TOEICで700点を超えると、英語が「学習中」から「使えるレベル」に変わります。
日本国内では上位25%に入るスコアであり、大学生なら就活で強力なアピールポイント、社会人なら昇進や海外案件のチャンスが広がるラインです。
この記事では、TOEIC700点のレベルや価値を明確にしつつ、必要な勉強時間、教材、スケジュールまでを徹底的に解説します。
英語が得意な人ではなく、英語を武器にできる人になるためのロードマップを紹介します。

TOEIC700点のレベルとは?|大学生・社会人の位置づけ

TOEIC700点のレベルとは?|大学生・社会人の位置づけ

TOEIC700点は、英語力の目安で言えば中級レベルです。
英検では2級程度に相当し、会話・リーディング・リスニングのすべてで「内容を理解して使える」段階に入ります。
日本の平均スコア(約564点)と比較すると、約140点上。
つまり700点は、社会人全体の上位25%、大学生なら上位10〜15%に位置します。

大学生にとってのTOEIC700点

大学生で700点を取得できれば、就職活動では間違いなく「英語ができる人」として見られます。
多くの企業が採用基準やESで600点を目安としており、それを100点上回るスコアは明確な差別化になります。

  • 600点台:一般的な大学生の平均。英語を学んでいる印象。
  • 700点台:実践的な英語理解力あり。英語を使う部署・業務も視野に入る。
  • 800点以上:外資・グローバル企業志望者の上位層。

大学1〜2年のうちに700点を取っておけば、就活時には大きな武器になります。
特に総合職・商社・メーカー・航空・観光系では高評価を得やすいスコアです。

社会人にとってのTOEIC700点

社会人にとって700点は、「英語を業務で活かせる力がある」と評価されるラインです。
昇進・海外出張・部署異動などの基準に設定されている企業も多く、
英語を使った報告書作成やメール対応、会議理解が十分にできるレベルです。

  • 500〜600点台:英文の大意は理解できるが、発信力・スピードに課題。
  • 700点台:英語での報告・連絡・会議内容を理解できる。
  • 800点以上:英語で議論や交渉が可能。

特にIT・商社・メーカー・航空・観光など国際部門がある職種では、700点以上が昇進条件になることもあります。

TOEIC700点を目指す人におすすめの参考書

参考書
TOEIC700点を狙う段階では、単に勉強するだけではなく、「得点を取る技術」を磨くことが重要になります。
600点台までは基礎理解で伸ばせますが、700点からはスピード・精度・集中力の3点が勝負です。
ここでは、700点を突破した受験者が実際に使っていたおすすめの教材を紹介します。

① TOEIC® L&Rテスト 究極の模試600問+

700点を目指す人の最初の本番練習に最適な模試集です。
3回分の模試が収録されており、試験形式・問題構成・時間配分をすべて体感できます。

  • 特長:問題の質が本試験とほぼ同等で、出題傾向の理解に最適。
  • 使い方
    1回分を週末に解く → 平日に復習を徹底。
    正答よりも「なぜ間違えたのか」を分析し、次の模試で改善する。
  • ポイント:リスニングはスクリプトを音読しながら、発音・リズム・つながりをチェック。

② 出る単特急 金のセンテンス

TOEIC単語帳の定番中の定番。
特に700点台を目指す学習者に必要な頻出単語+ビジネス表現を効率的にカバーできます。

  • 特長:単語だけでなく「フレーズ」で覚えられるため、リスニング・リーディングの両方に効果的。
  • 使い方
    ・1日100語を5周。完璧でなくても量を優先。
    ・覚えた単語を模試や公式問題集で使って確認する。
  • 補足:「銀のフレーズ」からステップアップしたい人にも最適。

③ TOEIC® L&Rテスト 文法問題でる1000問

Part5・6で確実に得点を重ねたい人におすすめの文法特化本。
700点を超えるには、リーディングパートの安定得点源が不可欠です。

  • 特長:出題傾向が体系化されており、弱点を狙って復習しやすい。
  • 使い方
    ・1日20問ずつ進める。
    ・間違えた問題は、解説を説明できるレベルまで理解。
    ・2周目以降は制限時間を設けてスピード感を意識。

④ TOEIC® L&Rトレーニング(オンライン講座)

スキマ時間を活用したい人におすすめのデジタル教材。
スマホ・PC・タブレットで受講でき、1回5〜10分の短時間レッスンで全7パートを網羅できます。

  • 特長
    ・音声スピード調整が可能で、リスニング練習に最適。
    ・自分のレベルに合わせて難易度を段階的にアップできる。
    ・「短時間×反復」で継続習慣を作りやすい。
  • おすすめ活用法
    通勤・通学中や寝る前など、教材を開く時間が取れない日でも音声で学習を継続。
    模試や単語帳と組み合わせると効果が倍増します。

700点を目指す段階では、「教材の量」より「使い込み」が鍵です。
上記4冊(+オンライン講座)を繰り返すだけで、確実にスコアを底上げできます。
特に模試で実践→単語・文法で復習→再び模試のサイクルを意識することが、700点突破への近道です。

参照:TOEIC® L&Rトレーニング

TOEIC700点に必要な勉強時間と学習スケジュール

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TOEIC700点は、英語の基礎ができている人が使える英語力へステップアップするための目標です。
このラインを突破するためには、英語の知識を増やすだけでなく、試験特有のスピード感と集中力を身につける必要があります。

学習時間の目安

現在スコア→目標スコア 必要学習時間(目安)
500点 → 700点 約200〜250時間
600点 → 700点 約150時間
初受験 → 700点 約300〜350時間

TOEIC700点を目指すには、およそ200〜350時間の学習が必要です。
1日1時間ペースで進めた場合、約5〜11か月が目安となります。
ただし、学習時間を確保できる人は、勉強量を増やすことで短期間での達成も可能です。
また、闇雲に時間をかけるよりも、学習効率を高める工夫でスコアアップまでの期間を短縮することもできます。

学習効率を上げる3つのポイント

  1. 弱点パートを集中的に練習する
    自分の得点が伸びにくいパート(例:Part3・4やPart7)に時間を多く割く。
    得意分野を磨くより「苦手の底上げ」がスコアアップの近道です。
  2. 解くより振り返る時間を増やす
    解きっぱなしでは伸びません。
    間違えた問題は「どこで・なぜ間違えたのか」を分析し、再度同じ問題を解き直すこと。
  3. スキマ時間を使って英語に触れる
    通勤・通学中に音声を聞いたり、寝る前に単語を復習したりするだけでも効果的です。
    特に「TOEIC® L&Rトレーニング」などの短時間レッスンを併用すれば、効率よく英語力を維持できます。

このように、学習量 × 学習効率の両輪で進めることで、
忙しい社会人や学生でも無理なく700点を突破できます。

週7日学習スケジュール例

曜日 学習内容 重点ポイント
Part1〜2(写真描写・応答問題) 基礎的なリスニング力・発音の確認
Part3〜4(会話・説明文) 設問の先読み・数字や人名の聞き取り
Part5〜6(短文・長文穴埋め) 文法・語彙の瞬発力を強化
Part7(シングルパッセージ) 読解スピードと要点把握
Part7(ダブル・トリプルパッセージ) 情報整理力・複数文書の関連理解
模試演習(2時間) 時間配分と集中力の強化
復習+単語暗記 誤答の原因分析・語彙の定着

TOEIC700点は「努力がそのままスコアに反映される」ラインです。
1日1時間でも、正しい順序で学び・復習を欠かさないことが、最短で結果を出すポイントです。

TOEIC700点の難易度を正しく理解しよう

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TOEIC700点は、英語を「理解できる」から「使える」へと変える分岐点です。
このスコアを取れる人は、全受験者の上位25%前後に入り、ビジネス現場でも英語でのやり取りがある程度こなせるレベルです。
一方で、700点を目前にして伸び悩む人が多いのもこのラインの特徴です。
ここでは、TOEIC700点の難易度と、その壁を越えるための具体的な対策を紹介します。

700点の壁は「スピード」と「精度」

600点台から700点台に上げるためには、英語の知識よりも処理スピードと正確さが鍵になります。
多くの受験者は、以下の課題でつまずきます。

  • リスニングで音声が速く感じ、聞き逃しが多い
  • リーディングで最後まで解き切れない
  • 問題を解く順序や時間配分に一貫性がない

つまり、英語力そのものよりも、「TOEICという試験に慣れているかどうか」が結果を分けます。

パート別に見た難易度のポイント

パート 内容 難易度の特徴 対策ポイント
Part1〜2 写真描写・応答問題 初心者でも得点源にしやすい 発音・動詞表現の聞き取り練習
Part3〜4 会話・説明文 スピード・情報量が多くなる 設問の先読み+数字・人名に集中
Part5〜6 文法・語彙 処理スピードが重要 「文法問題でる1000問」で瞬発力訓練
Part7 長文読解 最も難易度が高い 文章構造の把握+根拠を持って解答

特にPart7は、700点を狙う人の最大の壁です。
文章量が多く、語彙力・読解スピード・集中力のすべてが求められます。

700点突破の鍵は「慣れ」と「再現力」

700点は決して難関ではありません。
同じ問題集や模試を繰り返すことで、解答の流れ・英文構造・設問のクセを体に覚えさせることができます。
リスニングでは耳を慣らす、リーディングでは読解スピードを上げる。
この慣れの積み重ねこそが、700点突破の最大の近道です。

TOEIC700点の価値|就職・転職・昇進での評価

TOEIC700点の価値|就職・転職・昇進での評価

TOEIC700点は「英語を理解して使える」スコアとして、大学生・社会人どちらにとっても大きな武器になります。
企業の採用担当者や人事担当者は、英語スコアを数字で見えるスキルとして評価しており、700点を超えると履歴書・エントリーシートで確実に目を引きます。
ここでは、業界別にTOEIC700点がどのように評価されるのか、具体的に見ていきましょう。

大学生・新卒就活での評価

大学生にとってTOEIC700点は、「英語が得意」ではなく英語を使えると見なされるラインです。
多くの企業では、

  • 600点以上:応募条件を満たすレベル
  • 700点以上:海外部署・グローバル人材候補として注目
  • 800点以上:英語業務を前提とした採用レベル

というように明確な区分を設けています。
特に商社・メーカー・航空・観光・IT企業など、海外と関わる部署を持つ企業では、700点が評価の分岐点になります。
また、ES(エントリーシート)や面接で「700点を取るためにどんな努力をしたか」を語れることも強みになります。

社会人・転職市場での評価

社会人にとっての700点は、「英語を使って業務をこなせる人材」として評価されるスコアです。
昇進・異動・海外出張などの社内基準として設定されている企業も多く、実務で英語を活かす第一ステップとなります。

業界・職種 評価の目安 コメント
一般企業(営業・事務) 600〜700点で「英語ができる」 書類選考・昇進でプラス評価
商社・外資系企業 750点以上が目安 700点でもポテンシャル採用あり
公務員・航空・観光業 700点以上で加点対象 国際業務・観光案内などで活躍
IT・エンジニア職 650〜700点で海外案件対応可 技術+英語スキルが評価される

また、外資系企業の面接では「英語面接」や「メール実務」が行われることもあり、
TOEIC700点を超えていれば、これらにスムーズに対応できる基礎力があると判断されます。

TOEIC700点がキャリアに与える影響

  1. 就職・転職で差がつく
    → 同じ学歴・経歴でも、スコアがある人の方が即戦力と判断されやすい。
  2. 社内評価・昇進で有利になる
    → 企業によっては700点を昇進要件として設定している。
  3. 海外業務・駐在のチャンスが広がる
    → 社内グローバルプロジェクトや出張メンバーの選抜条件になる。
  4. 自己成長の証明になる
    → TOEIC700点は「継続して努力できる人」としての信頼にもつながる。

まとめ|TOEIC700点はキャリアを変える「実践力の証明」

TOEIC700点は、英語を学んでいる段階から使える段階へと進化する大きな節目です。
英語が得意でなくても、正しい学習順序と継続さえあれば、誰でも到達可能なスコアです。
今日から1日30分でも構いません。
耳で英語を聞き、目で英文を追い、手でノートを取る。
この積み重ねが、半年後に700点突破という確かな結果を生み出します。
TOEIC700点は、あなたの未来を切り開く実践力の証。
次の試験で、自分の成長をスコアで感じてみましょう。