「ESAT-Jって、東京都教育委員会が作っているテストなんですよね?」
「公式サイトは見たけど、正直よく分からなくて……」
これは、都内で中学生・保護者の方と日々接していると、実際によく聞く質問です。
ESAT-Jは東京都独自の制度であるがゆえに、情報は公式に出ているものの、全体像がつかみにくいという特徴があります。
この記事では、ESAT-Jと東京都教育委員会の関係性を軸に、
- ESAT-Jの制度や仕組み
- 都教委が公開している過去問の位置づけ
- 公式発表から読み取れる実施状況
を、現場で中学3年生15名を指導している立場から、できるだけ噛み砕いて解説します。
ESAT-Jの制度|東京都教育委員会が導入した理由と全体像

ESAT-J(中学校英語スピーキングテスト)は、東京都教育委員会が主体となって導入した、東京都独自の英語スピーキング評価制度です。
なぜ東京都はESAT-Jを導入したのか
これまでの高校入試における英語評価は、
- 単語・文法の知識
- 長文読解
- 英作文
といった「筆記中心」の内容が主でした。
しかし、新学習指導要領では「話すこと(スピーキング)」も、読む・書く・聞くと同等に重視されています。
そこで東京都は、英語を実際に使って話せるかどうかを評価する仕組みとして、ESAT-Jを制度化しました。
ESAT-Jは「特別な生徒向け」の試験ではない
現場でよくある誤解の一つが、「ESAT-Jは英語が得意な子だけが有利なテストなのでは?」という不安です。
しかし、ESAT-Jは、
- 中学校の教科書内容がベース
- 難解な表現は求められない
- 簡単な英語でも、話し切る姿勢が評価される
という設計になっています。
実際に指導していても、英検の級や偏差値だけで結果が決まる試験ではないと強く感じます。
東京都教育委員会 ESAT-J 過去問|Year別の出題傾向を解説

ESAT-Jは、学年ごとにYear1・Year2・Year3に分かれて実施されており、それぞれ目的や出題内容が明確に異なります。
この違いを理解しないまま過去問を見ると、「何のために受けている試験なのか分からない」「難しそうで無理そう」と感じてしまいがちです。
Year1(中学1年生)
スピーキング力の現在地を把握するための試験です。英語を話すテスト自体が初めてという生徒も多く、最大の目的は形式に慣れることにあります。出題は、英文の音読や簡単な質問へ英文一文での応答、イラストを見て5文ほどで説明する問題などが中心です。
「正確さ」よりも英語を声に出す経験を積むことが重視されます。
Year2(中学2年生)
翌年に控えるYear3本番に向けた予行練習という位置づけです。音読やQ&A形式の問題に加え、イラストや状況を説明する問題も出題され、聞き取りと発話のバランスが問われます。文法や表現の幅が広がる学年でもあるため、この段階からスピーキング力の差が徐々に表れ始めます。
Year3(中学3年生)
都立高校入試に直結する最も重要な試験です。出題は4パート構成で、PartAは音読、PartBは英問英答、PartCはナレーション、PartDは自分の意見を述べる問題となっています。特にPartC・Dでは、英語量が増え、話の流れを意識して説明する力や、自分の考えを英語でまとめる力が求められます。評価はA〜Fの6段階で示され、都立高校入試の総合得点に加点されるため、結果の影響も大きくなります。
Yearごとの目的と出題傾向を理解して、過去問をベースに実際に外国の方相手にディスカッションを行うことで、ESAT-Jの得点力は上がっていきます。
ESAT-J 都教委の公式発表|実施状況から見える定着度
東京都教育委員会は、ESAT-Jの実施状況について公式に発表しています。
その内容を見ると、現場感覚と一致する点が多くあります。
- 年度を追うごとにESAT-Jの認知度が高まっている
- 都立高校入試の一部として定着しつつある
- 平均点は「極端に低い試験」ではない
実際に中学3年生15名を指導していても、
- 都立高校を受験するならESAT-Jは必須
- スピーキングは最低限できておくもの
- 評価でA,B合わせて6割くらいは取れる
というような認識が広まっているように感じます。
ESAT-Jは「特別な選択制の試験」ではなく、標準的な入試要素になりつつあると言えます。
ESAT-J 実施主体|運営が変わったことで何が変わったのか
ESAT-Jは制度としては東京都教育委員会が設計していますが、実際のテスト運営・評価業務は外部機関が担当しています。
当初はベネッセが関わっていましたが、現在はブリティッシュ・カウンシルが実施主体として関与しています。
この変更について、現場ではネガティブに捉えられがちですが、実際に指導している立場から見ると、決して消極的なイメージはないように感じます。
実際、「練習では完璧じゃなかった生徒が、思ったより高い評価だった」というケースは少なくありません。
ESAT-Jは、学校の英語のテストと違って、英会話をしようとする気持ちを中心に、割と幅を持って評価をしてくれているという体感があります。
現場で感じるESAT-Jの評価傾向|15名を指導して見えたこと

今年度、実際に中学3年生15名にESAT-J対策授業を行いました。
その中で、はっきりと感じた傾向があります。
評価が伸びやすい生徒の特徴
- 英語を話すことに強い抵抗がない
- 完璧を求めず、とにかく話そうとする
- 簡単な文でも最後まで言い切る
逆に、評価が伸びにくい生徒は、
- 間違えることを極端に恐れる
- 日本語で考え込んでしまい沈黙する
- 文法を気にしすぎて口が止まる
ESAT-Jでは、「正確さ」よりも「伝えようとする力」が強く見られます。
この点は、公式資料だけを読んでいると分かりにくい部分ですが、実際に対策授業をしていると非常に顕著です。
ESAT-J対策は「特別なこと」をする必要はない
保護者の方からよくある相談が、「ESAT-Jのために、何か特別な教材が必要ですか?」というものです。
結論から言うと、ESAT-J専用の難しい対策は必要ありません。
必要なのは、
- 英語を声に出す機会を増やす
- 質問に対して即座に反応する練習
- 1〜2文で自分の考えを言う習慣
この3点だけです。
ESAT-J対策と相性が良い学習法|Kimini英会話という選択
ESAT-J対策で一番の課題は、「家庭でどうやってスピーキング練習を継続するか」です。
その点で、Kimini英会話は非常に現実的な選択肢になります。
ESAT-J対策として有効な理由
- 中学校英語に沿ったカリキュラム設計
- 1回25分で、確実に英語を話す時間が取れる
- マンツーマンなので沈黙を避けられる
- 間違いを恐れず話す練習ができる
実際、「学校では話す機会が少ない」「塾でも筆記中心になりがち」という生徒ほど、効果を実感しやすいです。
ESAT-Jは、日頃から英語を話しているかどうかが、そのまま結果に出る試験です。
まとめ|東京都教育委員会の制度を理解すれば、ESAT-Jは怖くない
ESAT-Jは、
- 東京都教育委員会が制度として導入
- 過去問・公式発表が公開されている
- 評価基準が比較的オープン
- 対策次第で誰でも評価を伸ばせる
という、非常に分かりやすいスピーキングテストです。
制度を正しく理解し、早めに英語を話す練習を始めること。
それだけで、ESAT-Jは「不安な試験」から「都立高校入試で使える武器」に変わります。
その第一歩として、Kimini英会話のような環境を活用し、英語を話すことを日常に取り入れていきましょう。

