「TOEICにはどんな問題が出るの?」「初心者でも理解できる内容なの?」
こう感じる大学生・社会人の方は多いでしょう。
TOEICはリスニング45分+リーディング75分=合計2時間・全200問のボリュームのあるテストです。
しかもビジネス×日常生活をテーマに、英語を「どれだけ実務で使えるか」を測定するため、形式の理解が重要になります。
この記事では、公式情報をもとにPart1〜Part7の出題内容・出題形式・傾向を網羅的に解説。
「どんな英語を求められるのか」「どう準備したら良いか」がこの記事だけで分かります。
TOEIC 試験内容|リスニング45分+リーディング75分の構成を理解しよう

TOEIC Listening & Reading(TOEIC L&R)は、日常生活・オフィス・ビジネスの場面を素材にした英語テストです。
問題数は全200問。すべてマークシートで回答し、難易度は大学生〜社会人向けの中級レベルです。
リスニング(45分・100問)
音声を聞いて問題に答えるセクションです。アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアの4つのアクセントが使われます。
構成(Part1〜4)
- Part1:写真描写(6問)
写真について最も正しい説明を選ぶ。 - Part2:応答問題(25問)
質問に対する自然な返答を選ぶ。 - Part3:会話問題(39問)
2〜3人の会話を聞いて設問に答える。 - Part4:説明文(30問)
アナウンス・留守電・案内の音声を聞いて答える。
短い会話から長めの説明文まで、実践的な聞き取り力が問われます。
TOEICの出題形式|公式サンプルに基づくPart1〜7の徹底解説

以下では、公式サイト(IIBC)のサンプル問題をもとに、各Partの特徴を簡潔にまとめます。
Part1:写真描写問題(6問)
1枚の写真を見て、音声で流れる4つの文の中から 写真に最も適した描写 を選びます。
人物写真・風景・作業場などがテーマ。
特徴
- 6問しかないが確実に取りたい重要パート
- 動作(holding, pointing, operating など)の聞き取りがカギ
- 誘導されやすい不正解の典型パターンがある
Part2:応答問題(25問)
質問・依頼・あいさつなどに対し、自然な返答を選びます。
返答はYES/NOだけでは済まないことが多いため、「質問のタイプ」を聞き分ける必要があります。
特徴
- 全パートの中で最もテンポが速い
- 疑問詞(Who, When, Where など)の聞き逃しが命取り
- 返答が「質問と文法的に合わない」選択肢がよく混じる
Part3:会話問題(39問)
2〜3人の会話を聞いて答えるパート。
職場・店・旅行・顧客対応など、実務を想定した会話が中心です。
ポイント
- 会話が長く、情報量が多い
- 図表(スケジュール・メニュー・チラシ)とセットで出る問題が増加
- 話者の意図 を問う設問が多い(なぜその発言をしたか?)
Part4:説明文問題(30問)
アナウンス・広告・ガイドなどの「1人話し」の音声を聞いて答えます。
特徴
- 数字・時間・固有名詞が頻出
- 話の構成(問題 → 解決策、案内 → 注意点 など)がパターン化
- 今後はチャット風の内容が増える傾向
TOEICの問題構成|200問の全体像と特徴をつかむ
TOEICは合計200問とボリュームが多いため、「どこで得点しやすいか」を把握しておくことが重要です。
| パート | 内容 | 問題数 |
|---|---|---|
| Part1 | 写真描写問題(写真を見て最も適切な文を選ぶ) | 6問 |
| Part2 | 応答問題(質問や発言に対して最適な返答を選ぶ) | 25問 |
| Part3 | 会話問題(2〜3人の会話を聞いて設問に答える) | 39問 |
| Part4 | 説明文問題(アナウンス・スピーチを聞いて答える) | 30問 |
| Part5 | 短文穴埋め(文法・語彙を問う文中空所補充) | 30問 |
| Part6 | 長文穴埋め(短い文章の中に入る文・語句を選ぶ) | 16問 |
| Part7 | 長文読解(1文書・複数文書の読解問題) | 54問 |
後半のリーディングは情報量が多く時間が足りないため、試験形式の理解がスコアに直結します。
TOEIC各セクションの内容|日常×ビジネスが中心の実用英語を問う試験
TOEICでは、アカデミックな英文(文学・歴史・難解な学術文献)は出題されず、基本的にビジネス・旅行・生活場面の実用英語が中心です。
難易度は「中学〜高校レベルの英語+実務に必要な語彙」というイメージです。
よく出るテーマ
- 会社(会議・出張・スケジュール調整)
- 顧客対応(注文・返品・案内)
- 旅行・ホテル・空港
- イベント・セミナー
- 求人・応募・スケジュール表
- 店舗・レストラン
- メール・チャット・広告・アンケート
これらは英語を使う社会人なら誰でも遭遇しうる場面のため、TOEICは実務英語の基礎力を測るテストと言われます。
特にリーディング(Part5〜7)は、今後の出題傾向としてメール・チャット・複数資料の読み合わせが増加。
読み取る情報が多くなるため、「形式を知っているかどうか」で点数が大きく変わります。
TOEICの出題傾向|各Partの落としやすいポイントと対策

TOEICは毎回同じ形式を採用しているため、出題傾向を理解すれば得点を伸ばしやすいのが特徴です。
以下にパート別の傾向と攻略ポイントを整理します。
Part1(写真描写)|動作表現のバリエーションが増えている
- 人が写っていない写真が増加
- 動きのない写真 を言葉で説明する問題が難化
- 動詞の派生語・分詞形が増加(lying / seated / being loaded など
対策
- 動作を表す動詞(holding / pointing / adjusting)をリスト化
- 毎日5分で十分なので写真描写を継続
Part2(応答問題)|ひっかけ選択肢が増えている
- 最初の1語(疑問詞)が聞き取れれば正解率が高い
- 同音異義語で錯覚させる選択肢が多い
- 意図問題 のように質問ではない文から返答を選ぶ形式が増加
Part3・4(会話・説明文)|図表問題が必ず出る
近年の大きな特徴
- 図表(メニュー・チラシ・スケジュール表)の読み取りが必須
- 意図問題(Why〜?) の比率が上昇
- チャット形式の資料と組み合わせる問題が増加
対策
- 図・表の「タイトル」「時間」を最初にチェック
- 会話の最初の2〜3語で話題をつかむ
- 設問の先読みは必須
Part5(短文穴埋め)|品詞問題が中心でスピード勝負
傾向
- 文法問題より語彙・コロケーションが増加
- 1問20秒以内で解かないと時間切れになりやすい
対策
- 名詞・動詞・形容詞・副詞の見分けを完璧に
- 前後の単語を見てコロケーションで判断する
Part6(長文穴埋め)|段落全体の流れを理解できるかが勝負
傾向
- 文挿入問題の難度が上昇
- 文脈依存型が増加し、語彙力が問われる
対策
- 接続詞(however / therefore など)を手がかりにする
- 文章の主語・目的語を整理して読む
Part7(長文読解)|文章量が増え続けている最難関パート
特徴
- 1つのセットに複数資料が組み合わさる(メール+案内+チャット)
- 読む量が非常に多い
- detail 問題(細部の内容)と Not問題が難関
対策
- 文章を全部読むのではなく、設問から先に読む
- 固有名詞(名前・日付・金額)をメモ
- 毎日10〜15分でOKなので、読む習慣をつける
まとめ|TOEICの内容を理解すれば、難易度は一気に下がる
TOEICは、形式・出題内容・傾向を理解すれば決して難しい試験ではありません。
特に以下のポイントを押さえると、スコアは伸ばしやすくなります。
- 試験内容(リスニング100問+リーディング100問)を把握する
- Partごとの特徴を理解する
- 図表問題・意図問題に慣れておく
- 長文は設問先読みで効率化
- 聞き取れない原因は「英語力」より「形式の理解」であることが多い
TOEICは試験慣れ × 形式理解 × 英語の基礎力がそろったとき、最短で伸びます。

