「精度」という言葉は、科学、工学、ビジネス、さらには日常会話でもよく使われる表現です。しかし、英語にするときには accuracy と precision のどちらを使うべきか迷う人も多いのではないでしょうか。どちらも「精度」と訳されますが、実際には意味が異なります。
さらに、研究や統計の分野で使われる「再現性」や、意思決定の場で出てくる「確度」、そして「精密」「高精度」といった表現も英語にするとき注意が必要です。
本記事では、「精度 」の英語表現をテーマに、基本的な単語の違いから、関連する用語のニュアンスや正しい文法上の使い方までを解説していきます。学術的な文章からビジネス文書、会話まで幅広く「精度」を表現できるようになるでしょう。
accuracy と precision の違い

「精度」を英語にするとき、よく使われるのが accuracy と precision です。日本語ではどちらも「精度」と訳されることがありますが、厳密には意味が異なります。
- accuracy(正確さ) → 結果が「真の値」「正しい値」にどれだけ近いか。
- precision(再現性・ばらつきの少なさ) → 測定や結果がどれだけ安定していて、同じ値を繰り返し出せるか。
文法のポイント
どちらも不可算名詞として扱われるのが一般的です。冠詞をつけて an accuracy などとすることはあまりありません。
その測定の正確性は非常に高い。
実験は繰り返しにおいて高い精密さを示した。
この装置は正確さに欠けるが、精密さは高い。
実際の会話や文書では、accuracy と precision を混同してしまうことが多いです。例えばアーチェリーを想像してみましょう。
- 的の真ん中に当たらなくても、矢が同じ位置に集まれば「precision が高い」。
- 矢が散らばっていても、平均的に真ん中に近ければ「accuracy が高い」。
日本語ではどちらも「精度が高い」と言えてしまいますが、英語では区別されます。この違いを理解しておくと、技術書や学会発表などで誤解なく説明できます。
「英ナビ」
「再現性」は英語でreproducibility
研究や実験で使われる「再現性」という言葉は、英語では reproducibility または repeatability と表現されます。
- reproducibility → 別の条件(異なる人・場所・時間)でも同じ結果が得られること。
- repeatability → 同じ条件下で繰り返しても同じ結果が出ること。
文法のポイント
どちらも不可算名詞で扱われるのが一般的です。ただし、研究報告などでは reproducibilities と複数形にして使うこともあります。
その実験の再現性は不可欠である。
良好な繰り返し精度が信頼できる結果を保証する。
研究だけでなく、ビジネスの世界でも「再現性」は重要です。営業手法やプロジェクトの進め方において「誰がやっても同じ成果が出る」ことを指して再現性と表現します。英語では
この方法は再現性が高い。
と書きます。科学からマネジメントまで幅広く使える便利な表現です。
「英ナビ」
「確度」は 英語で probability / reliability
「確度」という言葉は、おもにビジネスや統計で「どの程度正しいか」「どれくらいの確率で正しいか」を表します。文脈によって以下の単語が適切です。
- probability(確率) → 数学的な可能性を示す場合。
- reliability(信頼性) → 情報やデータがどれくらい信頼できるかを示す場合。
成功の確率は約70%だ。
このデータの確度を確認する必要がある。
数値的に表現したいときは probability、情報の信頼度を強調したいときは reliability を使うと自然です。
「英ナビ」
「精密」の意味は英語で precise / detailed / elaborate

「精密」という言葉は状況に応じて複数の英語に訳せます。
- precise → 数字や測定が正確でぶれない
- detailed → 情報が細かく網羅されている
- elaborate → 構造や仕組みが精巧に作られている
その機械は精密な測定が可能だ。
彼はその工程について精密な説明をした。
その建物は精巧なデザインを持っている。
「精密」は技術的にも比喩的にも幅広く使える表現です。日本語では「精密な計画」「精密に準備された戦略」など比喩的に使うこともあります。英語ではこの場合 precise や meticulous が自然です。
私たちはプロジェクトのために精密な計画を立てた。
彼女は細部まで入念に準備した。
「英ナビ」
「高精度 」は英語で high accuracy / highly precise
「高精度」は英語で high accuracy または high precision と表現します。
- high accuracy → 真の値に近いことを強調
- high precision → 繰り返しでのばらつきの少なさを強調
文法のポイント
- high accuracy は名詞表現。
- highly accurate は形容詞表現。
- high precision(名詞)と highly precise(形容詞)も同様に切り替え可能です。
この装置は測定において高精度を実現する。
そのデータは非常に正確だ。
そのセンサーは小さな変化を精密に検出できる。
近年は IT や AI の分野でも「高精度」という言葉が頻繁に登場します。
そのAIシステムは画像認識で高精度を達成した。
このアルゴリズムは非常に精密な予測をおこなう。
専門的な文章では「accuracy」と「precision」を意識して使い分けることで、表現がより正確になります。
「英ナビ」
まとめ
「精度」を英語にする際には、日本語のように一言で表すのではなく、状況に応じて適切な単語を選ぶことが大切です。
- accuracy → 正確さ(真の値に近いか)
- precision → 再現性・ばらつきの少なさ
- reproducibility / repeatability → 再現性
- probability / reliability → 確度
- precise / detailed / elaborate / meticulous → 精密
- high accuracy / highly precise → 高精度
たとえば「このデータは精度が高い」と日本語で言うときも、真の値に近いことを言いたいなら high accuracy、安定して同じ結果が出ることを言いたいなら high precision が正解です。
区別を理解していれば、研究論文や技術文書はもちろん、ビジネスでも「精度」を適切に表現できるようになるでしょう。

