で開催中のモネ展にはもう行きましたか?

 

Aさん
Not yet. But I hope to visit there by the end of that exhibit.
訳)いえ、まだです。でも、その展示が終わるまでには、必ず行きたいと思っています。

美術館で使える英語表現

美術館で使える英語表現

海外で美術館に行く機会があればぜひ行ってみましょう!西洋では美術館や博物館は無料で見られるため、時間や費用を気にせず気楽に行けるのです。そして世界をまたにかけてきたような国だと、その当時に世界中から集めたものが見られたりするので、現地に行かなければ体験できないようなこともできてしまいます。では、美術館へ行った時に使える英語表現をまとめてみてきましょう!

「美術館」と「美術鑑賞」を英語で言える?

  • Art Museum
    (美術館)
  • Art appreciation
    (芸術鑑賞)

こちらの2つは絶対に覚えておきたいものですね。museumというと美術館も意味しますが、博物館も意味するので分けたい時にはその頭のartと付けておきましょう。

appreciationは「感謝」という意味で覚えた方も多いかもしれませんが、これがなぜ芸術鑑賞という表現に使われているのかちょっと疑問かもしれませんね。実はこれ、芸術に感謝しつつ鑑賞する、高く評価するという意味があります。このように単語の意味も知っていれば、芸術は感謝して見るものだと決めた誰かがいたこともわかり、より英語のニュアンスが理解しやすくなります。

「○○の作品だ」と言いたい時

美術館に言った時、知っている作品や有名な作品があったらつい「○○の作品だ!」と言いたくなりませんか?たとえ一緒に言った友達が知っているとしても、言葉に出してしまうのが芸術を鑑賞する時の興奮ですね。そんな時はこんな風に会話します。

Aさん
This is Picasso’s work!
訳)これはピカソの作品だ!
Bさん
It’s so famous!
訳)有名だよね!

近年流行りの最先端の美術館

皆さんはどんな美術館を訪れるのが好きですか? 印象派の絵画が好きな人もいれば、現代美術(20世紀後半の第二次世界大戦以降の美術)が好きな人もいるでしょう。

近年では、最先端を行く美術館もあるので、その代表的なものをいくつか紹介します。

イマーシブミュージアム

イマーシブミュージアムは、東京や大阪などで、一定期間だけ開場され、アートイベントが開催されています。イマーシブミュージアムでは、アートとデジタル(拡張現実(AR)や仮想現実(VR)、複合現実(MR))を掛け合わせて、展示がされています。

たとえば、イマーシブミュージアムでは「印象派と浮世絵」というアートを最新デジタルを組み合わせて、巨大スクリーンに映し出したりします。

近年、「イマーシブ」という言葉を耳にする機会が増えてきましたが、「イマーシブ」とはどういう意味なのでしょうか? ”immersive”は「没入型の」という意味です。「没入型」という言葉自体、聞いたことがなくて、それって何?と思われる方もおられるでしょう。

「没入型」とは、鑑賞者が「映し出された世界に没頭できること」を意味します。印象派の絵や浮世絵を巨大スクリーンで見ると、その世界に浸って没入できるのではないでしょうか。

体験型ミュージアム

昨今では、体験型ミュージアムというのも流行っています。どんな体験型ミュージアムがあるのか、具体例を挙げて紹介します。

チームラボプラネッツ

この体験型ミュージアムは、アートコレクティブ・チームラボによる4つの巨大な作品空間と、2つの庭園からなる「水に入るミュージアムと、花と一体化する庭園」から構成されます。

裸足になって、他者と一緒に身体ごと巨大な作品に没入し、身体によって作品は変化し、身体と作品との境界の認識は曖昧なものになります。

従来の観賞するだけの美術館から、自らが体験し作品に没入することによってその真髄を味わえるミュージアムになっています。

コニカミノルタ プラネタリアYOKOHAMA

2022年3月にオープンした日本初のLEDドームシステム「DYNAVISION®-LED」によるプラネタリウムドームシアターで、星空と全天周映像による「癒し」や「⼼地よさ」を体験できるエンタメ系プラネタリウムです。

前方には限定4席のプレミアムな「プラネットシート」もあり、このドームシアターの観客は、宇宙空間に体が浮かぶように身をあずけて新しいプラネタリウムの世界を堪能できます。

今までになかった新感覚の体験型プラネタリウムで、「癒し」や「心地よさ」を体験してみてはいかがでしょうか。

カップヌードルミュージアム横浜

このミュージアムは、年間100万人以上が訪れる人気の体験型ミュージアムです。ここでは、さまざまなアトラクションや展示を通して、インスタントラーメンの製造工程や歴史を楽しく学べるのはもちろん、世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を発明した、日清食品創業者・安藤百福氏の「クリエイティブシンキング」を体感することができます。

人気の体験アトラクションは、「マイカップヌードルファクトリー」と「チキンラーメンファクトリー」。前者では、パッケージに絵を描いて、お好みのスープやトッピングを入れて、世界にひとつだけのオリジナル「カップヌードル」を作ることができ、後者では「チキンラーメン」を粉から手作りできます。

インスタントラーメンをふだんからよく食べる人はもちろん、あまり食べない人も、この体験型ミュージアムでは楽しむことができます。

三菱みなとみらい技術館

横浜みなとみらいにある三菱みなとみらい技術館は、最先端の科学技術を、さまざまな体験を通じて楽しく学ぶことができる体験型ミュージアムです。

1階には、宇宙、空、海のゾーンがあり、それぞれの分野での科学技術の歴史とともに、最新技術が体験できるよう工夫が凝らされています。空ゾーンには、国産ジェット旅客機MRJ(Mitsubishi Regional Jet)の機首や前胴部の実物大模型があり、コックピットでフライトシミュレーションを体験することもできます。

2階には、エネルギーの多様性をわかりやすく伝える陸ゾーンのほか、VRシアターの「バーチャルツアーステーション」、自分のシルエットが未来の乗り物へと変化するインタラクティブなデジタル体験ができる「トゥモロースクリーン」などがあります。

芸術作品の展示と呼ぶのは厳しいかもしれませんが、最先端の科学技術を体験を通して楽しく学ぶことができる体験型ミュージアムとしては、素晴らしいです。

芸術作品を観た時に使える表現

芸術作品を観た時に使える表現

では、美術館などで芸術に触れた時に感じたことを言葉にするにはどうしたらいいのでしょうか。例えば感動したらどう言いますか?実は、「感動する」という動詞を知らない人はかなりいて、なぜか中学校でもあまりフィーチャーされずに表現できなかったりします。ということで、ここでしっかり覚えていきましょう!

Aさん
I was impressed!
訳)感動したなあ!
Bさん
Yes, I was moved too!
訳)私も感動した!

このように、「感動する」は “be impressed” や “be moved”などで表します。受動態で使われていることに気付いたでしょうか。つまり、直訳すると「印象づけられる」「動かされる」という意味になります。感動するということは、何かによって心を動かされることになるのでこのような単語を使っているわけです。英語も日本語も、どちらでも同じ表現を使っていることは多々あり、これも1つの例ですね。

近年、都市部で流行っている「イマーシブミュージアム」や「体験型ミュージアム」を訪問したときには、どんな感想が出るでしょうか?

Aさん
I was inspired by the digital art.
訳)デジタルアートに触発されたよ。

Bさん
Yeah. I was totally immersed in the world.
訳)うん。僕はその世界に完全に没入したよ。

 

be inspired by … で「・・・に触発される、インスパイアされる」という意味になります。

be immersed in the world「その世界に没入する」という表現も使えますね。

しかし、芸術作品を観て感動したり、没入したりばかりではありませんよね。正直に言うと、どうにも理解ができない、自分にも描けそうなシンプルな絵なのにどうしてこんなに高額なんだろうと思うものもあるのではないでしょうか。そんな時にはこう言います。

Aさん
Well, I don’t know what to say…
訳)えっと、なんと言ったらいいだろうか・・・
Bさん
It’s a bit difficult to understand, right?
訳)理解するのはちょっと難しいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。「芸術」に関する英語表現、さまざまな美術館、芸術作品の感想を述べる英語表現について解説しました。芸術の受け取り方は人それぞれですから、どのような感想を持っても良いのです。それを否定されても、自分はそう思うのならそれでOK!知っている単語を増やして感情を言う練習をしていきましょう。英語圏では自分の思っていることを沈黙するのは変に思われますから、どんどん言ってみるのです。