自分の子供の成長は、育児していて気になるものですよね。

  • ほかの子と比べてうちの子は成長は遅れていないかしら?
  • 成長の段階に見られる特徴はどんなことなのかしら?
  • 言葉の成長を促すにはどういうことをすればいいの?

特に現代は核家族化しており、そんな悩みを相談する相手もいなくて、一人で抱え込んでしまってはいませんか?

そこで、それぞれの月例の特徴と、それに対するケアの仕方を見てみましょう。そして、子どもは「親のもの」ではなく、「社会の宝、みんなで育てていくもの」という欧米の育児法など交えながら考えてみると、その不安が解消されるかもしれません!この記事ではそれぞれの年齢における発達の目安と、その時期に適した言語のアプローチの仕方を解説しつつ、海外の子育ての情報をシェアしていきます。特に0~6歳くらいの年齢の子供は、大きな発達の個人差がありますので、あくまで参考にしていただければ幸いです。

 0~1歳までの成長の目安と言語のアプローチ

 0~1歳までの成長の目安と言語のアプローチ

待ちに待った赤ちゃんの誕生。喜びと期待と、そして不安とが入り混じる育児のスタートですね!赤ちゃんはオギャーッと産声を上げてこの世に生を受けた後、お母さんのおなかの中から外の世界への急激な変化に適応すべく、著しい発達が見られます。

身体的発達

首が座り、周囲の人や物などを見つめる。

平均的に赤ちゃんは3~4か月ごろから首が座り始めます。首が座った状態とは、

  1. 縦抱きにしたときに、大人が手で支えなくても頭をほぼまっすぐに保つことが出来る。
  2. うつぶせにしたとき自分で頭を持ち上げる。
  3. 仰向けに寝せて両手をゆっくりと優しく引っ張ると、首が後ろに倒れずに体と一緒についてくる。

大変な子育ての始まりで、最初にママやパパが感動する一瞬でもありますね。少しグラグラとしながらも、一生懸命頭を上げようとするしぐさに、何とも言えず可愛さと愛しさが溢れだします。首すわりが完了すれば抱っこひもを活用し、お出かけするなど親子のコミュニケーションを増やして育児を楽しみたいものです。赤ちゃんの首が座るを英語では “to hold his/her head up”といいます。

Aさん
My baby girl can hold her own head up tightly.
訳)私の女の子の赤ちゃんはしっかりと首が座っています。

物音や人の声に反応する。

ガラガラなどのおもちゃや、名前を呼ぶ人の方へ顔を動かしたり、じっと見たりするようになります。赤ちゃんはこのくらいからすでに言葉を「音」としてとらえます。たくさん名前を呼んであげたり、静かでリラックスした環境で、歌を歌ってあげたり、優しい音楽を聞かせてあげましょう。

  • 「ガラガラ」・・・baby rattle
  • 「音に反応する」・・・respond to sound

手を口に持っていく。目の前のものを触ろうとする。

この行為を「ハンドリガード」といいます。ハンドリガード(hand regard)  regard は「敬意、尊敬」を表すときなどに用いられますが、「じっと見つめる、考える」という意味を持っています。手を動かしたり、指を口に入れたり、たまに拳(こぶし)を小さな口いっぱいに押し込もうとしたり、この時期のしぐさは本当にかわいらしいものです。どうしてハンドリガードをするのかというと、視界に入った手や指に興味を持つことから始まり、脳を働かせながら手や体の動かし方を学びはじめるという、脳や視覚、運動機能が順調に発達している証拠なのです。平均的に3~4か月くらいにみられる現象ですが、個人差があり、そう長い期間ではないと言われています。この時期の発達を促す一つに、手遊びをしながら歌って赤ちゃんの体にタッチして、赤ちゃんの視界に映る自分の体を触られる感触や、手指が動く様子を見せながら、親子のコミュニケーションを図るのが効果的でしょう。

  • 手遊び・・・・finger play
    ”The itsy bitsy spider”,  “Open shut them”など

手足の動きが活発になり、その後寝返りや腹ばいなどの全身の動きが活発になる。

腕や手先を意図的に動かしだすようになり、座る、はう、立つ、つたい歩き、一人歩きへと移行していきます。手を動かすのも上手になり、握る、振り回す、親指と人差し指でつまむこともできるようになります。だんだん、目が離せなくなる時期でもありますね!今までできなかったことが急にできるようになるの喜びではありますが、思いもよらない行動をしたりと、思わずヒヤリとした体験は皆さんあると思います。この時期の子供の事故の多くは、家の中で起きています。

子どもの事故で多いのが順に 「ころぶ」「落ちる」「物をのどに詰まらせる」「ぶつかる」「やけど」などがあります。また、子どもは少ない量の水でも水を吸い込むと窒息してしまいます。対策を家族で話し合い、例えば大きな家具(テレビ、タンスなど)は固定する、電源コードやひもなどを手が届かないようにする、洗剤などの誤飲をしないように保管する、そして大人全員が子供の危険や安全への認識をするようにしましょう。

  • はいはい・・・crawling
  • よちよち歩く・・・toddling
  • 安全対策・・・safety measures

情緒的発達

聴覚や視覚の感覚が目覚ましく発達するとともに、泣いたり笑ったりの感情表現【Emotional expression】をするようになる。

生まれて間もなくは「おなかがすいた」「おむつが濡れて気持ち悪い」などの感覚を「泣く」という行為で表現していた赤ちゃんも、話しかけると声を出して喜んだり、また他人と親との区別が出来てくるようになります。いないいないばあっ!をすると喜び、要求があると声を出して大人の注意を引こうとするようになります。だんだんコミュニケーションができてくると、家族の愛情が深まっていく時期ですね。しかし、成長に従って怒ったり、不快に思うことなどあると大声で泣いたりして、親を悩ませることもあります。子どもが出来るだけ安定した精神状態で満足できるように、その時々の気持ちを受け止めることが大切です。

Aさん
Peek-a-boo
訳)いないいないばあ

喃語などで自分の欲求を表現するようになり、それに応答する特定の大人との間に情緒的な絆が形成される。

「あーあー」「うーうー」などの母音から言葉が出る、「喃語」を話し始めます。愛着関係を築いた大人の顔を見ると、ニコニコしながら喃語でおしゃべりをします。この頃の赤ちゃんへの言葉のアプローチとしては、人と直接のコミュニケーションを楽しむ時間をたくさん作って、言葉への好奇心を伸ばしてあげましょう!また、言葉を「音」で認識するため、この時期に聞かせる音楽や会話などが、聴覚の形成に大きく関わってくると言えましょう。

このころの赤ちゃんには刺激を与えるものはできるだけ避けて静かでリラックスした環境でCDを一緒に聞いたり、簡単でもテンポのいい絵本を読んであげることがとても大切です。とりわけ、英語の音を聞かせることは、バイリンガル教育には効果的です。歌詞がシンプルで、幼い子供が聞き取りやすい音域が子供にあっている優しい音源を用意しましょう。コツは以下の2つです。お子さんが何度も何度も聞いていると、英語のフレーズをかたまりとして自然に記憶し、それが発語へと繋がるからです。

  • ・おうちで過ごしているときや、車の中でBGMとして流す。
  • ・同じ音源を繰り返し聞かせる。

0~1歳までの海外の子育て事情

0~1歳までの海外の子育て事情
授乳は完全ミルクという国も多い

日本では「母乳を与えないと子どもが正常に発育せず、スキンシップが少ないために情緒不安定な子供になりやすい」といった風潮がまだ大きく残っていて、産院の母乳指導を完全に守ろうとするあまりに、母乳が出ないことに罪悪感を覚え、ママがノイローゼになったり、赤ちゃんが脱水症状を起こしたりするケースもあるそうです。

フランスでは完全ミルク派が大半、アメリカではなんと「液体ミルク」というものが存在するそうです。産後のママの身体的、精神的ストレスを軽減しなければならない、という考えから多くの海外のママがミルク派であるという事実。もし母乳が出ないことや、仕事の都合で与えられないことがあっても、海外の子供たちはミルク育ちでも大きく育って元気だという風に考えて、リラックスして子育てをしてみたらいかかでしょうか?

赤ちゃん時代から個室が与えられ一人で寝る

これは日本と海外の子育ての大きな違いといえるでしょう。欧米では赤ちゃんから一人で寝るように、モニターなどを設置した個室が与えられます。これは、赤ちゃんの時から子どもを個人として尊重し、自立心を育てる考え方があるからです。また、ママが夜泣き対応から解放され、産後うつの予防になるメリットもあると言われます。「親子仲良く川の字になって寝る」という習慣がある私たち日本人からしてみると、「小さいのにかわいそう」と思ってしまいますよね。しかし最近はSIDS(乳幼児突然死症候群)の発生も増えてきて、一人寝をさせるリスクも問われてきたことから、同じ部屋で寝るファィミリーも増えてきています。

私が海外保育研修で訪れたデンマークでは、氷点下であっても、赤ちゃんをベビーカーに乗せて外でお昼寝をさせるのが習慣になっています。デンマーク人曰く、「外の新鮮な空気を吸うとよく眠れるし、この寒い国の気候に対応できるように体を鍛えているのよ」とのこと。もちろん、治安がとてもよく、夏場も涼しいデンマークだからこそですが、医学的にも新鮮な外気は赤ちゃんの良質な睡眠を促し、抵抗力をつけることが証明されています。寒い冬でも、マイナス10度くらいまでなら厚い洋服や帽子を被せて、庭などにしばらく寝かせています。

日本に住む私たちも、暑い夏や寒い冬は無理でも、気候のいい日に親子で外気の中でお昼寝タイムを過ごすのもいいかもしれませんよ!

まとめ

0~1歳は体や心の成長が著しく、一日一日が驚きと喜びの連続です。でもそれに伴って、誤飲や店頭などの危険性も出てくるのも、子育ての心配の第一歩と言えるでしょう。生活している環境や、周りの大人の行動などが、視覚や聴覚などが成長するか過程において大きく影響するということが言えます。また、そういう時期だからこそ、優しい言葉や美しい音楽などが自分の子供の情緒を育てると考えたらママやパパがいつもリラックスした生活をすることが一番ではないでしょうか?