「英語の資格試験」と聞くと”TOEIC”(トーイック)という名前を、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
よく聞く名前ではあるものの、「実際どんな問題が出るの?」と疑問に思う方も多いはず。
この記事では、初めてTOEICを受ける人でもスッと理解できるように、出題形式やセクション構成、各パートの内容をわかりやすく解説します。
これを読めば、TOEICの全体像がつかめて、勉強を始める前の不安がスッと軽くなりますよ。
TOEICの出題形式ってどんな感じ?

TOEICは英語の「聞く力」と「読む力」を測るテストです。
(英作文力と英会話力を測る TOEIC S/Wもありますが、一般的にTOEICと言われると聞く力と読む力を問われるテストを指すことがほとんどです。)
”Test of English for International Communication”の頭文字を取って”TOEIC”と呼ばれています。
TOEICではビジネスや日常生活に関する英語が出題されます。
主に以下のスキルを評価されるテストだと言えますね。
- 英会話をどのくらい理解できるか
- 英語の文章をどれだけ正確に読めるか
- 正しい文法の英語を選べるか
テストの特徴は次の通りです。
- 全200問/約2時間
- リスニング(45分・100問)+リーディング(75分・100問)
- 990点満点(5点刻みで採点)
また、TOEICは点数(スコア)で英語力が判定されます。
「合格・不合格」がないので、点数がそのまま資格になるイメージですね。
たとえば
- 「600点で基礎的なビジネス英語力」
- 「730点で国際業務レベル」
- 「860点以上で海外駐在レベル」
といった感じで、目標スコアによって求められる力が変わります。
つまり、TOEICは「実力の見える化」にぴったりのテストというわけですね。
TOEICのセクション構成
TOEICは大きく分けて「リスニングセクション」と「リーディングセクション」の2つで構成されています。
それぞれ大まかに見てみましょう。
| セクション | 時間 | 問題数 | 内容の概要 |
|---|---|---|---|
| リスニング | 約45分 | 100問 | 英語を聞いて答える(会話・説明文など) |
| リーディング | 約75分 | 100問 | 英文を読んで答える(文法・長文など) |
合計約120分(2時間)で200問を解きます。
問題はすべてマークシート形式で、4つの選択肢(A〜D)から答えを選びます。
TOEICの最大のポイントは、スピード感と集中力。
1問あたりにかけられる時間は、リスニングなら数秒、リーディングでも40秒前後しかありません。
そのため、出題形式をあらかじめ知っておくことが、スコアアップの第一歩になります。
TOEICのリスニング問題形式まとめ

TOEICのリスニングパートは、全部で4パートで構成されています。
音声ではアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどの英語を話すので、発音やアクセントの違いにも慣れておくと安心です。
part 1:写真描写問題(6問)
リスニングパートのPart1は、写真を見て、流れる4つの英文の中から、写真の内容を最も正確に表している文を選びます。
たとえば「男性がパソコンを使っている」「人々が列に並んでいる」など、目で見て判断する力と、言葉を聞いて理解する力を組み合わせる力が問われます。
例えば、”sit”(座る)、”stand”(立つ)、”next to”(隣に)など、目で見て判断できる英語がよく出ます。
TOEICの公式ページにサンプル問題があるので、一度目にするとイメージが付きますよ。
part 2:応答問題(25問)
リスニングパートのPart2は、短い質問に対して最も自然な返答を選ぶ形式です。
たとえば、
Q: Where is the nearest station?
A: (A) I think it’s two blocks away.といった感じで、文脈で判断する問題が多いです。
YesやNoで答えられない質問も多いので、状況を理解する力が大切です。
part 3:会話問題(39問)
リスニングパートのPart3は、2〜3人の会話を聞いて、会話の内容に関する設問に答えます。
「誰が話しているか」「何をしているか」「次に何をするか」などを問う問題が中心です。
設問は音声の前に印刷されているため、先読み力が大切。
話の流れ(例えば、依頼→同意→提案など)を追うのがポイント。
「○○さん」などの「固有名詞」や「5日以内に郵送」など、「数字」がポイントになることも多いです。
part 4:説明文問題(30問)
リスニングパートのPart4は、アナウンスや電話メッセージなど、1人が話すスピーチを聞いて答えます。
内容は「社内アナウンス」「ツアー案内」「ニュース報道」などが多く、TOEICらしいビジネス英語が登場します。
冒頭でテーマをつかむこと、そしてWho(誰が)・What(何を)を意識して聞くのがポイントです。
リスニングまとめ
- 音声はすべて1回のみ再生
- 聞き取れなかったら気持ちを切り替える
- パートごとに設問タイプが変わるので、事前に慣れておくことが大切
TOEICのリーディング問題形式まとめ

TOEICのリーディングは、リスニングパートと同じ問題数の全100問で、3パート構成です。
時間配分が難しく、全問を解き切れない人が多いのが特徴です。
part 5:短文穴埋め(30問)
リーディングパートのPart5は、文法・単語力の知識を問うセクション。
1文の中に空欄があり、適切な語句を選びます。
【例】
The meeting has been ____ to next Friday.
(A) postponed (B) post (C) posting (D) posts
→ 正解:postponed(延期された)「品詞」「動詞の形」「前置詞」「接続詞」など、基本の文法を中心に問われます。
part 6:長文穴埋め(16問)
リーディングパートのPart6は、Eメールや案内文などの文章の中で空欄を補う形式。
1つの文を埋める問題だけでなく、文章を入れる問題も登場します。
前後の文脈を読む力が必要で、文のつながり(接続語・代名詞など)を意識するのがポイントです。
part 7:読解問題(54問)
リーディングパートのPart7は、TOEICリーディングのメイン。
「広告・Eメール・記事」などの文章(長文)を読んで問題に答えます。
内容は1文書だけでなく、2〜3文書を組み合わせた複数文書問題も出ます。
Part7のポイント
- 問題の順に答えを探す(順番通りに出る)
- まず「質問文→本文」の順で読む
- 数字や日付、固有名詞は手がかりになる
リーディングまとめ
- 時間配分はPart5に10分/Part6に10分/Part7に55分が目安
- すべての設問をじっくり読むより、「確実に取れる問題を先に」
- 英語を読み返さず、文章を頭から順番に理解する練習がカギ
TOEICの出題内容は?
TOEICで問われるメインの出題テーマは「ビジネス」と「日常」の両方です。
たとえば次のような場面がよく出る内容です。
| 分野 | 具体例 |
|---|---|
| ビジネス | 会議、出張、プレゼン、採用、契約、社内メール |
| サービス | レストラン、ホテル、空港、郵便、交通機関 |
| 日常生活 | 買い物、健康、趣味、学校行事 |
つまり、TOEICは「仕事でもプライベートでも使える英語」を測るテスト。
難しい専門用語はほとんどなく、基礎的な単語とリスニング力があれば対応できます。
900点を目指すような上級者は、文脈理解・語彙の精度・スピードが問われますが
初心者がまず目標にする600点台までは、「読める・聞ける」の基本スキルを身につけることが最重要です。
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スマホでPart別の練習問題を解いたり、復習テストで苦手をチェックしたりできます。
TOEICは、英語学習の成果を「数字で見える」ようにしてくれるテスト。
最初の一歩を踏み出せば、英語の世界がグッと身近になります。
まずは形式を知り、自分のペースで始めてみましょう!
その一歩が、あなたの英語力を確実に前進させます。
まとめ
TOEICは最初こそ難しそうに見えますが、出題パターンが決まっている試験です。
一度「どんな問題が出るか」を理解すれば、解くコツや勉強法も見えてきます。
特に初めての人は、いきなり分厚い問題集に取り組むよりも、まずは問題形式に慣れるのが大切です。
この記事でお伝えした内容が、あなたの英語学習をより充実したものにできれば幸いです。
