誕生日会は、子どもたちが「言葉で気持ちを伝える」絶好のチャンスです。
日本語だけでなく、英語でも進行してみると、自然な英会話の流れを楽しく体験できます。
今回は、英語で誕生日会を進めるときに使える基本フレーズと、保育や家庭での取り入れ方を紹介します。
英語で進める誕生会の例

1. あいさつとオープニング
まずは会を始めるときの挨拶です。英語での進行は難しそうに思えますが、短くシンプルな表現で十分です。
- “Hello, everyone!” (みなさん、こんにちは)
- “Today is a special day!” (今日は特別な日です)
- “We’re having a birthday party!” (これからお誕生日会をします)
ここで、司会の子どもや先生が一言加えると、英語の発話の場が広がります。
例: “Do you know whose birthday it is today?” (今日は誰のお誕生日か知ってる?)
2.主役を紹介する
誕生日の子を英語で紹介してみましょう。簡単な質問を交えながら進行できます。
- “This is ○○. It’s ○○’s birthday today!” (こちらが○○さん。今日は○○さんのお誕生日です)
- “How old are you?” (何歳になりましたか?)
- “I’m five years old.” (5歳になりました)
“old”の発音を練習したり、指で年齢を示したりすることで、自然な英語表現と数の概念を同時に身につけられます。
3.お祝いの言葉を伝える
みんなで気持ちを込めてお祝いしましょう。リズムにのせると覚えやすくなります。
- “Happy Birthday!” (お誕生日おめでとう)
- “Best wishes!” (おめでとう、幸せを祈ってるよ)
- “Have a wonderful day!” (素敵な一日を過ごしてね)
「歌」で英語を体験するのも効果的です。
“Happy Birthday to You”の歌を少しゆっくりめに歌うと、年齢に関係なく参加しやすくなります。
4.ゲームやアクティビティで英語をつなげる
誕生日会では、英語のフレーズをゲームの中にも取り入れられます。
例1:Guess the gift! (プレゼントあてゲーム)
司会が袋の中の物を英語でヒントにします。
“It’s round.” “It’s red.” (丸くて赤いものだよ)など、形容詞を使う練習にもなります。
例2:Birthday Bingo
数字や色の英語を入れたビンゴカードを使い、遊びながら語彙を定着させます。
5.ケーキとキャンドルの場面
キャンドルを吹き消すシーンでは、願いごとや感情表現を英語で促すとよいでしょう。
- “Make a wish.” (お願いごとをしてね)
- “Blow out the candles.” (ろうそくを吹き消して)
- “I’m so happy!” (とっても嬉しい)
- “Thank you, everyone.” (みんな、ありがとう)
喜びや感謝を英語で言う経験は、言葉の意味を「感情」と結びつける貴重な体験になります。
6.終わりのまとめ
会の最後には、短い英語の振り返りを入れると良いでしょう。
- “Did you have fun?” (楽しかった?)
- “Yes, I did!” (うん、楽しかった!)
- “Let’s say happy birthday one more time!” (もう一度おめでとうを言おう)
最後に “See you next time!” (またね)と笑顔で締めくくれば、自然な英語のやりとりが体に残ります。
海外の誕生日会はどんなことをするの?

英語圏の国々では、誕生日会(Birthday Party)は家族だけでなく、友だちを招いて盛大にお祝いするイベントです。
テーマを決めて飾りつけをしたり、ゲームやプレゼント交換をしたりと、子どもたちが英語を通して交流する姿が日常的に見られます。
1.招待状(Invitation Card)を送る
海外では、誕生日会の前に「招待状」を送るのが一般的です。
カラフルなカードや手作りのものに、次のような文を添えます。
- “You’re invited to my birthday party!” (私の誕生日パーティーに招待します)
- “Date: June 5th / Time: 3:00 p.m. / Place: My house” (日付、時間、場所を記入)
子ども同士で英語のやり取りをする練習にもなりますね。
2.テーマに合わせたデコレーション
アメリカやイギリスなどでは、テーマを決めて飾りつけをする文化があります。
たとえば「Princess(プリンセス)」「Pirates(海賊)」「Superheroes(スーパーヒーロー)」など。
風船やテーブルクロス、ケーキのデザインまでもそのテーマで統一します。
このように「自分の好きなものを表現する」のが海外の誕生日文化の特徴です。
3.ゲームタイムで大盛り上がり
日本のように静かにケーキを囲むだけでなく、ゲームを通して楽しむ時間がたっぷりあります。
人気のゲームをいくつか紹介します。
- Pin the Tail on the Donkey(しっぽつけゲーム)
目隠しをしてロバのしっぽを貼るゲーム。笑い声が絶えません。 - Musical Chairs(いす取りゲーム)
音楽が止まったら椅子に座る定番ゲーム。 - Treasure Hunt(宝探し)
ヒントカードを英語で読みながら、プレゼントを探します。
英語での指示( “Go left!” “Look under the table!” )なども自然に聞き取る練習になります。
4.バースデーケーキとキャンドル
海外でもっとも大切なのが「ケーキカット」と「キャンドル吹き消し」の瞬間です。
ケーキには年齢の数だけろうそくを立て、歌を歌います。
- “Happy Birthday to you,
Happy Birthday to you,
Happy Birthday dear (Name),
Happy Birthday to you!”
歌のあとに“Make a wish!” (お願いごとをしてね)と言い、ろうそくを吹き消します。
この流れはほとんどの国で共通していて、まさに世界の共通言語のような文化です。
5.プレゼントと「Thank you」のやり取り
誕生日プレゼントは、サプライズで贈るのが定番です。
もらった子は“Thank you so much!”や“I love it!”など感謝の言葉を伝えます。
お礼のカード(Thank you card)を書くこともあり、英語で感謝を表す良い練習になります。
6.おみやげ「Party Favor」を配る
海外の誕生日会では、最後に参加してくれた友だちに小さなプレゼント(Party Favor)を渡す習慣があります。
中にはキャンディー、シール、ミニおもちゃなどが入っており、
“Thank you for coming!” (来てくれてありがとう)と一言添えて渡します。
この「ありがとうで終わる文化」は、日本の“お返し”に近い感覚です。
7.英語で広がる「お祝いの文化」
海外の誕生日会では、「何歳になったか」を伝えることだけでなく、
感情・感謝・友情を英語で表現する場として大切にされています。
- “I’m happy!” (うれしい)
- “I’m excited!” (ワクワクする)
- “Thank you for the party!” (パーティーをありがとう)
こうした言葉を体験の中で自然に使うことで、英語が「気持ちを伝えるツール」になるのです。
以上のことを参考にして、「海外スタイル誕生日会」を企画してはいかがでしょうか?
まとめ
誕生日会を英語で進行することは、ただの“特別なイベント”ではなく、英語が心に届く瞬間を作る大切な時間です。
「伝える楽しさ」「祝うあたたかさ」を英語で表現することで、子どもたちは単語や文法を超えた“ことばの力”を感じ取ります。
まずは一言から。Happy Birthday! の笑顔から、英語の世界を広げていきましょう。
