子どもに英語を楽しく身につけてもらう方法はたくさんあります。
その中でも最近注目されているのが、AIを活用して「オリジナル英語絵本」を作ることです。
ChatGPTを使えば、親子で一緒に物語を考えながら、英語を自然に学べる体験が可能になります。
ChatGPTでできること

物語を一緒に考える
「魔法の森に住むうさぎの冒険がいいな」「恐竜と子どもが友達になる話を作りたい」など、子どものアイデアをChatGPTに伝えると、オリジナルの英語ストーリーを生成してくれます。短いお話から章立てされた冒険譚まで、自由に調整できます。
年齢やレベルに合わせた英語表現
幼児向けならシンプルでリズムのある文章、小学生向けなら少し長めで新しい単語を含んだ文章、といった形で調整可能です。「5歳向けにやさしい英語で」などとリクエストすると、その年齢層に合わせた文体で出力してくれます。
日本語訳の追加
英語だけでは難しいと感じる場合、ChatGPTに「日本語訳もつけて」とお願いすれば、英文の下に日本語訳を並べて表示してくれます。これなら親御さんも安心して読み聞かせができます。
イラスト案の提案
ChatGPT自体は絵を描くわけではありませんが、「ページごとのイラストのイメージ」を言葉で提案してくれます。たとえば「青いドラゴンが空を飛んでいる場面」など、絵本制作アプリやお絵かきソフトに活かせるアイデアをもらうことができます。
読み聞かせ用の台本づくり
物語のセリフ部分を強調したり、登場人物の声を変えて読む工夫なども提案してくれます。読み聞かせの楽しみが広がります。
親子で楽しむ創作プロセス
1. テーマを決める
子どもに「どんなお話がいい?」と聞き、一緒にテーマを決めます。
例:「海の冒険」「お姫さまとロボット」など。
2. ChatGPTに依頼する
「5歳向けに、海の冒険をする猫の物語を英語で書いてください」とリクエスト。
3. 調整する
出力されたストーリーを読んで、「もっと短くして」「歌を入れて」などとリクエストしながら親子で形を整えます。
4. 絵を考える
ChatGPTのイラスト案を参考に、親子で絵を描いたり、デジタルツールを使ってビジュアル化。
5. 完成した絵本を読む
世界に一つだけの絵本として仕上げて、寝る前の読み聞かせに使えます。
※学びにつながるポイント※
- 英語を「勉強」ではなく「遊び」として取り入れられる
- 子どもの発想力や表現力を引き出せる
- 親子のコミュニケーションが深まる
- 出来上がった作品が形に残るため、達成感を味わえる
ChatGPTに依頼するときの便利フレーズ集

ChatGPTに話しかけるときは、できるだけ「年齢」「テーマ」「文の長さ」などを伝えると、より希望に合ったお話が出てきます。以下の例文を参考にしてみてください。
ストーリー作成
- 「5歳向けに、猫が海で冒険する英語のお話を書いてください」
- 「小学生低学年向けに、宇宙を旅する兄妹の物語を英語で」
- 「シンプルな英語で、2分くらいで読める短いお話を作ってください」
日本語訳つき
- 「英語の物語を書いてください。各文の下に日本語訳もつけてください」
- 「英語と日本語の両方をページごとに並べてください」
語彙レベルの調整
- 「幼児が理解できるやさしい単語を使ってください」
- 「小学校高学年が学ぶ単語を含めてください」
イラスト案
- 「各ページに合うイラストのイメージを提案してください」
- 「物語に登場するキャラクターの見た目を詳しく説明してください」
読み聞かせ用
- 「登場人物ごとにセリフを分けてください」
- 「声を変えて読めるように、キャラクター名を前に書いてください」
おすすめの無料ツール・アプリ
ChatGPTで作ったオリジナル物語は、少し工夫すれば「本物の絵本」として形に残せます。以下は無料で使える便利なツール・アプリです。
1. 絵本を形にする(PDF・冊子化)
Canva(キャンバ)
写真やイラストを組み合わせて簡単に絵本風デザインができます。テンプレートも豊富で、文字を入力するだけでおしゃれなページに。完成した作品はPDFで保存可能。
Googleスライド
1ページごとに絵と文字を配置していけば、簡単に絵本形式になります。PDF化して印刷もでき、学校の自由研究などにも使えます。
2. イラストを作る
Pixabay / Unsplash
無料で使えるイラストや写真を探せるサイト。物語に合う絵を選んで絵本に差し込めます。
Krita / ibisPaint X
子どもと一緒に絵を描きたい場合に便利な無料お絵かきアプリ。タブレットで直感的に描けます。
CanvaのAIイラスト機能
「青いドラゴンが空を飛んでいる絵」など、ChatGPTの提案をもとにAIイラストを生成できます。
3. 読み聞かせを録音する
Audacity(パソコン用無料ソフト)
自分の声を録音して、絵本のオーディオ版を作れます。
ボイスメモ(スマホ標準アプリ)
手軽に録音して保存できるので、外出先でも聴き返せます。
活用アイデア
- Canvaで作ったPDFをプリントして製本すれば、プレゼント用にも。
- 子どもが描いたイラストをスキャンして組み合わせれば、まさに「世界に一つだけの絵本」に。
- 音声録音を組み合わせれば、オリジナル「英語オーディオブック」も完成。
ChatGPTで作った短いオリジナル物語(例)

タイトル
The Little Cat and the Big Ocean
(ちいさなネコと大きな海)
Page 1
English:
Once upon a time, a little cat stood on the beach.
“I want to see what’s across the ocean,” she said.日本語訳:
むかしむかし、ちいさなネコが浜辺に立っていました。
「この海の向こうを見てみたいな」と言いました。イラスト案:
小さな白い子ネコが青い海を眺めている。背中には小さなリュック。
Page 2
English:
She built a tiny boat with wood and leaves.
The cat smiled. “Adventure begins!”日本語訳:
ネコは木と葉っぱでちいさな船を作りました。
ネコはにっこり。「ぼうけんのはじまりだ!」イラスト案:
葉っぱで作った小さな船に乗り込もうとしている子ネコ。ワクワクした顔。
Page 3
English:
The waves were big, but the cat was brave.
A dolphin swam beside her and said, “Follow me!”日本語訳:
波は大きかったけれど、ネコはゆうかんでした。
イルカがそばを泳ぎ、「ついてきて!」と言いました。イラスト案:
大きな波と青い海。イルカが子ネコの船の横を泳いでいる。
Page 4
English:
Together, they reached a beautiful island.
“Wow! I found a new world,” the cat cheered.日本語訳:
いっしょに美しい島にたどりつきました。
「わあ!あたらしいせかいをみつけたよ」とネコはよろこびました。イラスト案:
南の島。ヤシの木と花が咲き、子ネコとイルカが笑顔で立っている。
完成した英語絵本をどう活用するか

せっかく親子で作った「世界に一つだけの英語絵本」。作って終わりではなく、日常の中で楽しみながら活用すると、子どもの英語への興味がぐんと広がります。
読み聞かせタイムに取り入れる
寝る前やリラックスタイムに、親が英語で読んであげましょう。英語が苦手な場合でも、日本語訳を横に置いて安心して読めます。何度も読むうちに、子どもがセリフを覚えて一緒に言えるようになります。
子どもと役を分けて音読する
登場人物ごとにセリフを分けて、親子で役になりきって音読すると、自然に英語の発音やリズムに親しめます。声色を変えたり、動きをつけたりするとさらに盛り上がります。
繰り返しフレーズを練習する
絵本の中でよく出てくる短いフレーズを取り出し、日常生活に取り入れてみましょう。
例:「Let’s go! (いこう!)」「I’m hungry! (おなかすいた!)」
自分でページを追加してみる
読み進めるうちに「次はどうなるかな?」と子どもが想像した続きをChatGPTにお願いして書き足していけば、物語がどんどん広がります。子どもの創造力を刺激する遊びになります。
録音して聞き返す
親子で音読した声を録音してみると、子どもは「自分の声が本に入っている!」と大喜びします。繰り返し聞くことで自然に英語のリズムが身につきます。
お友達や家族にプレゼントする
完成した絵本をプリントして冊子にしたり、データでシェアすれば、おじいちゃんおばあちゃんやお友達にも楽しんでもらえます。子どもの自信にもつながります。
まとめ
ChatGPTを使った英語絵本づくりは、「作る楽しさ」と「読む楽しさ」を両立できる新しい学びの形です。
完成した絵本を読み聞かせたり、音読したり、続編を作ったりすることで、英語が日常に自然に溶け込んでいきます。
親子の時間を彩りながら、子どもの英語力と想像力を一緒に育てる特別な体験になるでしょう。
ChatGPTを活用すれば、難しい準備なしに親子で楽しめる「世界に一つだけの英語絵本」が作れます!
参考文献:英辞郎 on the WEB
