語学を得意とする人の特徴にみられるのが、「聴覚の発達」が挙げられます。

つまり、耳が良いと言葉を聞き分ける能力が優れている、ということになります。

私たちが英語の歌詞を見てもなかなか覚えられない歌を、いつの間にか子どもが口ずさんでいるのを聞いて驚いたことはありませんか?

音楽と英語が繋がりがあるなら、どんどん聞かせてあげたいものです!

音楽が英語学習に効果があるわけ

聴覚機能の中で最も重要なのは「言語刺激」による語感の発達ですが、音楽における「音」の刺激は幼児期にとても重要です。

「語感」と「音感」を鍛えることは、「絶対語感」「絶対音感」になる可能性もあります。

英語は日本語と違って、抑揚があり、リズムがあるので、音楽と共通していると言われます。

よく「歌がうまい人は耳がいいので、英語の発音がいい」という話をよく聞きますが、確かな科学的根拠はないようです。とは言え、絶対音感がある日本のミュージシャンで、英語を完ぺきにマスターしている人を見ると、「絶対音感」と「語学の上達」の関連性を考えずにはいられませんね。

子どもも楽しく歌いながら踊ったりするのは好きですし、音楽と語学を鍛えることは、効果的であるというのは言えるようですね。

子どもが好きな英語の歌ベスト10

子どもが好きな英語の歌ベスト10

1.ABCの歌

英語を最初に習うときの定番と言ったらこれ!

英語をよく知らない子でも、ABCだけは歌える!という子も多いかも?

アルファベットの順番を覚えるときにもこの歌はよく使われます。

2.Twinkle, twinkle, little star(キラキラ星)

18世紀のフランスで生まれ、イギリスで英語訳されました。

「きらきら星」は原曲は英語の歌だと思っていたら、フランス語の歌なのですね。

お遊戯会とかでも小さい子どもが手をひらひらして踊る姿はかわいいですよね!

3.If you’re happy and you know it (幸せなら手をたたこう)

おじいちゃんおばあちゃんも、日本版なら歌えるのではないでしょうか?

体を使ったアクションソングとして人気です。

この歌は4番まであります。1番から4番まですべて、If you’re happy and you know it,という部分がずっと同じ節の繰り返しです。

1番では、If 節の後、clap your hands(手をたたこう)が続きます。
2番では、If 節の後、stomp your feet(足を踏み鳴らそう)が続きます。
3番では、If 節の後、shout hurray(フレーと叫ぼう)が続きます。
4番では、If 節の後、do all three(3つすべてをやろう)が続きます。

4.The wheels on the bus(バスの歌)

バスの運転手さんになった気分で、大勢で歌っても楽しい歌です。
“wheels”は、「車輪」という意味です。

腕をくるくる回したり、ワイパーを動かしたり、とっても楽しい!

5.Head and shoulders , knees and toes(あたまかたひざぽん)

これも代表的なアクションソング。レッスンのウォームアップや、ちょっと疲れてリフレッシュするときも効果がありますよ!

幼児に身体の部位を英語で教えるときに使える歌です。歌に合わせて、Head, shoulders, kneesとtoesに触って、発音しながら、身体の部位を英語で覚えさせるといいですね。

6.Row, row, row your boat(こげこげお舟)

19世紀に生まれた歌です。赤ちゃんを膝に乗せて、ギッタンバッコンさせたり、お友達と向かい合って座って、足をくっつけて舟を漕ぐのも楽しいですよ。

ゆったりしたテンポの歌なので、膝にのせた赤ちゃんを少し揺らしてみたりして、楽しい舟漕ぎを演出してあげましょう。

7.Old MacDonald〈ゆかいな牧場)

牧場の動物の名前や鳴き声も覚えられて、教材としても優秀な曲です。「イーアイイーアイオー」の響きが耳に残ります。

マクドナルドさんが農場で飼っていた動物は、ブタ、アヒル、馬、羊、乳牛で、その鳴き声は次のとおりです。

  • ブタ (pig) - oink
  • アヒル (duck) -  quack
  • 馬 (horse) - neigh
  • 羊 (sheep) - baa
  • 乳牛 (cow)  - moo

これらの動物が、音楽に合わせて「輪唱」していて、とても楽しい歌です。上記に挙がっている動物の鳴き声が、英語圏ではこんな感じなのだなと分かります。

8.Bingo(子犬のビンゴ)

同じく動物ものの曲ですが、同時にアルファベットの勉強にもなります。

ゲーム感覚で歌えるので、子どもたちはいつでも大好きです。

9.Happy Birthday Song(お誕生日の歌)

英語が苦手な人でもみんな知ってる歌ですね。♪Dear ○○、と名前を言われるのは、いくつになっても嬉しいものです。

10.Open shut them(ひらいてむすんで)

先生やお母さんのアイデアで、いろいろとアレンジ可能な手遊び歌。

小さいお子さんが騒いでいるときも、これが始まるとなぜか集中します。

ぜひ手遊びやジェスチャーをしながら、お友達と一緒に歌いたい歌です。

日本の教科書に載った英語の曲

そして、ちょっと年齢が上がって中学生になると、洋楽が音楽の教科書に載っています。

中学1年

  • “Sing” “Please Mr. Postman” (Carpenters)
  • “Hello, Goodbye” (The Beatles)
  • “Wonderful Christmastime” (Paul McCartney)
  • “Seasons of Love” (ブロードウェイミュージカル Rent の挿入歌)

中学2年

  • ”I Just Called To Say I Love You” (Stevie Wonder)
  • “You’ll Never Walk Alone” (Gerry & The Pacemakers)
  • “A Whole New World”
  • ” If you Hold On Together” (Diana Ross)
  • “Stand By Me” (Ben E. King)
  • ” Thank You For The Music” (ABBA)

中学3年

  • “We Are The World” (USA for Africa)
  • ” Hero” (Mariah Carey)
  • ” Heal the World” (Michael Jackson)
  • ” Honesty” (Billy Joel)
  • ”You’ve Got a Friend” (Carole King)
  • “In My Life” (Beatles)

筆者も洋楽を聞き出したのがこの年齢で、当時夢中で聞いていたのを思い出します。

洋楽がきっかけで英語が好きになった人も多いのでは?

中学校教科書の中からおすすめの歌

中学校の教科書にはたくさんの洋楽がのったことが分かったところで、その中でも特に、時代を越えて口ずさまれ、いま聞いても斬新に聞こえる歌の歌詞の一部を紹介します。

You’ve Got a Friend
君の友だち

When you’re down and troubled
And you need some loving care
And nothing nothing is going right
Close your eyes and think of me
And soon I will be there
To brighten up even your darkest night

落ち込んだり 悩んだりしているとき
愛情のこもった世話が必要なとき
何もかもがうまくいかないとき
目を閉じて 私のことを考えて
そしたらすぐに 私がそこにいるでしょう
あなたの一番暗い夜でさえ 明るく照らすために

You just call out my name
And you know, wherever I am
I’ll come running
To see you again
Winter, spring, summer or fall
All you have to do is call
And I’ll be there
You’ve got a friend

ただ私の名前を読んで
そしたら 私はどこにいても
走ってやってくるでしょう
またあなたに会うために
冬、春、夏、秋
私はそこにいるでしょう
君の友だち

本当は怖い世界の子どもの歌

本当は怖い世界の子どもの歌

子どもが無邪気に歌っているのは見ていてもほほえましいものですが、よく調べてみると「実は恐ろしい」歌があるんです!

London Bridge Is  Falling Down

子どものあそび歌で、日本のわらべ歌の「とおりゃんせ」と同じ要領で、二人の鬼が手をつなぎ橋の形を作ります。ほかの子どもは歌に合わせて輪になってぐるぐると回り、橋をくぐっていきます。

歌の最後で鬼が作った橋が落ちて、その時橋の下にいた人が捕まって次の鬼になるというものですが、この歌の最後のフレーズ、”My Fair Lady”は、橋の建設で女性が「人柱」にされた、という説があるのです。ロンドンは古い橋がたくさんありますが、昔は罪人の首が端に並べられていた、という話もあるので、そう聞くとぞっとしますね・・・

Ring-a-Ring-o’ Roses

有名なマザーグースの歌であそび歌です。実は怖い意味があって、1665年のロンドンの大疫病、黒死病が起源であると言われています。歌詞の「ロージー」は黒死病にかかった人の体を覆った発疹で、ピンク色だったようです。

【Ring-a-Ring-o' Roses 歌詞】

Ring-a Ring -o’ Roses , (ピンクの輪っか現れた)

A pocket full of posies,(厄除け薬草でいっぱいのポケットに)

Atishoo! Atishoo!(ゼイゼイと息が切れ)

We all fall down. (みんなバッタリ倒れてしまった)

日本のわらべ歌の「かごめかごめ」「とおりゃんせ」なども背筋が凍るような意味があり、それを無邪気な子供が歌っているのが余計に怖い感じがしませんか?

昔はこういったわらべ歌で、「悪いことをしたら罰が当たる」などの戒めを含めていたという話です。

大人にもオススメ!おしゃれな子どもの歌

大人にもオススメ!おしゃれな子どもの歌

童謡やわらべ歌などがジャズやポップスにアレンジされて、スタンダードの名曲になった曲もたくさんあります。

「これ子どもの曲だったの?」と思うほどスタイリッシュ!

ぜひ覚えて、カラオケなどで披露してみては?

When You Wish Upon A Star  (星に願いを)

ネッド・ワシントン作詞・リー・ハーライン作曲。

1940年のディズニー映画「ピノキオ」の主題歌です。コオロギのジミー・クリケットが歌うシーンは印象的です。

Someday My Prince Will Come (いつか王子様が)

同じくディズニー映画「白雪姫」で、白雪姫の声優を担当したアドリアナ・カセロッティによりうたわれた名曲です。

Beauty and the Beast (美女と野獣)

こちらもディズニー映画「美女と野獣」の中で歌われていた曲で、スローテンポで、英語も分かりやすいので、歌詞を覚えて歌ってみてはいかがでしょうか。

「美女と野獣」は、エマ・ワトソン主演で実写化されたことでも話題になりました。その実写版の中で、アリアナ・グランデとジョン・レジェンドによる夢のデュエットも披露されていましたね。

The Christmas Song(クリスマスソング)

ハートウォーミングなクリスマスソング。家族や大切な人と過ごすクリスマスにピッタリ!

まとめ

幼児から中学生までにおすすめの英語の歌を紹介しましたが、いかがでしたか?

音楽に合わせて、手遊びをしたりダンスをしたり、歌詞を覚えて歌ったりして、子どもから大人まで、英語の曲を楽しむことできそうですよね!

単語やイディオムを教え込むよりも、音楽に合わせて体でリズムをとりながら英語に触れる方がずっと楽しくて効果的だと思います。子どもたちは、歌を歌いながら、身体の部位や動物の名前、鳴き方なども英語で覚えていけます。英語圏の子どもたちが幼児の頃に体験することを、英語の歌を通して、お子さんに体験させてあげましょう。

子どもが小さい時からいろんなジャンルの音楽を聞かせることも、語学耳を作るにはとってもいいですよ!

ぜひ今日から、Let’s Sing!