TOEICをこれから受けようと思ったとき、
「最低点は何点なの?」「0点ってあるの?」
と気になる人は多いはずです。
TOEICは英語力を測る定番の試験ですが、点数のつき方は学校のテストとは全く違います。
正答数が少なくても0点にはならず、逆に満点を取るために全問正解する必要もありません。
この独特のスコア方式を知らないまま勉強すると、思わぬ誤解を招いたり、効率の悪い学習を続けてしまう原因になります。

実際、TOEICには「最低スコアは10点」というルールがあり、
問題の難易度や受験者の実力をもとにスコアが調整される仕組みが採用されています。
つまり、単純な正答数ではなく、あなたの英語力の位置を推定して点が決まるのです。

この記事では、TOEICの最低スコアから平均点、難易度、点数制度まで、
初めて受験する人でも理解できるように丁寧に解説します。
TOEICのスコアの意味を正しく知っておくと、

  • 自分の英語力がどれくらいなのか
  • どこから点を上げやすいのか
  • 何を重点的に勉強すればよいのか

が明確になります。
これからTOEICを受ける人も、すでに受験経験がある人も、
点数の仕組みを理解することで正しい学習戦略を立てられるようになります。
TOEICの本質を知り、最短でスコアアップにつなげていきましょう。

TOEIC最低スコアは10点|0点にならない理由とは?

TOEIC最低スコアは10点|0点にならない理由とは?

TOEICは、リスニングとリーディング合わせて200問ですが、
どれだけ不正解が続いても0点にはなりません。
結論:
リスニング5点+リーディング5点 = 最低10点

どうして0点にならないのか?

TOEICのスコアは ただの正答数では決まらない からです。
学校のテストのように「100問中50問正解だから50点」という計算方式ではありません。
TOEICは次のような考え方で得点を決めています。

① 問題の難しさに合わせて点数が調整される

簡単すぎる問題や難しすぎる問題ではスコアがブレてしまうため、
「受験した回の難易度」を見ながら点数が調整されます。
そのため、
全部間違えても能力ゼロではないと判断され、最低5点が与えられるのです。

② スコアは「能力の推定値」で決まる

TOEICの点数は「あなたの英語力がどの位置にあるか」を示す 能力評価のスコア
そのため、単純な正答率に置き換えず、
「おおよそこのくらいの英語力だろう」という推定値として点数が付与されます。

→ これを難しい言葉では「統計処理」と言いますが、
この記事ではあえて噛み砕いて説明しています。

こうした仕組みにより、逆に全問正解できなくても990点満点が出ることもあります。

TOEICでは正答数やミス数以上に、「あなたの英語レベル」が重視されていることを理解しておきましょう。

TOEIC平均点|日本と世界ではこんなに違う

平均

TOEICは世界160以上の国で受験されており、
毎年「世界と日本の平均スコア」が公式に発表されています。

日本の平均スコア(2024)

564点

世界平均スコア(2024)

644.5点
(日本より約80点高い)

日本の平均が低めなのは、初めて受験する大学生や、英語に自信がない層の受験者が多いためです。

一方で世界では、言語構造が英語に似ているなどの理由でスコアが高めに出る傾向があります。

ビジネスシーンにおいてもグローバル環境が当たり前の企業等では英語の能力は最低限必要なスキルとして見られます。

TOEICスコア範囲|10点〜990点はどう解釈する?

TOEICのスコアは 10〜990点の間 で示され、5点刻みで変動します。
区間の解釈をわかりやすくまとめると以下の通り。

スコア帯 英語力の目安 できること
10〜300点 英単語・文法を思い出す段階 簡単な短文の意味がわかる
300〜495点 英検3級〜準2級未満 会話の一部を理解できる
500〜595点 英検準2級レベル 日常会話の内容がわかる
600〜695点 英検2級レベル 英文メール・会議内容が理解可能
700〜795点 英検準1級未満 ビジネス英語の要点を掴める
800〜895点 英語中上級者 海外出張・海外部門で活躍できる
900〜990点 英語上級〜最上級 会議・交渉・専門議論も対応

TOEICは単純な暗記型の試験ではなく、
英語の実力を評価するスコア」になっています。

TOEIC難易度|初心者〜900点台までのイメージ

TOEIC最低スコアは10点|0点にならない理由とは?

TOEICはスコア帯によって求められる英語力が大きく変わる試験です。

300点台

英語の基礎を思い出す段階。短い英文なら理解できますが、音声は単語の切れ目が分からず「全部聞こえない」という状態が多く、単語と文法のやり直しが中心になります。

400〜495点

英検3級〜準2級未満レベル。日常会話の大意はつかめるものの、会話の展開や長文の理解が難しく、英語の処理速度が不足している段階です。

500〜595点

準2級レベルに到達し、日常会話の内容が理解しやすくなり、短い英文メールなら問題なく読めます。

600〜695点

実務レベルの基礎が身につき、英文メールや会議の要点把握が可能に。Part7の長文読解が最大の課題になります。

700〜795点

ビジネス英語の細部まで読み取れるようになり、会議・資料の理解もスムーズになります。

800〜895点

英語中上級者。海外部門の業務や英語会議に問題なく対応でき、複雑な長文も読みこなせます。

900点以上

上級者に分類され、専門性の高い内容も含め、ほぼ全ての英語を問題なく理解できるレベルです。

スコア帯ごとの特徴を把握することで、自分の現在地と次に目指すべきレベルが明確になります。

TOEIC点数制度|どうやって点が決まるのか?

TOEIC参考書おすすめ12選|初心者・大学生・パート別に最短でスコアアップできる本を厳選!

TOEICの点数は単純な「正解数×配点」ではありません。
では、どうやって点数が付くのでしょうか?
ここでは専門用語を使わずに説明します。

① 問題の難しさに応じて点数が調整される

試験回ごとに問題の難易度が異なります。

  • 簡単な試験 → スコアはやや伸びにくい
  • 難しい試験 → スコアはやや伸びやすい

そのため、同じ正答数でも点数が変わることがあります。

② 受験者の能力レベルを推定した点数がつく

TOEICは「あなたの英語力がどのあたりか」を推定してスコアを決めています。
正答数が少なくても、最低限の能力があると判断され、10点からスタートします。

③ 全問正解できなくても990点(満点)が出ることがある

一部の難しい問題が間違っていても、
「英語力としては最高ランク」と判断されれば990点になることがあります。

→ ここがTOEICスコア制度の大きな特徴です。

まとめ|TOEICの最低点は10点。仕組みを知れば怖くない

TOEICの最低点は10点。

0点は存在せず、「能力推定に基づくスコア方式」を採用しているためです。

この記事で解説したポイントをまとめると…

  • 最低点は10点(L5点+R5点)
  • 日本平均は564点、世界平均644.5点
  • スコア範囲は10〜990点
  • 点数制度は正答率ではなく難易度調整+能力推定
  • 900点台は上級者レベル

TOEICは「英語力の見える化」が目的の試験。
点数の構造を知れば、無駄に怖がらず、正しい学習に集中できます。
もし学習習慣が作りづらい人は、
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