英語教材を買ったときは楽しみだったのに、気づけば棚の上。そんな経験はありませんか。おうち英語が続かない原因は、保護者のやる気や子どもの能力だけにあるわけではありません。取り組む時間や教材の量、子どもに求める反応を見直すことが大切です。

幼児教育の現場で何度も感じてきたのは、続かなかった家庭の多くが、生活リズムや親子の個性に教材の使い方が合っていなかっただけ、ということです。教材をすべて使い切ることより、無理なく取り組める形を見つけることが継続につながります。

この記事の3行まとめ(AI要約)

  • おうち英語や英語教材が続かない主な原因は、生活リズムに組み込めていない、全部やろうとしている、教材が子どもの個性と合っていない、成果を確認しすぎているの4つで、保護者のやる気や子どもの能力だけの問題ではない。
  • 教材は全部使い切らず、子どもが楽しめる部分だけを、夕食前の歌一曲のような今ある生活習慣につなげて繰り返すと続けやすい。
  • DVD・絵本・アプリでは答えを確かめるより短い声かけで一緒に楽しみ、年齢に合わせて「聞く・まねる・好みを言葉にする」と関わり方を変える。

なぜおうち英語が続かないの?

生活リズムに組み込めていない

「時間ができたら」と考えていると、夕食やお風呂で一日が終わります。眠い時間に教材を開いても、子どもには負担です。家庭では「夕食前に歌を一曲」など、すでにある習慣につなげると取り入れやすくなります。

全部やろうとして負担になっている

DVDを見て、絵本を読んで、ワークも一枚。セット教材は選択肢が多い分、保護者の負担も増えがちです。歌では楽しそうだった子がワークで手を止めたら、英語全体が嫌なのではなく、疲れている可能性もあります。

子どもの個性と教材が合っていない

動画を見るより、歌に合わせて体を動かすほうが参加しやすい子もいます。絵本を静かに眺めたい子に何度も発話を求めると、落ち着いて楽しめなくなることもあります。声が出たかだけでなく、好きな絵を指す、リズムに合わせて動くといった反応も、使い方を選ぶ手がかりになります。

成果を確認しすぎている

絵本を見るたびに「これ、英語で何?」と聞かれると、楽しむ時間がテストのようになってしまいます。“Look, a dog.”(見て、犬だね)と保護者が口にして、そのまま読み進めても大丈夫です。覚えた単語の数だけで、英語に触れる意味を判断しないことが大切です。

保護者の熱心さが子どものプレッシャーになっていないか気になるときは、「やらせすぎかも」と感じたときの見直し方も参考になります。

買った教材を無理なく使うには?

買った英語教材を親子で無理なく使う様子

市販教材は内容が充実している分、順番どおりに進めなければと、保護者が負担を感じやすくなります。子どもに合うところだけを使えば十分です。

歌が好きなら、“Let’s sing this song again.”(この歌をもう一度歌おう)。絵を見るのが好きなら、“Which picture do you like?”(どの絵が好き?)と聞いてみます。同じページを繰り返すときは、“Again?”(もう一度?)と声をかけるだけでも十分です。同じことの繰り返しは、幼児にとって大切な学びです。先へ進むことだけが教材の活用ではありません。

忙しくても続く形はある?

毎日まとまった時間を取る必要はありません。“One song only.”(一曲だけね)と区切るだけでも、英語の時間になります。お風呂のあとには“After your bath, it’s time for English.”(お風呂のあとに英語の時間だよ)、移動中には“Let’s listen in the car.”(車の中で聞こう)と、生活に合う場面を一つ選びます。

時間に余裕がある日も、教材を増やす必要はありません。“You choose.”(選んでいいよ)、“Do you want to sing a song or watch a video?”(歌う?動画を見る?)と、子どもに選んでもらう方法があります。体を動かしたい子には“Jump!”(跳んで)、“Clap!”(手をたたいて)、まねっこが好きな子には“Copy me!”(まねしてね)、静かに見たい子には“Just watch. It’s OK.”(見ているだけで大丈夫)と伝え、参加の仕方を柔軟に変えます。

DVD・絵本・アプリでは、どう声をかける?

DVD教材の声かけ例

見る前は“Let’s watch together.”(一緒に見よう)、“One video only.”(一本だけね)と伝えます。終わりが見えていると、子どもは安心して見られます。途中では“Oh, look!”(あ、見て)や“He’s jumping!”(跳んでいるね)と、目に入ったことを短く口にします。解説や質問は必要ありません。見終わったら“Did you like it?”(楽しかった?)、“That was fun.”(楽しかったね)と伝えます。内容を理解できたかを確かめるより、楽しかった気持ちを共有することが次につながります。

英語絵本の声かけ例

読む前は“Which book do you want?”(どの本がいい?)と選んでもらいます。途中では“What’s this?”(これ、何?)や“Point to the dog.”(犬を指して)と声をかけられます。答えを求めず、“Oh, a big red ball!”(あ、大きな赤いボール)と一緒に絵を楽しむだけでも十分です。ページを飛ばしても、途中で終わっても問題ありません。最後は“The end.”(おしまい)で締めくくり、“Good listening.”(よく聞けたね)と添えることもできます。

アプリ教材の声かけ例

アプリは便利ですが、子ども一人に任せず、そばで一緒に取り組むことが大切です。始めるときは“Let’s do it together.”(一緒にやろう)、“I’ll sit here.”(ここに座っているね)、“Five minutes.”(五分ね)と伝えると、取り組む時間の目安になります。遊んでいる間は“Tap here.”(ここをタップして)、“You did it!”(できたね)、うまくいかなかったときは“Try again.”(もう一回やってみよう)などの短い表現が使えます。正解かどうかより、挑戦したことを認める声かけが向いています。終了時には“All done.”(おしまい)と伝え、終わりの合図を毎回そろえる方法もあります。

どの教材でも、困ったときは“It’s OK.”(大丈夫)、気が進まないときは“You don’t have to.”(無理にしなくていいよ)、背中を押したいときは“Let’s try.”(やってみよう)と伝えられます。“Your turn.”(あなたの番)と“My turn.”(私の番)を使えば、指さし遊びも交代で楽しめます。

年齢が変わったら何を変える?

年齢に合わせておうち英語の関わり方を変える親子

以下は使い方の目安です。同じ年齢でも、好きな活動や参加の仕方には違いがあります。

0〜2歳:聞くだけ・感じるだけで十分

言葉の意味や反応を急いで確かめず、保護者の声や歌を一緒に楽しみます。“Hello.”(こんにちは)、“Good morning.”(おはよう)、“Bye-bye.”(バイバイ)など、生活の中で短い言葉を使う方法があります。映像や音声を流し続けるより、短い時間でも顔を合わせて楽しむことが大切です。

3〜4歳:まねっこや参加を楽しむ

“Your turn.”(あなたの番)や“My turn.”(私の番)で交代したり、“Jump!”や“Clap!”で体を動かしたりします。“Good job!”(よくできたね)は、正しく答えたときだけでなく、歌をまねしたり指さしで参加したりしたときにも使えます。

5〜6歳:好みや気づきを言葉にする

“Do you like it?”(好き?)や“Which one?”(どれ?)と、好みを聞くやり取りを増やせます。絵本のあとに“What was your favorite?”(どこが好きだった?)、DVDのあとに“Who did you like?”(誰が好きだった?)と聞くのも一つの方法です。子どもが日本語で答えたときも、内容に合わせて“You like apples!”(リンゴが好きなんだね)と英語で返せます。

年齢に関係なく大切なこと

子どもが疲れたり、気が進まなかったりする日は、“Let’s stop here.”(ここまでにしよう)や“We’ll do it another day.”(また別の日にやろう)と伝えます。途中でやめても、また戻れる形をつくることが継続につながります。

学研おススメの教材「Kimini幼児講座」

Kimini幼児講座は、学研の幼児ワークを使い、親子で一緒に取り組む4・5歳向けの知育連動型オンライン英会話コースです。

ある日のレッスンでは、果物がテーマでした。講師は画面に映るイラストを見せながら、形や色について質問しました。答えられるようになると、“What fruit do you like?”(どの果物が好き?)と、好みを尋ねる質問へ自然に進みました。

子どもが“Apple!”と答えると、講師は“Oh, do you like apples? Me too!”(リンゴが好きなの? 私も好きだよ)と会話を広げました。子どもが誇らしげに微笑んでいたことが印象に残っています。

レッスン後には、キッチンにある果物を持ってきて“Apple, banana.”とつぶやく様子も見られました。レッスンで触れた英語が、家庭での何気ない場面にも表れていました。

レッスンを始めてからの続け方は、オンライン英会話のレッスンを続けるコツで詳しく紹介しています。

まとめ

おうち英語が続かないときは、新しい教材を買う前に、まず取り組む時間と量を見直します。夕食前に歌を一曲だけ流す、絵本の好きなページだけを開くなど、今の生活に合う方法から始められます。

声に出して答えなくても、絵を指したり動きをまねたりすることも参加の一つです。疲れている日は途中で終えて、別の日に再開しても問題ありません。講師と英語でやり取りする機会を設けたい場合は、Kimini英会話のようなオンライン英会話も選択肢になります。まずは今ある教材から一つ選び、無理なく続けられる形を探すことが大切です。

FAQ

毎日やらないと意味がないですか?

毎日でなくても、英語に触れる意味はあります。週に数回でも、家庭の生活に合う形で繰り返すことが大切です。

教材を変えたほうがいいですか?

すぐに買い替える必要はありません。好きな部分だけ使う、取り組む時間を変えるなど、使い方を見直してから判断できます。

子どもが飽きたらやめていいですか?

その日の活動は終えて問題ありません。別の日に再開する方法もあり、飽きたことだけで英語全体への興味がなくなったとは判断できません。

何分くらいが目安ですか?

最初は歌一曲、絵本一ページ、数分程度から始められます。一律の正解はなく、疲れたり嫌がったりする様子が出る前に区切ることが大切です。

投稿者アバター
lily 子ども英語教育講師・保育士 / Early Childhood English Educator
英会話講師・保育士として活動し、インターナショナルスクールを10年間経営。独学で英語を習得し、幼児英語教育の現場で長年指導に携わる。シンガポールをはじめ各国で幼児教育を研究し、「生きた英語」を重視した指導を実践している。