英語で書かれた書類でa/sという言葉を目にしたとき「a/sってどんな意味なの?」「a/sってどういう形で使われるの?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか?
日本語の略語ですら初見だと分からないことがあります。それが英語になれば、尚更分かりませんよね。
そこで本記事では、a/sの意味や会計関連で使う英語表現について紹介します。記事を最後までチェックすれば、会計で使う英語表現について一通り知ることができますよ。
少しでも興味がある方はぜひ記事を最後までチェックしてみてください。
a/sの意味
a/sは”account sales”の略で、日本語にすると「売上計算書」となります。
一般的な英単語帳ではまず学ぶことはありませんが、経理や会計といった場面では使う機会が多い英単語です。この機会に覚えておきましょう。
accountの意味
“account sales”は「売上計算書」で、”sales”は「売上」の意味ですが、”account”にはいくつか意味があります。その代表的なものを確認しましょう。
1. 報告、記述、説明
accountの第一義は、「報告、記述、説明」で、文書によるものも口頭のものも含まれています。
訳)その目撃者は、その時起きた出来事の詳細な報告を提供した。
訳)彼女のその事件の説明は、他の人々の報告と食い違っていた。
2. 預金口座
訳)彼は、銀行口座に10,000ドルの残高があります。
accountには、「預金口座」という意味があり、”bank account”で使われることが多いです。
3. 預金額(残高)
訳)最近の取引の後、彼の普通口座の預金額は予想より少なかった。
「普通口座預金」は英語で “ordinary account”か”saving accout”といいます。
会計・経理で使う英語表現89選
会計や経理で使う英語表現を一覧でまとめました。全て一度に覚えてしまう必要はありませんが、必要なものだけピックアップしてこの機会に覚えてしまいましょう。
- 売上計上(posting sales)
- 売上の認識(sales recognition)
- 売上先(customer)
- 売上先コード(customers’ code)
- 売上先名(customers’ name)
- 売上総利益(gross profit: GP)
- 売上総利益率(gross profit ratio: GP ratio)
- 売上(sales, turnover, top line, proceeds)
- 売上高(sales figures)
- 製品別売上(sales by product)
- 営業セグメント別売上(sales by operating segment)
- 売上取引(sales transactions)
- 売上値引(sales discount)
- 売値(selling price, sales price)
- 売上プロセス(sales process)
- 売上成長率(sales growth rate)
- 売上分析(sales analysis)
- 売上予算(sales budget)
- 売上予測(sales forecast)
- 売上帳(sales subledger)
- 売上伝票(sales voucher)
- 請求書(invoice)
- 請求書日付(date of invoice)
- 請求先(client name on invoice)
- 注文書(sales order)
- 見積書(sales quote)
- 売掛金(accounts receivable: AR)
- 売掛金残高(AR balance)
- 売掛金残高明細(detail report of AR)
- 売掛金明細(AR breakdown)
- 売掛金年齢表(AR aging list)
- 売掛金補助簿(AR subledger)
- 売掛金の消込(AR clearing)
- 売掛金の回収(AR collection)
- 売掛金の回収仕訳(AR collection journal entry)
- 売掛金回収期間(accounts receivable collection deadline)
- 売掛金回転率(AR turnover ratio)
- 入金遅延(delayed payment)
- 買掛金(accounts payable: AP)
- 買掛金残高(AP balance)
- 買掛金残高明細(detail report of AP)
- 買掛金明細(AP breakdown)
- 買掛金年齢表(AP aging list)
- 買掛金補助簿(AP subledger)
- 為替(foreign exchange)
- 為替レート(foreign exchange rate)
- 取引日レート(spot rate)
- 期末日レートのリスト(list of closing rates)
- 外貨換算(foreign currency translation)
- 為替換算調整勘定(foreign exchange translation adjustment)
- 外貨建取引(foreign exchange transactions)
- 為替差益(foreign exchange gain)
- 為替差損(foreign exchange loss)
- 為替予約(foreign exchange contracts)
- 関係会社売掛金(AR from subsidiaries and associates)
- 関係会社買掛金(AP from subsidiaries and associates)
- 関係会社株式(shares of subsidiaries and associates)
- 関係会社債権債務(intercompany receivables/payables)
- 関係会社取引(intercompany transactions)
- 関係会社残高確認の差異(intercompany balance variance)
- 関係会社残高差異調整(reconciliation of intercompany balance variance)
- 給与(payroll)
- 給与明細(payment slip)
- 給与支払日(the payday)
- 給与計算期間(the payroll calculation period)
- 給与計算システム(the payroll system)
- 給与規定(the payroll policy)
- 給与テーブル(payroll table)
- 基本給(base salary)
- 賞与(bonus)
- 退職金(retirement allowance)
- 役職手当(position allowance)
- 家族手当(family allowance)
- 住宅手当(housing allowance)
- 残業手当(overtime allowance)
- 深夜勤務手当(midnight shift allowance)
- 休日勤務手当(holiday allowance)
- 通勤手当(commutation allowance)
- 社会保険料(social security premium)
- 健康保険料(health insurance premium)
- 介護保険料(care insurance premium)
- 厚生年金保険料(pension insurance premium)
- 雇用保険料(labor insurance premium)
- 所得税(withholding income tax)
- 住民税(inhabitant tax)
- 賞与引当金(Reserve for bonuses)
- 債務保証損失引当金(Reserve for loss on liabilities for guarantee)
- 有給休暇引当金(accrued vacation payable)
- 退職給付債務(projected benefit obligation)
「売掛金」と「買掛金」の意味とその英語
会計・経理で使う英語表現89選を紹介しましたが、やみくもに89選の表現を覚えるより、整理して覚えていく方が、スマートなやり方ですね。何でもまる覚えするのには限界がありますし、対になっている表現をピックアップして、覚えていきましょう。
売掛金とは?
売掛金とは、平たく言うと、商品やサービスを販売した後に受け取れる権利のことです。先ほど紹介した表現の中で、売掛金のところには “accounts receivable” “AR”と入っています。「受け取ることができる預金額」という意味になります。
買掛金とは?
買掛金とは、商品や原材料を掛取引で仕入れた際に使用する勘定項目で、会計処理上では負債に該当します。ビジネスをやっていく上で、商品や原材料を掛取引で仕入れるということはよくあります。いずれ支払わなくてはならないので、支払い終わるまでは「負債」です。
先ほど紹介した表現の中で、買掛金のところには “accounts payable” “AP”と入っています。支払うことができる預金額」という意味になります。
「外貨」や「為替」の英語
「外貨」は「外国の貨幣」の略ですので、英語では “foreign currency”となります。
「為替」は「現金のやり取りを伴わない決済サービス」や「異なる通貨間で行われる取引」を指し、英語は”foreign exchange”です。「為替レート」という場合は、「異なる通貨間で行われる取引のレート」のことで、その英語は”foreign exchange rate”です。
「為替差益」は「為替差の利益」の意味なので”foreign exchange gain”となり、「為替差損」は「為替差の損益」の意味なので”foreign exchange loss”となりますね。
「手当」の英語
「手当」というのは、一般的に会社などが支給する基本給以外の賃金のことをいいます。「手当」と聞くと、「残業手当」、「家族手当」、「住宅手当」、「通勤手当」などを思い浮かべますね。「手当」にあたる英語は “allowance”です。allowanceの前に overtime, family, housing, commutationを付ければ、つい先ほど紹介した4つの手当の英語表現が作れます。
「保険料」の英語
「保険料」は「保険契約者が保険会社に支払うお金」のことで、英語では”premium”といいます。保険料にも、「社会保険料」、「健康保険料」、「介護保険料」、「厚生年金保険料」、「雇用保険料」など、さまざまな保険料がありますが、すべて premiumの前に保険料の詳細情報を入れて、英語表現を作ります。
「引当金」の英語
「引当金」とは、企業会計において将来発生する特定の費用や損失に備えるため、あらかじめ当期の費用として繰り入れて準備しておく見積もり金額のことです。
「引当金」の英訳としては、reserve や provisionなどがあてられています。「有給休暇引当金」はaccrued vacation payableで、”accrued”が使われていますが、”accrued”には「未払いの」という意味があります。
まとめ
a/sの意味や会計関連で使う英語表現について解説しました。会計や経理で使う英語表現を一通り紹介した後、そこに出てくる表現の中で、「売掛金」「買掛金」「外貨」「為替」「手当」「保険料」「引当金」などよく出てくる重要な語句をピックアップして詳しく解説しました。
会計や経理で使う英語表現が一通り分かったら、次はさっそく実践で今回学んだ表現を使ってみましょう。そうやって実際に使ってみることで、今回学んだ表現を自分のものにすることができます。
また今回のように分からない英語表現があったら、その場ですぐに調べる癖をつけましょう。そうすることであなたの英語力は確実にワンランクアップしますよ。