南イタリアの小さな町「アルベロベッロ」には、まるでおとぎ話の中から飛び出してきたような家々が並んでいます。それが「トゥルッリ(trulli)」と呼ばれる伝統的な家。白い壁にとんがり帽子のような屋根、まるでおもちゃの家のようです。
本気記事では、世界遺産「アルベロベッロのトゥルッリ(The Trulli of Alberobello)」の歴史や魅力を英語を交えながら紹介します。
アルベロベッロのトゥルッリって?

アルベロベッロのトゥルッリについて、名前の由来や特徴、アクセスなどを見ていきましょう。
アルベロベッロとは?
アルベロベッロ(Alberobello)は、イタリア南部のプーリア州バーリ県にある小さな町で、人口は約1万人ほど。名前の意味は「美しい木(beautiful tree)」です。
イタリアをブーツに例えると、ちょうどヒールの付け根部分にあたります。
訳)アルベロベッロは南イタリアの小さな町で、トゥルッリというおとぎ話のような家で有名です。
トゥルッリとは?
「トゥルッリ(trulli)」は、イタリア語の「トゥルッロ(trullo)」の複数形。屋根がひとつの小さな部屋を指します。白い漆喰の壁と円錐のとんがり屋根が特徴で、アルベロベッロ以外ではほとんど見ることができません。
現在この町には約1,000軒ものトゥルッリがあり、住居として使われているだけでなく、ホテルやお土産屋さんにもなっています。
訳)トゥルッリはアルベロベッロ特有の円錐形の屋根を持つ伝統的な乾式石の小屋です。
トゥルッリの建築・設計
トゥルッリは、接合剤を使わず石を積み上げる「ドライ・ストーン工法(dry stone construction)」で造られています。壁の間には土砂が詰められ、屋根はきのこのような円錐形。この独特な形は、暑い夏でも家の中を涼しく保ち、雨水をろ過して地下に流す工夫もなされています。
また、とんがり屋根の部分には不思議な絵や記号が描かれており、それぞれの家の個性が光ります。
訳)トゥルッリの屋根は神秘的なシンボルで飾られており、魅力を高めています。
アクセス・観光地としての魅力
ナポリからバスで約3時間、ローマやミラノからは飛行機で1時間~1時間半。最寄りのバーリ駅からは、私鉄「スド・エスト(SUD-EST)」で1時間ほどです。
アクセスが良く、観光客にも人気のスポットです。日帰りツアーに参加するのもおすすめです。
ポイントサイトを使おう(オプション)
旅費を少しでもお得にしたい方は、「ハピタス」などのポイントサイトを活用して「ポイ活」してみてはいかがでしょうか?
白川郷と姉妹都市
日本の世界遺産「白川郷」とは姉妹都市。どちらも伝統的な建築と美しい景観が評価されています。
アルベロベッロのトゥルッリの歴史

その起源は14世紀半ばにさかのぼります。ある時代、スペインの支配下にあったこの地では、「モルタルで固められた家」には税金がかかるというルールがありました。
そこで、当時の領主ジャン・シローラモ・アックァヴィーヴァは、税金を回避するためにモルタルを使わず、すぐに壊せる乾燥石だけで家を建てさせたといわれています。
アルベロベッロのトゥルッリにまつわる英語フレーズ
旅行先で使える簡単な英語をご紹介します。
訳)おとぎ話のワンシーンみたい。
訳)トゥルッロに泊まってみたいです。
訳)トゥルッリの地区はどこですか?
世界遺産「アルベロベッロのトゥルッリ」とは?
「アルベロベッロのトゥルッリ」は、英語で「The Trulli of Alberobello」と言います。
世界遺産に登録された年、登録された理由を見ていきます。
世界遺産登録の年
訳)アルベロベッロのトゥルッリは、1996年にユネスコの世界遺産に登録されました。
ユネスコの世界遺産に登録された理由は以下のとおりです。
世界遺産登録の理由
ユネスコの世界遺産に登録された理由は以下のとおりです。
- 独特でユニークな建築様式(unique architectural style)
- 歴史的な集落としての価値(historic settlement value)
- 地域の文化や生活と密接に結びついている点(living cultural heritage)
アルベロベッロのトゥルッリの見どころ

アルベロベッロは、歩くだけで楽しい町です。主な見どころを紹介します。
リオーネ・モンティ地区
このエリアには、約1,000軒以上のトゥルッリが建ち並び、アルベロベッロでも最も観光客が多く訪れる人気スポットです。屋根の上のテラスを無料で開放しているお店もあり、そこから眺める風景はすばらしいです。お土産店やジェラート屋さん、カフェも多く、のんびりと散策するのにぴったりです。
サンタントニオ教会
リオーネ・モンティ地区の坂の上にあるこの教会は、トゥルッリのような円錐形の屋根「クーポラ」を持ち、街並みと調和するユニークな外観が特徴です。建てられたのは1927年で、中に入ると荘厳な雰囲気に包まれています。
カーサ・ダモーレ
この建物は、アルベロベッロで最初に合法的に建てられたトゥルッリとして知られています。名前の通り、ダモーレ氏という初代町長の邸宅で、歴史的にも非常に重要なスポットです。
サンタ・ルチア展望台
アルベロベッロの街並みを一望できる、絶景スポットとして知られています。特に夕方、夕日に照らされたとんがり屋根の家々がオレンジ色に染まる光景は、息をのむ美しさです。
トゥルッロ・シアメーゼ
名前の通り、「双子のトゥルッリ」とも呼ばれるこの建物は、2つの円錐形の屋根が一つの構造でつながっているユニークなトゥルッリです。
トゥルッロ・ソヴラーノ
アルベロベッロで唯一の2階建てトゥルッリで、12の部屋から成り立っています。「ソヴラーノ」は「主(あるじ)」という意味で、その名の通り、かつては地主が住んでいた格式ある建物です。内部は博物館として公開されています。
アイア・ピッコラ地区
こちらは観光地化があまり進んでおらず、今も地元の人々が暮らす静かなエリアです。約400軒のトゥルッリが立ち並び、素朴な日常風景が広がっています。観光客も少なく、のんびりと散策したい人には特におすすめです。
地域資料館
15軒のトゥルッリが連なった構造を持ち、内部には石造りのキッチン用品や、農業に使われた道具、織物などの展示もあります。
ジャンジローラモ広場
アルベロベッロの中心にあり、街全体を見渡せる人気のスポットでもあります。
トゥルッリホテル体験
トゥルッリを改装したホテルに実際に泊まることができます。すてきな旅の思い出になることでしょう。
まとめ:英語で世界を旅しよう!
アルベロベッロのトゥルッリは、世界でもここだけの特別な風景です。イタリアを旅するときに、ちょっと足を延ばして訪れてみませんか。
旅先で英語を使えば、現地の人とも感動を共有できるはずです。

