「実は~」という言い回しを英語で言ってみようと言われたら、皆さんはどんなフレーズが思い浮かびますか?中学校でも習ったものもあれば、あまり見覚えがないものもあるので、今回はその「実は」という表現について学んでいきましょう。会話をする時を中心に使われるものなので、英会話スクールなどでレッスンをしているなら最初のスモークトークなどで大活躍してくれるでしょう。たくさんの表現が持つそれぞれのニュアンスの違いまで理解すれば、自然な会話になりますよ!

Actually

「実は」という英語を思い出そうとして、最初に思い浮かんだのがactuallyだった方も多いのではないでしょうか。もっと別の訳だと、「現実には」とか、「実際には」という意味になります。研究社『英語談話標識用法辞典』 P3.には、以下のような会話が乗っていたので引用させていただきます。

Aさん
Do you mind if I smoke?
訳)タバコを吸ってもいいですか?
Bさん
B:Well, actually, I’d rather you didn’t.
訳)あのう、実は吸わないでもらいたいんですが。

一方が、タバコを吸っても気にしないかどうかを訪ねた後、もう一方がやんわりと断っていますよね。直球で断ると角が立つのは海外でも同じ。言うのをためらってしまうような時にもactuallyは使えるのです。言いたくないけど言わなきゃな、言いにくいなと思っていることがあればactuallyを使ってみましょう。

他にも、こんな時に使えます。

Aさん
Actually, I think I’d like to use the rest room.
訳)実は、お手洗いに行かせてほしいのですが。

トイレという単語にも様々なやんわりとさせた直球ではない単語がたくさんある英語圏。ならば、トイレに行きたいというのも直接言うのは気が引ける場面があります。やはり言いにくいことはactuallyが便利!丁寧に言いたい時などに使えます。

他にも、友達からの誘いを断る時などは言いにくいので、やはりactuallyを使って行けない理由を伝えるなどできますよ!英語は日本語と違って何事もわかりやすく遠回しにしないというイメージがあるかもしれませんが、それこそ「実は」、そんなこともないのです。言いにくいことをズバッと言う人ばかりではない、そこは日本人とも変わらないと知っておきたいですね。

The thing is

The thing is

こちらはなかなか見ない表現かもしれませんね。意味は、「実は」、「言いたかったのは」です。イメージ的には、「要は」と言いたいことを今から言うよ、まとめるよというような感じですね。自分が一番言いたいこと、相手に集中して聞いてほしいことを言う前に使います。

Aさん
The thing is, the shops close early on Mondays.
訳)実はね、あのお店は月曜は早めに閉まるんだよ。

ただ、the thing isは話し言葉なので、カジュアルな場面でしか使われないことには注意してくださいね。逆に英語を喋っている時に口癖のように使っているとなんだかネイティブっぽいです。

in fact

in fact

こちらも「実は」という英語表現としては有名です。他の単語と違うのは、確信をもって実際はこうだよと伝えられることですね。factが「事実」という意味なので、話し手はそこから述べる情報の真実味をかなり確信していることになります。このように、使われている単語の意味を考えるとニュアンスも少しずつわかってきます。

Aさん
She’s a great singer. In fact, she may be the best woman I’ve ever coached.
訳)彼女はすごい歌手だよ。実際、私が教えた中で最高の女性かもしれない。

こちらは、自分の意見について強く確信している様子を表した文章です。自分にしかわからない主観的な意見でも使えるのは便利ですね。

研究社『英語談話標識辞典』P.143には、以下のような表現もありました。

Aさん
I haven’t seen him for years. In fact, I can’t even remember what he looks like.
訳)私は何年も彼に会っていない。実際、彼の見かけも覚えていないほどだ。

何年も彼に会っていないという情報に追加するように、彼の見かけすら覚えていないという新情報を出してきた文章です。このように、文章の中身をより深く濃くするためのつなぎとしてin factを使えます。1文で情報が終わってしまうと薄くなりがちなので、英語を話す時や書く時には少し意識して自分の知っている情報をアウトプットできる表現をたくさん知っておくことが大切です。

まとめ

「実は」という英語表現、英語では見慣れたものもあまり使ったことがないものもあったと思います。どれも使えますが、その中に使われている単語によって少しずつニュアンスが異なるので、それぞれを適切に使い分けることができれば良いですね。英語を普段から話し、それについて間違いなどを指摘してくれる環境があれば良いのですがそうにもいきません。そんな時は、こうやって1つ1つ細かな意味を拾って覚えていくことが重要になります。ネイティブから見ても違和感がないくらいに英語を操れるよう、ニュアンスの違いについて勉強し続けていきましょう!