その昔、1970年に「違いがわかる男の」という有名なテレビCMがありました。ダバダCMとも呼ばれますが、その後「違いがわかる人の」になって2021年に復活しています。
違いがわかる能力だったり、見分けて区別するときの英語はどういうものなのでしょう?

この記事では、英語distinguishの意味や使い方を紹介します。似た表現との違いも解説、この機会に「違いがわかる人」になりましょう(笑)

distinguishの意味

distinguishの意味

さっそく、distinguishがどのような単語なのかみていきましょう。パッと見た感じ、発音が難しそうですね。カタカナ語ではディスティングィシュのように発します。

distinguishの意味

まず、distinguishは動詞として使う単語です。意味は以下になります。

  • 異なるものの違いが分かる
  • 異なるものを区別する
  • ~に気づく
  • ~を認める
  • ~を目立たせる・際立たせる
  • 見分ける
  • 識別する

これらの意味を考えると、何かについて他のものを比べて違いを見極める、持っている特徴を明確にすることがdistinguishだと言えます。

distinguishの語源と例文

ちなみに、distinguishの語源はフランス語distinguerです。distinguerはラテン語のdistinguerereから派生していますが、dis(否定・反対・離れる)とstinguere(分離する)の組み合わせですので、distinguishが物事や人々を別物と区別する意味であることが明確になりますね。

例えば、たくさんの種類がある苺。それらを見分けるときのdistinguish例文をみてみましょう。

Aさん
I can distinguish between two kinds of strawberries.
訳)私は2種類のいちごを見分けることできるよ。

一瞬難しいと感じるdistinguishも、この例のように日常会話で使える単語であることが分かります。

「目立つ」の言い換え3選

ここでは、distinguishの持つ「目立つ」という意味について言い換えの表現を3つ紹介します。

「目立つ」の英語

他との区別がはっきりとしているときの「際立つ」
他の何かとの比較で一層よく見えたりするときの「引き立つ」というとき英語表現がいくつかあります。

be highlighted

ひとつ目は「強調する・目立たせる」の意味のbe highlightedです。そもそもhighlightにクライマックスや目玉・見どころの意味があります。

Aさん
He was highlighted on the stage.
訳)彼はステージ上で脚光を浴びた。

ちなみに、日本で言う蛍光マーカーペンは英語になるとhighlighter pen。他のものと区別をして目立たせるアイテムですね。

standout/stand out

他と比較してもはるかに目立っているときに使うフレーズがstandoutです。際立ちが一目瞭然とも言えます。インフォーマルな表現であり、人を褒める際に覚えておくと便利な表現です。standoutは名詞、動詞の場合はstand outと2語にします。

Aさん
She was one of the applicants for the job position, but she was the one who stood out from the rest.
訳)彼女はそのポジションの応募者の一人だったが、他の応募者のなかで際立っていた。

eye-catching

eye-catchingは魅力的で人目を引く、目立つの意味でネイティブがよく使うフレーズです。

Aさん
The designs by Andy Warhol are still attractive and have eye-catching patterns.
訳)アンディ・ウォーホールによるデザインは、今でも魅力的で目をひくパターンを持っている。

distinguish between a and b

ここでは、distinguish between a and bのパターンを紹介します。区別するもの同士をbetweenで比較する方法です。

distinguish between a and bの使い方

物事や人を並列に並べた上で比較したいときによく使われるパターンとしてdistinguish between a and bで「aとbを区別・識別する」と表現します。

Aさん
He was able to distinguish the taste between Earl Grey and English Breakfast tea.
訳)彼はアールグレイとイングリッシュブレックファストティーの味を区別することができました。

この例文では、2つの紅茶を並べてそれらの味の区別ができることをdistinguishが表現しています。このように、感覚によるはっきりとした区別、見分け、聞き分けにdistinguishが使用できます。利酒やワインテイストの場面でも使えそうですね。

distinguish a from b

次のパターンはdistinguish a from bです。
まず、使い方を例文で紹介します。

distinguish a from bの使い方

distinguish a from bとすると「aとbを区別する」という表現ができます。

Aさん
I’m sure I’ll be able to distinguish the people in the UK from the people in the US.
訳)きっとイギリス人とアメリカ人を区別できるようになるだろう。

同じ英語ネイティブでも、イギリス人とアメリカ人、イギリス英語とアメリカ英語では多くの違いがあります。それをdistinguish a from bで表しています。

Distinguishとdifferentiateの違い

Distinguishとdifferentiateの違い

ここまで、distinguishが違いを区別するときの英語と解説してきました。では似た意味を持つdifferentiateとはどのように違うのでしょう?

distinguishとdifferentiateの違い

私たちに馴染みのあるdifferentやdifferenceの関連語である動詞differentiateには「識別・区別する」「差別化する」などの意味があります。

distinguishは、並ぶもののないユニークな意味合いを含む。
differentiateは、単に違いを示す。

Aさん
He couldn’t differentiate between the two shirts.
訳)彼は、その2枚のシャツを区別できなかった。

Discernとdistinguishの違い

最後にもうひとつ、違い比較です。ここでは、discernとdistinguishの違いを紹介します。

discernとdistinguishの違い

discernは動詞で「区別する・判別する」「見つける・見定める」の意味を持ちます。複数のものの違いを異なるものとして認識し特定します。また、善悪を識別するときにもdiscernが使われます。ちなみに、人種や性別などをもとに偏見のある区別をする際にはdiscriminateという動詞が使用されます。
区別する事(distinguish)とは、見分けること(discern)という言い方ができます。

Aさん
The students immediately discern what is acceptable to the teacher.
訳)学生たちは、教師が何を許容できるかをすぐに見極めます。

まとめ

何かについて他のものを比べて違いを見極めるときに使用されるのがdistinguishです。
区別にはいくつかの単語が存在しますが、ぜひ見極める感覚、正しく使うスキルを鋭くしていきましょう。