TOEICでリスニング・リーディングは勉強したことがあっても、「スピーキングだけは苦手…」「英会話力がないから点数が伸びない」「どう対策すればいいの?」と悩む人は多いです。
実は、TOEICスピーキングの点数は“英会話の上手さ”とは必ずしも一致しません。
テスト形式を理解し、パターンで答える練習をするだけでもスコアは大きく伸ばせます。
この記事では、TOEICスピーキングテストの対策法を、英会話初心者でも実践できるように徹底解説します。
試験の特徴、必要な英会話力、日々の具体的な試験対策方法まで完全網羅。
最後まで読めば、今日から何をどんな順番で勉強すればいいかが分かります。
TOEICスピーキングテストの特徴とは?

まず最初に、TOEICスピーキングテストの特徴をおさえておきましょう。
TOEICスピーキングテストの特徴
TOEICスピーキングテストは、日常生活や職場で使われる英語の「話す力」を評価する試験です。
受験者は、英語で相手に伝える力・状況に応じた会話力・自分の意見を述べる能力などが求められます。
TOEICスピーキングテスト公式サイトでは、このテストで「何の力を測るのか」を以下のように説明しています。
- 英語のネイティブスピーカーや英語に堪能なノンネイティブスピーカーに理解しやすい言葉で話すことができる
- 日常生活において、また仕事上必要なやりとりをするために適切に言葉を選択し、使うことができる(例えば、指示を与えたり受けたり、情報や説明を求めたり与えたり、購入、挨拶、紹介ができる等)
- 一般的な職場において、筋道の通った継続的なやりとりができる
このように試験では「実用的な英会話力」を測るため、実際に声に出して練習することが有効です。
スピーキングテストの構成(全11問)
TOEICスピーキングの試験構成は、以下のようになっています(公式情報に基づき筆者編集)。
| 内容 | 問題数 | 準備時間 | 解答時間 |
|---|---|---|---|
| 音読 | 2問 | 45秒 | 各45秒 |
| 写真描写 | 2問 | 45秒 | 各30秒 |
| 応答 | 3問 | 準備時間なし(質問後ビープの前に3秒) | 各15秒または30秒 |
| 提示された情報に基づく応答 | 3問 | 45秒(質問後ビープの前に3秒) | 各15秒または30秒 |
| 意見を述べる | 1問 | 45秒 | 60秒 |
平均点・スコア目安
TOEICスピーキングのスコアは0〜200点の範囲で、10点刻みで示されます。
受験者の平均点は129.6点です(2023年度公式データより)。
スコアは、点数により、以下のような目安が挙げられています(公式情報を要約し一部抜粋)。
| 点数 | 説明 |
|---|---|
| 190〜200 | 一般職場で支障なく継続的な会話ができ、意見表明や複雑な要求にも明確に対応でき、文法・語彙が正確で発音・イントネーションも非常にわかりやすい |
| 160〜180 | 職場で継続会話・意見表明が可能。長文で発音・文法・語彙に軽度な誤りや躊躇が見られるものの意思伝達に支障なし |
| 130〜150 | 意見表明・複雑な要求対応は可能だが、根拠や説明が不明瞭になりやすく、発音・文法・語彙に誤りが見られ、内容が理解しにくい場合がある。読み上げはわかりやすい |
TOEIC S&Wとの違い
次に「TOEICスピーキング」と「TOEIC S&W(スピーキング&ライティング)」の違いについて整理します。
TOEIC S&Wは「スピーキング+ライティング」の合成試験であり、語学の「話す+書く」能力を総合的に測定します。
TOEICスピーキングは「話す力」にフォーカスしており、ライティング部分は含まれません。
両試験ともスコア範囲は0〜200点ですが、S&WではWritingのスコアも別に出されます。
内容的には、S&WのSpeaking部分とTOEICスピーキングが形式・問題数ともにかなり近く、公式でも「形式は同じ」と明記されています。
つまり「TOEIC スピーキングテスト」を受けることで「TOEIC S&WのSpeakingパート」の対策にも直結します。
TOEICスピーキングテストに必要な英会話力とは?

ここでは、TOEICスピーキングテストに必要な英会話力について解説します。
以下の3つが必要になります。
- 即答力
- 文章構成力
- 発音・イントネーション・アクセント
即答力
TOEICスピーキングテスト最大の敵は「時間制限」です。
問題によっては、回答前に準備時間がないものもあり、言葉に詰まると減点になりかねません。
回答のビープ音が鳴ったら、0.5秒〜1秒で話し始める意識でいましょう。
また、長く話そうとして詰まるより、短く正確に答える方が高評価です。
例えば、写真描写問題では“A man is talking on the phone.”だけでも十分正解になります。
毎日「30秒で自己紹介」「45秒で今日の予定を話す」など、タイマーを使って即答トレーニングをしましょう。
文章構成力
回答するとき、話がバラバラだと、聞き手は「結局何が言いたいのか?」と混乱してします。
この試験でも、応答問題や意見を述べる問題では、筋道が通った説明(文章構成力)が求められます。
回答時は最低限、以下のことを意識しましょう。
- まず結論を述べる
- 結論に至った理由や説明を補足する
何も見ずに回答するのが難しい場合、慣れるまではノートなどに書いて練習するのもGoodです。
発音・イントネーション・アクセント
初受験者が意外と見落としがちなポイントが「発音・イントネーション・アクセント」です。
TOEICスピーキングでは、ネイティブのような発音は求められていません。
しかし「発音・イントネーション・アクセント」は評価項目になっており、相手が聞き取りやすいクリアな英語を話すことは重要です。
- 単語を一語ずつはっきり言う
- 文の区切りを意識する
- 上げ下げのイントネーションをつける
初心者はこれだけでも「聞き取りやすい英語」になり、点数が上がります。
発音に自信がない人は、模範解答の音声などを真似して読む「シャドーイング」が効果的です。
TOEICスピーキングテスト対策・勉強法(初心者向け)

ここでは、TOEICスピーキングテスト・英会話初心者の人に向けて、TOEICスピーキングテストの勉強法を解説します。
この試験に限らず、ここに書かれていることを実践すれば、英会話力の向上にもつながりますよ!
サンプル問題で全体の流れをチェック
まずはサンプル問題を解いて、テストがどのように進むのかをチェックしましょう。
サンプル問題は、TOEIC公式サイトにあります。
その際、模範回答もチェックし「どのように答えるべきか」「どれくらいの文量で答えるべきか」も知っておくといいでしょう。
毎日5分の音読
スピーキングの土台は「声に出す習慣」です。難しい英文を覚える必要はありません。
まずは短い文をゆっくり読み、英語のリズムに慣れるところから始めましょう。
例:
- I work at an office.
- I like this picture because it is simple.
たとえ5分でも、毎日の積み重ねで口が英語に慣れ、テストでも言葉が出やすくなります。
スピーキングテストの音読問題を繰り返し読むのもいいですよ!
写真を見て英語にする練習
TOEICスピーキングには、写真を見て説明する問題があります。
初心者がやりがちな失敗は、「完璧な文を作ろうとして話せなくなる」こと。
コツは、見えたものをそのまま英語に変えるだけ です。
例:
- A woman is cooking.
- Two people are talking.
写真の練習は、スマホのカメラロールを使うだけでOK。日常の写真で十分効果があるので日々の勉強に取り入れてみてください。
主語に合わせて正しいbe動詞を使うなど、細かいところを意識できるとbetterです!
「型」を作って意見を言う練習
意見を述べる問題では、難しいことを言う必要はありません。
大切なのは話す順番(型)を決めてしまうことです。
初心者におすすめの型は以下のものです:
- 自分の意見(I think…)
- 理由(Because…)
- 具体例(For example…)
最初はこの3つを覚えておくだけで、OK!
これらを活用しながら、さまざまなトピックに対して意見を述べてみましょう。
公式問題集を使い練習
また、本番の問題形式に慣れておくのも重要です。
公式問題集の数は多くはないのですが、持っておいて損はありません。
こちらから確認できます。
解くだけでなく解説もしっかり読んで、回答のポイントをおさえておきましょう。
英会話で会話練習して慣れる
最後に、普段から英会話を習慣にして、話すことに慣れておくのも重要です。
なぜなら、緊張すると本来の力を出しきれないから。
英会話が日常になっていれば、落ち着いて受験できます。
Kimini英会話では、ライフスタイルに合わせてさまざまなレッスンプランをご用意しております。
忙しい主婦や社会人の皆さんでも、無理なくレッスン可能です。
気になる場合、まずは無料体験からお気軽にお試しください(料金プランの詳細はこちら)。
TOEICスピーキングテストのよくある質問(FAQ)

最後に、TOEICスピーキングテストに関するよくある質問と回答をまとめます。
英会話が苦手でもスコアは上がる?
はい。短い英文を正しく話すだけでもスコアは伸びます。
難しい表現より「伝わる英語」が評価されるため、初心者でも対策次第で十分上がります。
何点から「話せる」と言えるの?
一般的には 130〜150点以上 が「基本的に話せる」レベルの目安です。
160点を超えると、職場での会話にもほぼ困らない評価になります。
発音が悪いと点数は低い?
ネイティブのような発音は不要ですが、聞き取りやすさは評価項目です。
ゆっくり・はっきり話せば問題なくスコアは伸びます。
教材は公式問題集だけで足りる?
初心者はまず公式問題集で十分です。問題の流れや解答時間に慣れることができます。
余裕が出たらアプリや英会話練習を追加するとさらに効果的です。
TOEIC SpeakingとS&Wどちらを受けた方がいい?
スピーキング力だけ測りたいなら Speaking(スピーキング単体)。
話す+書く力をまとめて証明したい場合はS&W がおすすめです。
まとめ
今回は、TOEICスピーキングテストに必要な英会話力や、初心者向けの試験対策について解説しました。
基本の英会話力である、
- 即答力
- 文章構成力
- 発音・イントネーション・アクセント
を向上させながら、試験に向けて勉強を進めましょう。
【参照サイト】
