TOEICを受けたことがない人にとって、「どんな試験なのか」「どこから手をつければいいのか」は一番の悩みではないでしょうか。
英語から離れていた人にとっても、TOEICは決して難関ではありません。
正しい順序で始めれば、英語初心者でも3か月でスコアアップを実感できます。
この記事では、TOEIC初心者がスムーズに学習を始めるための「最初の一歩」から、
実際にスコアを伸ばすための勉強法・参考書・問題集の選び方までを詳しく解説します。

TOEIC初心者がまずやること|3つのスタートステップ

TOEIC初心者がまずやること|3つのスタートステップ

TOEIC学習の第一歩は、やみくもに勉強を始めることではなく、環境を整えることです。
この3つのステップを踏むことで、「勉強が続かない」「何から手をつければいいかわからない」という状態を脱出できます。

1. 目的を決める(なぜ受けるのかを明確にする)

「とりあえず受けてみる」よりも、「なぜ受けるのか」を明確にすることで勉強が続きます。
たとえば、

  • 就職・転職で英語力をアピールしたい
  • 昇進条件にTOEICスコアが必要
  • 英語への苦手意識を克服したい

といった目的を言語化することが重要です。
さらに、「3か月後に600点」「半年で700点」のように、期間と数値をセットにして目標を設定しましょう。
具体的なゴールがあると、毎日の学習が目的のある努力に変わります。

2. 試験に申し込む(期限を決めて行動開始)

勉強を始める前に、まずは試験の申込を完了させること
「試験日を決める=行動のスイッチを押す」ことになります。
申し込んだ瞬間に、「あと○日しかない」という意識が生まれ、自然と学習習慣ができていきます。
TOEIC公式サイトでは全国各地で試験が実施されているので、まずは最寄りの会場と日程を確認しましょう。

3. 教材を1セット用意する(迷わない環境づくり)

最初のうちは教材をたくさん買う必要はありません。
初心者の段階で最も重要なのは、教材を固定して繰り返すことです。

初心者におすすめの教材セットは以下の3冊です。

教材名 特徴
TOEIC® L&Rテスト 全パートをひとつひとつわかりやすく。 各パートの形式を基礎から解説。初めてでも理解しやすい構成。
TOEIC® Listening & Reading 公式ボキャブラリーブック 出題傾向に沿った単語を効率的に覚えられる。公式教材なので安心。
TOEIC® L&Rテスト 究極の模試600問+ 本番3回分の模試を収録。形式や時間配分を体感できる。

まずはこの3冊を3〜5周することを目標にしましょう。
「教材を増やさない」「同じ問題を繰り返す」ことが、TOEIC学習の基本です。

TOEIC初心者におすすめの勉強法|1日30分でも続けられる習慣化術

TOEIC初心者におすすめの勉強法|1日30分でも続けられる習慣化術

TOEICの学習を始めたばかりの人がつまずく原因の多くは、「何をどう進めればいいのかがわからない」ことです。
特に社会人や大学生は時間の確保が難しく、最初の1〜2週間で挫折してしまうケースが少なくありません。
しかし、勉強法のコツを押さえれば、1日30分でも確実にスコアは伸ばせます
ここでは、初心者が無理なく続けられる勉強の進め方を紹介します。

1. 最初の2週間は「試験形式に慣れる」期間にする

TOEICは英語力だけでなく、出題形式への慣れがスコアを左右します。
まずは完璧に理解しようとせず、「どんな問題が出るか」を知ることを目的にしましょう。

  • 1日目:Part1(写真描写)を体験
  • 2日目:Part2(応答問題)を練習
  • 3〜5日目:Part3・4(会話・説明文)を聞いてみる
  • 6〜10日目:Part5〜7(文法・読解)を少しずつ読む

この期間は「理解」よりも「雰囲気をつかむ」ことを重視します。
1日1パートでも構いません。とにかく“触れる時間”を増やすことが大切です。

2. リスニングから始める(耳→目の順で慣れる)

初心者におすすめの順番は、リスニング → リーディング。
耳で英語のリズムをつかむことで、文章を読むスピードも自然と上がります。

  • 毎日15分、音声を聞いて内容をイメージする
  • 聞き取れなかった部分をスクリプトで確認
  • 同じ音声を3回聞く(1回目:意味を意識/2回目:単語を意識/3回目:スピード慣れ)

音声は「TOEIC公式ボキャブラリーブック」や「究極の模試600問+」に付属の音源を活用するのがおすすめです。

3. 文法は「理解+瞬発力」で定着させる

Part5・6(文法穴埋め問題)では、文法知識のスピード処理力が問われます。
時間をかけて考えるのではなく、「見た瞬間にわかる」状態を目指しましょう。

  • 文法書を1冊決めて、1日1章ずつ進める
  • 解いた問題は説明できるかどうかを確認する
  • 間違えた問題はノートにまとめて、週末に復習

初心者には「TOEIC® L&Rテスト英文法をひとつひとつわかりやすく。」が最適です。

4. 単語は“完璧より反復”を意識する

TOEICでは、単語をどれだけ速く理解できるかが得点を大きく左右します。
1日30語を完璧に覚えるよりも、100語をざっと5周繰り返す方が効果的です。

  • 1日100語×5日で1冊を1周
  • 知っている単語には✔マークをつけて飛ばす
  • 3周目以降は「見た瞬間に意味が出る」かをチェック

「TOEIC公式ボキャブラリーブック」や「銀のフレーズ」を使って、まずは基礎単語を定着させましょう。

5. 勉強は“時間”よりも“習慣”で勝負

やる気よりも大切なのは毎日続ける仕組みです。

  • 通勤中に単語アプリを5分
  • 昼休みにPart5を3問
  • 寝る前にリスニング音声を10分

このように“生活の中のルーティン”に組み込むことで、無理なく続けられます。
続けることができれば、スコアは必ず伸びていきます。

TOEIC初心者におすすめの参考書3選|最初の1冊はこれで決まり

TOEIC初心者がまず迷うのは「どの教材から始めればいいのか」という点です。
書店やSNSには数多くの参考書が紹介されていますが、最初から難しいものに取り組むと挫折しがちです。

初めての1冊を選ぶときは、
①わかりやすい ②1冊で完結する ③続けやすい
この3つの基準で選ぶことが大切です。
ここでは、TOEIC初心者が最短で基礎を固められるおすすめの3冊と、効果的な使い方を紹介します。

① TOEIC® L&Rテスト 全パートをひとつひとつわかりやすく。

  • 対象レベル:TOEIC初受験者
  • 特徴
    ・Part1〜Part7の出題形式を、イラスト付きでやさしく解説。
    ・「TOEICってどんな試験?」という疑問を1冊で解消できる。
  • おすすめ理由
    英語が苦手な人でも理解しやすい構成。
    解説を読みながら進めることで、TOEIC全体の流れとパターンを自然に把握できます。

② TOEIC® Listening & Reading 公式ボキャブラリーブック

  • 対象レベル:初心者〜中級者
  • 特徴
    ・TOEIC公式が制作した唯一の英単語帳。
    ・頻出語彙が厳選されており、出題傾向に完全対応。
    ・音声付きでリスニング練習にも使える。
  • おすすめ理由
    効率よくスコアに直結する単語を覚えられる。
    初心者でも無理なく「TOEICに必要な語彙の土台」を作れます。

③ TOEIC® L&Rテスト 英文法をひとつひとつわかりやすく。

  • 対象レベル:基礎文法をやり直したい人
  • 特徴
    ・Part5(文法穴埋め問題)対策に最適。
    ・文法用語を知らなくても理解できるやさしい解説。
  • おすすめ理由
    TOEICの得点源である文法力を、シンプルに・効率よく身につけられる。
    短時間学習に適しており、初心者でも「理解できる」感覚を得やすい構成。

TOEIC初心者におすすめの問題集活用法|実力チェックと反復で伸ばす

TOEIC初心者におすすめの参考書3選|最初の1冊はこれで決まり

参考書で基礎を固めたら、次のステップは「実践練習」です。
問題集を使って本番形式の問題に慣れることで、得点を安定させる力が身につきます。
ここでは、初心者が効率よくスコアアップするための問題集の活用法を紹介します。

1. 最初に使うべきは「究極の模試600問+」

TOEIC初心者が最初に取り組む問題集として最もおすすめなのが、
「TOEIC® L&Rテスト 究極の模試600問+」です。

  • 本番3回分の模試を収録
  • 問題の質・形式が本試験とほぼ同じ
  • 解説が丁寧で、正答の理由と誤答パターンがわかりやすい

この1冊で「TOEICの流れ」「時間配分」「出題のクセ」をすべて体感できます。
初心者のうちは、正解数を気にするよりも、形式に慣れることを目的に取り組みましょう。

おすすめの進め方

  1. Partごとに分けて解く(1日30分でOK)
  2. 答え合わせ後、解説を必ず読む
  3. 音声を聞きながらスクリプトを音読・シャドーイング

この復習サイクルを繰り返すことで、リスニング・リーディングの両方の基礎力が定着します。

2. 2冊目以降は「TOEIC公式問題集」で仕上げ

基礎が固まってきたら、次は「TOEIC公式問題集」に進みましょう。
公式問題集はTOEIC運営元のETSが制作しているため、実際の試験と完全に同じ形式・難易度です。

  • 最新号(Vol.11・12)ほど現行傾向に近い
  • 音声・スクリプト付きでリスニング練習にも最適
  • 模試形式で時間を測って解くと本番対策になる

おすすめの活用法

  • 週末に1セット(2時間)を通しで解く
  • 採点後は「時間配分」「集中力の維持」を分析
  • 間違えた問題だけを翌週の学習テーマにする

公式問題集は「本番の予行演習」として使うのがポイントです。

3. 単語・文法の復習は並行して行う

問題集を解くときは、単語帳・文法書と並行して学習して構いません。
むしろ、これがTOEIC初心者にとって最も効率的なやり方です。

  • 問題を解く → わからない単語に印をつける
  • 単語帳で意味を確認 → 翌日もう一度その問題を解く
  • 同じ語彙・文法が出たら「定着した」と判断

この「問題→単語→問題」の反復サイクルを続けることで、記憶が短期間で定着します。

4. スキマ時間はオンライン講座を活用

机に向かえない日でも、スキマ時間の学習を積み重ねることで差がつきます。
おすすめは、オンライン教材の「TOEIC® L&Rトレーニング」。

  • 1回5〜10分で完結
  • 全7パートに対応(リスニング〜読解まで網羅)
  • パソコン・スマホ・タブレットで受講可能
  • 音声スピード調整機能つきで、自分のレベルに合わせやすい

模試や単語帳の学習と並行して使うことで、英語に触れる時間をさらに増やせます。

まとめ|TOEIC初心者は「正しい順番」と「反復」で必ず伸びる

TOEICは、正しい手順で学習を進めれば、英語が苦手な人でも確実にスコアを伸ばせるテストです。
必要なのは長時間の勉強ではなく、順序を守り、毎日少しずつ積み重ねること
初心者が最短で成果を出すための学習ステップをもう一度整理しましょう。

学習の正しい順番

  1. 目的を決める:なぜTOEICを受けるのかを明確にする。
  2. 試験に申し込む:期限を決めて行動のスイッチを入れる。
  3. 教材を揃える:最初は3冊に絞って基礎を固める。
  4. 形式に慣れる:「究極の模試600問+」で本番の流れを体感。
  5. 反復で定着させる:単語帳・問題集を何度も繰り返す。

この流れを守るだけで、学習の迷いが消え、自然と継続できるようになります。

TOEIC初心者が目指すべき第一のゴール

最初の目標は600点です。
日本のTOEIC平均スコア(564点)を上回るこのラインを超えることで、
就職・転職・資格試験など、あらゆる場面で「英語ができる人」として評価されます。
TOEICは努力がスコアに直結する試験です。
焦らず、正しい順番で、1歩ずつ積み重ねていきましょう。

最後に

TOEIC初心者にとって大切なのは、「いきなり完璧を目指さないこと」。
学習の目的を明確にし、教材を固定して反復するだけで、スコアは必ず伸びていきます。
今日から行動を始めれば、3か月後には“平均を超える自分”に出会えます。
まずは一歩、TOEICの世界へ踏み出してみましょう。