日本で「英語の試験」と言われると、最も有力なのがTOEICと英検です。
特に大学生や社会人になってから英語を勉強していると
という疑問は必ず出てきます。
英検とTOEIC、どちらも有名な試験ですが、目的や測れる力が違うため、選び方を間違えると遠回りになることもあります。
この記事では、これからTOEICに挑戦する方にもわかりやすいように、TOEICと英検の違いを丁寧に整理しながら「レベル・難易度・換算・選び方」をまとめました。
最後には、教育分野を手掛ける学研が運営する「Kimini英会話」の便利な「TOEIC® L&Rトレーニング」アプリも軽く紹介します。
TOEICと英検の一番大きな違い

まず押さえておきたいのは、二つの試験がそもそも「目的」から違っていることです。
TOEIC:英語で働く力を測るテスト
TOEICは、主に「英語を使って働く」場面を想定して問題が作られています。
英検と比べて、以下の特徴があります。
- 主にビジネス英語が問われる
- 日常〜職場シーンの「聞く・読む」を測る
- スコア制(10〜990点)
- 合否ではなく点数で評価される
英検:英語を総合的に使う力を測るテスト
英検は、「英語を使って学ぶ」場面を想定して問題が作られています。
TOEICと比べて、以下の特徴があります。
- 日常・学習を中心とした幅広い内容
- 「読む・聞く・書く・話す」を含む4技能総合型
- 合否型
- 2級・準1級など、級ごとに基準が決まっている
どちらが良い/悪いではなく、測る力が違うため「目的に合うかどうか」で選ぶのが大切です。
TOEICと英検の比較

ここでは、TOEICと英検を比較するときに、よく聞かれるポイントを整理した比較表を紹介します。
試験形式
- TOEIC L&R:マークシートでリスニング45分、リーディング75分
- 英検(2級〜準1級):マークシートでリスニングとリーディング、筆記で英作文、加えて二次試験でスピーキング。
TOEICは「聞く・読む」に特化しているのに対して、英検は「書く・話す」まで含むため、準備の幅が広くなります。
内容のタイプ
- TOEIC:ビジネス・国際会議・施設案内・メール文など
- 英検:社会問題、教育、科学、文化、環境など幅広いテーマ
英検はトピックの幅が広く、文章の内容もややアカデミック寄りです。
難しさの方向性
- TOEIC:時間との勝負。長文量が多く、パートごとの戦略が必要
- 英検:単語のレベルが高く、特に準1級は英文内容も難しめ
TOEICと英検のレベル換算の考え方
「英検○級はTOEIC何点?」という疑問はよくありますが、ここは注意が必要です。
なぜなら、試験の目的や形式が違うため、正確な換算はできないからです。
とはいえ、受験者の傾向からおおよその目安として、次のように語られることが多いです。
- 英検2級 → TOEIC 550〜650点
- 英検準1級 → TOEIC 750〜850点
- 英検1級 → TOEIC 900点以上
ただし、英検は「話す・書く」も含む総合試験なので、アウトプットが得意な方はTOEICより高めに出ることもあります。
TOEICと英検2級の比較

英検2級は高校卒業レベルと言われ、大学入試でも重視される級です。
一般的な目安としては、英検2級 合格 ≒ TOEIC 550〜650点程度
TOEICの600点は「基礎的な英文を仕事でもなんとか読める」ラインなので、英検2級と近いイメージです。
ただし、英検は英作文とスピーキングがあり、単語テストもやや学術寄り。
またTOEICよりも扱うテーマが広めです。
TOEICと英検準1級の比較
英検準1級は「大学上級レベル」と言われ、就職活動・留学でも評価される人気の級です。
一方、TOEICは600点・700点・800点などスコアで語られることが多いです。
では、準1級とTOEICのレベル感はどう違うのでしょう?
英検準1級の特徴
- 単語レベルが非常に高い
- 長文がテーマ性のある内容(医療・テクノロジー・科学など)
- ライティングはエッセイ形式で、論理的に考えて書く力が必要
- スピーキングでは意見を述べる能力を評価
TOEICの特徴
- 単語はそこまで難しくないが、とにかく量が多い
- スピード勝負のため読み飛ばしテクニックが重要
- 意見を述べる問題はないため、アウトプット力は測られにくい
TOEICスコアとの目安換算
英検級とTOEICの「換算」は公式には存在しませんが、よく言われる目安は次の通りです。
- 英検準1級 合格 ≒ TOEIC 750〜850点程度
この目安は、TOEICと英検が共に目安にしている”CEFR”というヨーロッパの英語力基準が、英検準1級を「B2レベル」とし、B2レベルをTOEICのリスニング400+リーディング385=785レベルとしていることにも合致します。
もちろん、「英語が読めるけど書けない、話せない」という場合、スコアは前後します。
英検準1級は英作文やスピーキングが必須なので、総合的な英語力が求められるからです。
TOEICと英検はどっちが難しい?

TOEICと英検では、どちらの方が難しいのでしょうか?
結論からいうと、難しさの方向が違うため、人によって感じ方が変わります。
TOEICが難しいと感じる人
- 制限時間に追われるのが苦手
- 長文を速く読むのが苦手
- ビジネスメール・会話が読み慣れない
英検が難しいと感じる人
- 論理的に書いたり、意見を述べるのが苦手
- 長い文章を読むのが苦手
- アカデミックな内容が読みにくい
- 単語レベルが高くて覚えにくい
共通して言えること
「読む・聞く」だけならTOEICの方が取り組みやすく、英検の準1級以上は単語と内容がかなり難しくなります。
また「書く・話す」といったアウトプットが苦手な方は、TOEICの方が取り組みやすいです。
TOEICと英検、結局どちらを受けるべき?

ここまでTOEICと英検を比べてきましたが、結局どちらを受けるべきなのでしょう?
ここでは目的別におすすめをまとめました。
就活・転職で英語力を示したい
就活・転職で英語力を示したい方→ TOEICをおすすめします。
合格や不合格はなく、点数がそのまま資格になるため取り組みやすいですし、企業にも伝わりやすいからです。
総合的な英語力を伸ばしたい
総合的な英語力を伸ばしたい方→ 英検をおすすめします。
書く・話す力まで伸びるため、英語力そのものを鍛えられます。
英語学習の最初のステップとして挑戦したい
英語学習の最初のステップとして挑戦したい方→ TOEICが始めやすいです。
特に、これからTOEICに挑戦する方は「聞く・読む」だけで完結するため負担が少なめです。
これからTOEICに挑戦する方は、Kimini英会話の“TOEIC® L&Rトレーニング”も便利
学研が運営する「Kimini英会話」には、スマホだけでスキマ時間に学べる「TOEIC® L&Rトレーニング」があります。
特に、これからTOEICに挑戦する方には次の点が使いやすいポイントです。
- パートごとに問題の特徴がわかる
- 解き方を短くわかりやすく学べる
- 1回の練習量が無理なく続けられる
- 通勤・通学中にすぐ使える
これからTOEICに挑戦する方にやさしく作られているので、初めての受験でも安心して着実にスコアを伸ばしていけますよ。
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まとめ
TOEICは「仕事で使える英語力」、英検は「総合的な英語力」。このように目的が違うため、どちらが上・下ということはありません。
迷ったときは、
- 仕事で必要 → TOEIC
- 英語力そのものを伸ばしたい → 英検
- まずは挑戦してみたい → TOEIC
という基準で選ぶと、遠回りするのを防げます。
この記事でお伝えしたことで、あなたがTOEICのスコアを伸ばし始めるきっかけになれば幸いです。
