「TOEICに面接ってあるの?」と疑問に思う人がいますが、TOEICに対面式の面接試験はありません。
ただし「面接」に似たテストとして、TOEIC Speaking Test、またはTOEIC S&W(Speaking & Writing Tests)はあります。
これらは、ヘッドセットを使ってパソコンに向かい、英語を話して録音するスピーキングのテストです。
この記事では、初心者でも安心して試験準備ができるように、
- スピーキングテストの試験形式
- 対策方法
- 採点基準
- 効率的な練習法
などをわかりやすく解説します。
全体像を理解してから勉強を始めることで、短期間でも着実に話す力を伸ばしていくことができるので、ぜひ最後までご覧ください。
TOEICに「面接」はある?スピーキングテストの特徴

冒頭で述べたとおり、TOEICに対面式の面接試験はなく、代わりに以下のテストがあります。
- TOEIC Speaking Test
- TOEIC S&W(Speaking & Writing Tests)のSpeakingパート
これらは、試験官と直接話すのではなく、パソコンとヘッドセットを使い、英語を話して録音する形式のスピーキングテストです。
回答内容は録音データとして採点されるため「口頭で英語を話して回答する試験」という点で、面接に近い印象を持たれることがあります。
ここでは、TOEICスピーキングテストの概要や、企業が注目する理由をわかりやすく説明します。
TOEIC Speaking TestとTOEIC S&Wの基本的な違い・特徴
TOEICのスピーキング系試験には、以下の2種類があります。
TOEIC Speaking Test
スピーキングのみを測る試験で、約20分で11問をこなします。
音読・写真描写・応答問題・意見を述べる問題など、口頭での表現力が総合的に試されます。
TOEIC Speaking & Writing Tests(S&W)
このテストには、スピーキングに加えて、英語で文章を書くライティングテストも含まれています。
ビジネスメールの作成や意見を書く課題があるため、総合的なコミュニケーション能力を測る試験です。
どちらも実践的な英語力を確認できますが、スピーキングだけを強化したいならSpeaking Test、ビジネス現場を意識した総合力を伸ばしたいならS&Wが向いています。
スピーキング力が求められる背景と、企業が注目する理由
近年、企業がTOEICスピーキングテストを重視するケースが増えています。
理由は以下のとおりです。
①実務で「話す力」が求められる場面が増えた
オンライン会議や外国人チームとの連携が増え、英語で「簡単でも確実に伝える力」が重要になっています。
②TOEIC L&R では「話す能力」が測れない
TOEIC L&Rは非常に有名ですが、リスニングとリーディングで構成されるテストなので、スピーキング力は直接わかりません。
そこで、スピーキング力を客観的に測る方法としてTOEIC Speaking TestやTOEIC S&Wを取り入れる企業が増えています。
TOEIC面接(スピーキングテスト)の試験形式を徹底解説
TOEIC Speaking Test は約20分・11問の短時間で行われるテスト。
パソコンとヘッドセットを使い、指示に沿って英語を話す録音形式の試験です。
TOEIC スピーキングの問題構成(11問・約20分)
問題構成は、以下のとおりです。
| 問題 | 内容 | 問題数 |
|---|---|---|
| 1–2 | 音読 | 2 |
| 3–4 | 写真描写 | 2 |
| 5–7 | 応答問題 | 3 |
| 8–10 | 提示された情報に基づく応答 | 3 |
| 11 | 意見を述べる | 1 |
初心者が押さえておくべき問題
初心者は、以下の3種類をまず押さえておくと試験で得点しやすいです。
- 音読(読み上げ):発音・イントネーションを測る
- 写真描写:目に見える情報を英語で説明
- 意見問題:簡単な英語で理由を1〜2個述べる
特に「写真描写」と「意見問題」は事前準備がしやすく、得点源になりやすいパートです。
TOEIC S&Wを受ける場合の追加タスク(ライティング)
S&Wを受ける場合は、スピーキングに加えて以下のライティング問題が追加されます。
- 写真描写(ライティング版)
- Eメール作成
- 意見を記述(ライティング版)
ビジネスでの文書作成力が問われるため、総合的な英語力を伸ばしたい人向けです。
初心者が特に押さえるべきポイント
- 長く話そうとしない(短い文でOK)
- 文法はシンプルに(現在形・過去形・未来の表現で十分)
- 理由は1つでいい(意見問題は“I think〜 because〜.” で完成)
初心者は「正確さ」よりも「止まらず話すこと」を意識すると安定して点が取れます。
初心者でもできる!TOEIC面接(スピーキングテスト)の対策法

短期間でスコアを上げたい初心者向けに、以下についてまとめます。
- まずやるべき3つのこと
- 練習方法
- 短期間でスコアを上げるコツ
最初にやるべき3つのこと
最初にやるべきことは、以下のとおり。
- 試験形式を知る(知らないと緊張が倍増)
- 頻出パターンを覚える(写真描写・意見のテンプレ)
- 毎日1〜3分だけ声に出す練習をする
特に「声に出す習慣」がつくと、大きく伸びます!
テンプレートで話す練習(写真描写/意見問題)
ある程度テンプレートに沿って話すようにすると、迷わず回答できます。
いくつか便利な言い回しを紹介するので、活用してください。
写真描写テンプレ
- There is / There are 〜.(物の説明)
- A person/He/She is 〜ing.(動作の説明)
- I can see 〜.
- This picture shows …(場所)
意見問題テンプレ
- I think 〜 because 〜.(意見と理由を述べる)
- One reason is that 〜.(理由を述べる)
- For example, …(具体例を挙げる)
- I prefer B to A because …(好みと理由を述べる)
短期間でスコアを上げるコツ
以下は初心者にオススメの短期間でスコアを上げるコツです。
- ゆっくり・はっきり話す(内容より聞き取りやすさ)
- 長文を作らない(初心者ほど短文が有利)
- 答えに詰まったら“Let me think.”(ええと/ちょっと考えさせて)を使い沈黙を避ける
TOEICスピーキングテストの採点基準と高得点のポイント

採点は、公式サイトで示されている基準に基づいて行われます。
ここでは、初心者でも理解しやすいよう、その要点をまとめます。
採点の仕組み(発音/語彙/文法/一貫性)
主に以下の4つで評価されます。
- 発音・イントネーション・アクセント
- 語彙の適切さ
- 文法の正確さ
- 内容の一貫性(まとまり)
流暢さより「伝わるかどうか」が重視されます。
特に評価されやすいポイント
評価されやすいのは、以下のポイントです。
- 簡単でも正しい英文を使う
- 主語+動詞でしっかり文を作る
- 接続詞“and / so / because”を使ってつなげる
初心者は、かっこいい文章を目指すより、基本文法でミスを減らすほうが得点につながります。
やってはいけないNG回答例
次に、NG解答例を紹介します。
- 沈黙する(最も減点が大きい)
- 単語だけで終わる(文になっていない)
- 質問とずれた答えをする
ミスしてもいいので、とにかく「文で答える」ことが重要です。
緊張を減らすための本番対策
緊張を減らすために、オススメの対策は以下のとおり。
- 公式問題集で時間配分をつかむ
- 話す前に「深呼吸」を入れる
- 試験当日は英語を5分だけ音読してから入室
本番前に声を出しておくと口が動きやすくなり、緊張も軽減します。
まとめ
今回は、TOEICのスピーキングテストの概要や、対策方法などについて解説しました。
要点のおさらいをしましょう。
- TOEICに対面の面接はないが、スピーキングテストが「面接」に準じるもの
- 試験は約20分・11問の録音形式
- 写真描写・意見問題はテンプレで対策しやすい
- シンプルな英文で「止まらず話す」ことが一番重要
- 一部企業ではスピーキング力の評価ニーズが増えている
また、初心者が最初にやるべきことは、以下のとおり。
- 試験形式を理解する
- テンプレートで話す練習
- 毎日1〜3分でいいので声に出す
この3つを押さえるだけで、初心者でも着実にスコアアップできます。ぜひ試してみてくださいね!
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