「ベヘモス(Behemoth)」という名前を耳にしたことはありますか?
この存在は旧約聖書「ヨブ記」に登場する“地上最強の獣”として知られています。その姿は圧倒的な力を持ち、人間には到底制御できない存在として描かれてきました。
古代から現代まで、ベヘモスは人々の想像力をかき立て続けています。中世ヨーロッパでは悪魔や暴食の象徴とされ、さらに現代のファンタジー小説やゲームでは巨大モンスターのモデルとして多く登場します。特に「ファイナルファンタジー」などのゲームに登場する“ベヒーモス”は、プレイヤーにとって強敵として有名です。
本記事では、聖書におけるベヘモスの描写、レヴィアタンとの対比、中世の解釈、そして現代文化への影響をわかりやすく解説していきます。最後には英語で簡単に説明できるフレーズも紹介しますので、英語学習にも役立ちますよ。
ベヘモスとは?旧約聖書の地上最強の獣

ベヘモス(Behemoth)は、旧約聖書「ヨブ記」(40章15節以降)に登場する伝説的な獣です。聖書の記述によると、ベヘモスは「神が創造した最も力強い地上の生き物」であり、その巨体と力は人間が決して制御できないほどだとされています。
描写の中では、以下のような特徴が語られています。
- 草を牛のように食べる草食性の巨獣
- 腰に大きな力を秘め、腹の筋肉が強靭
- 尾は杉の枝のようにしなり、骨は青銅のように硬い
- 山々が食物を提供し、川のそばで安心して眠る
この姿は、現実の動物でいうとカバ や ゾウに例えられることもありますが、聖書の描写はより誇張されており、まさに「地上の怪物」としての威厳が漂っています。
英語で説明しよう!
Behemoth is a very big and strong animal in the Bible.
(ベヘモスは聖書に出てくる、とても大きくて強い生き物です。)
It eats grass like a cow.
(牛のように草を食べます。)
It has strong muscles and hard bones.
(強い筋肉と、固い骨があります。)
Its tail is like a big tree.
(しっぽは大きな木のようです。)
No one can control it because it is too strong.
(強すぎて、人間はベヘモスを操ることができません。)
ベヘモスの正体 ― カバ?ゾウ?それとも幻獣?
ベヘモスの正体については、古代からさまざまな解釈が存在しています。
- カバ説:その巨体や水辺を好む性質が、ヨブ記に描かれる特徴と一致することから、カバがモデルだと考える説があります。
- ゾウ説:巨大な牙や体格を持つことから、ゾウに関連づけられることもあります。
- 幻獣説:単なる動物ではなく、神が創造した特別な幻獣としての解釈。神話的な力を象徴する存在とされます。
学者たちの間でも意見は分かれており、ベヘモスは「現実の動物をモデルにした神話的存在」と「純粋な空想上の怪物」の両面を持つと考えられています。
英語で説明しよう!
Some people think Behemoth was a hippopotamus.
(ベヘモスはカバだったと考える人もいます。)
Others believe it was an elephant.
(ゾウだったと考える人もいます。)
Another idea is that Behemoth was not a real animal, but a mythical beast created by God.
(ベヘモスは実在の動物ではなく、神が創造した神話的な怪物だったという説もあります。)
ベヘモスとレヴィアタンの関係 ― 陸と海の怪物

ベヘモスは「陸の怪物」として語られる一方で、海の怪物レヴィアタンと常に対になって登場します。二体は対照的な存在であり、ベヘモスが大地を揺るがす力を持つのに対して、レヴィアタンは深い海に潜み、嵐や津波を象徴する存在です。
ユダヤ教やキリスト教の伝承では、この二体はしばしば「神が創造した自然の力の象徴」とされます。さらに、終末の時には彼らが戦い、勝敗の行方は人々に大きな影響を与えると語られてきました。ベヘモスとレヴィアタンは、ただの怪物ではなく、自然の秩序や神の力を表す神話的なペアなのです。
小学生のみなさんも、「陸と海のモンスターがセットで考えられていた」というイメージで覚えると、ぐっと理解しやすくなるでしょう。
英語で説明しよう!
Behemoth is a land monster, and Leviathan is a sea monster.
(ベヘモスは陸の怪物で、リヴァイアサンは海の怪物です。)
They are often seen as symbols of nature’s power.
(彼らはしばしば自然の力の象徴と考えられています。)
In myths, Behemoth and Leviathan will fight at the end of the world.
(神話では、世界の終わりにベヘモスとリヴァイアサンが戦うと言われています。)
終末思想におけるベヘモス ― 世界の終わりと祝宴
ベヘモスは、単に巨大な動物として語られるだけでなく、終末思想とも深く結びついています。ユダヤ教の伝承によれば、世界の終わりにベヘモスは海の怪物レヴィアタンと戦い、その後、神に選ばれた人々のための大饗宴(だいきょうえん)の料理になるとされています。
このエピソードは、ベヘモスが「恐るべき力を持つ存在」であると同時に、「神の計画に組み込まれた象徴的な存在」であることを表しています。力を誇る怪物も、最終的には神の意思に従うという考え方が、古代の人々の信仰に反映されているのです。
みなさんにとっても、これは「強いものも最後には神さまの力の一部になる」というわかりやすいメッセージとして感じられるでしょう。
英語で説明しよう!
In the end of the world, Behemoth will fight Leviathan.
(世界の終わりに、ベヘモスはリヴァイアサンと戦います。)
After the battle, Behemoth will become food for a great feast.
(戦いの後、ベヘモスは大きな宴の料理になると言われています。)
This shows that even powerful creatures are part of God’s plan.
(これは、どんなに強い生き物も神の計画の一部であることを表しています。)
ベヘモスを英語で説明してみよう!
ここまでで、ベヘモスの神話や特徴を学んできました。最後に、英会話の練習として、簡単な英語で説明する方法をまとめましょう。小学生でも覚えやすいフレーズにしているので、声に出して読んでみてください。
英語で説明しよう!
Behemoth is a monster from old stories.
(ベヘモスは昔の物語に出てくる怪物です。)
It is very big and strong, like a huge land animal.
(とても大きくて強く、巨大な陸の動物のようです。)
Behemoth is often shown with Leviathan, a sea monster.
(ベヘモスはよく海の怪物リヴァイアサンと一緒に語られます。)
Some people say Behemoth is a symbol of nature’s power.
(ベヘモスは自然の力の象徴だと言う人もいます。)
まとめ:ベヘモス神話を学んで英語で説明できるようになろう
ベヘモスは、旧約聖書「ヨブ記」に登場する巨大な陸の怪物であり、その圧倒的な力から「自然の力の象徴」として語り継がれてきました。しばしば海の怪物リヴァイアサンと対比され、地と海の両方を支配する存在として描かれることもあります。
今回の記事では、ベヘモスの特徴や神話的背景を学び、小学生でも理解しやすい英語表現で説明できるように整理しました。ゲームやアニメの中で名前を見かけたときにも、「これは聖書の怪物が元なんだ!」と気づけると、より深く楽しめるでしょう。
また、英語で説明する練習を通して、「神話を調べる楽しさ」だけでなく「英会話の力」も伸ばすことができます。これからもいろいろな神話のキャラクターを調べて、英語で紹介できるようになれば、学校の勉強や友達との会話でも役立ちますよ!

