英語学習のお手伝いをする本ブログですが、様々な記事で何度も登場する「フレーズ」という言葉があります。フレーズは英語のphraseからきていますが、この単語について他の意味であったりwordとの違いなどはっきりとご存知ですか?
この記事では、英語学習には欠かせないフレーズの英語phraseについて紹介します。wordやイディオムとの違いについても解説しますので、この機会にしっかり理解していきましょう。
フレーズの英語phrase – 意味
フレーズを英語にすると”phrase”です。日本語ではフレーズですが、カタカナ語の読み方ではフレイズのようにします。「言う」や「表現する」という意味のギリシャ語phrazeinを由来とする”phrase”の意味についてまず紹介します。
フレーズとは?
phraseの意味をみていく前に、フレーズがどのようなものなのかを確認します。
そもそもフレーズとは、2語以上の単語が組み合わされた形の成句(句)を指します。「単語<フレーズ<文章」というように、それぞれのかたまりに大きさの違いがあります。フレーズは単語よりは長く、文より短い表現であり、例えば、new year(新しい年)や、cute dog(可愛い犬)などになります。ある記事のなかで「フレーズlook forward toは覚えるととても便利ですよ」などと説明することがあります。look forward toは単語3つで構成されていますし、完全な英文よりは短い、これがフレーズです。
phraseの意味
成句を英語にするとphraseになります。
しかし、phraseの意味は成句やフレーズだけではありません。名詞と動詞のphraseについて以下、例文とともに紹介しましょう。
【名詞のphrase】
成句・フレーズ・言い回し・言葉づかい・表現・言葉・音楽の楽句
訳)その言い回しは美しいです。
訳)今日のオンライン英語レッスンでは、いくつかの新しい表現を学びました。
この例文で分かるとおり、名詞phraseは可算名詞です。いくつかのフレーズ=複数ということからphrasesと-sをつけています。
【動詞のphrase】
述べる・表現する・言い表す・楽節に区切る
なお、phraseの動詞活用は、phrase-phrased-phrasedです。
訳)自分の考えをはっきりと言い表すことができませんでした。
訳)ディベートで自分の主張を述べる準備はできましたか?
フレーズの言い換え
日本語のフレーズを他の言い方にすると、言葉、語句や熟語になります。音楽でも、楽句を旋律の一区切りという言い換えにできます。
phraseの言い換え表現
英語phraseの言い換え表現を紹介します。
一つ目は”expression”です。この意味は「語句・言い回し・言い方」であり、phraseに置き換えることができます。
二つ目は”group of words”、言葉のグループということで分かりやすいフレーズです。
そして、もう一つ紹介するとすれば「節」の意味を持つ英文法用語である”clause”。clauseは通常、主語と述語を含み文章のなかで独立して意味を持ちます。
そして、日本語の「熟語」にあたるidiomがあります。idiomに関しては後ほど、フレーズとの違いを含めた解説をしましょう。
play phraseとは?
英語の学習でフレーズを増やしていくことは重要です。現代は様々なことをアプリで行ないますが、実は英語表現に関してもスマホやタブレットを使ってできるアプリがあります。それが”play phrase”です。
アプリplay phrase
play phraseは、英語学習者がフレーズや単語のニュアンスを知りたいときに使える無料アプリです。
PlayPhrase.meのサイトを見てみると、以下の動画を見ることができます。
いきなり映画のシーンが登場し、ニュアンスを知るためのフレーズ部分のサブタイトルが黄色で表示されます。次のページ以降、別の英語シーンではあるものの、同じフレーズが使われている場面が4つ再生されます。連続にリスニングすることによって、映画からリアルに使われるフレーズ、そして発音を学習することができます。
無料版では5シーンまでの再生になりますが、一度ご覧になってはいかがでしょうか?
Phraseとwordの違い
さて、phraseの置き換え表現の説明のところで”group of words”というフレーズが出てきました。このwordがphraseとどのように違うのかを改めて解説します。
wordは「単語・一言」
wordを辞書で調べると「単語・一言・言葉」という意味が見つかります。皆さんが日々、語彙を増やそうと学習されていますが、それぞれの単語である言語の基本単位のことをwordで表現します。ちなみに、語彙の英語はお馴染みのvocabularyです。語彙集であれば、単語のリストということになります。
訳)今日、新しい単語をひとつ学びました。
訳)今日、新しいフレーズをひとつ学びました。
Expressionとphraseの違い
さらにExpressionとphraseの違いもみていきます。
phraseの言い換え表現を紹介したところで「語句・言い回し・言い方」という意味を持つexpressionを紹介しました。さらに詳しくみていきます。
expression
expressionには語句以外に、表現、表情や顔つきという意味があります。ことわざのようなものであり、文字どおりでなく慣用的に使われます。例えば、油を売るといったものです。それらの言い回し、言い方がexpressionです。
イディオムとフレーズの違い
続けて、混同しやすいイディオムとフレーズの違いを解説します。
イディオムとは慣用句のこと
「熟語」にあたるのがidiomと述べましたが、厳密には熟語よりも表現から直接にその意味を想像することが難しい慣用句になります。慣用句とは英語でformulaic languageと言い、特定の文化で一般的に用いられる固定的な表現を指します。例えば、日本語では「甘く見る」が挙げられます。この表現は実際に甘い辛いという感覚ではなく、物事を大したことではないと捉え、気を許すという意味ですね。「甘く見る」という慣用句を知らない人にとっては、意味がさっぱり分からないということになります。
idiom vs phrase
イディオムの英語はidiomです。idiomとphraseの大きな違いは、前者がそれぞれの単語からは全体の意味が推測できないもの、後者は文字どおりの意味を持つ単語が集まった表現という点です。
いくつかidiomの代表例を挙げてみましょう。
add fuel to the fire – 火に油を注ぐ
cool as a cucumber – 冷静沈着(きゅうりのように冷たい)
hang in there – がんばれ
置き換えのパラフレーズ
パラフレーズは英語でparaphraseで「置き換え・言い換え」の意味を持ちます。ある文を異なる表現にし、短くしたり相手に伝わりやすくすることを言います。
英語学習のparaphrase
paraphraseの例をみてみましょう。例えば、a group of wordsをパラフレーズすれば”phrase”ということになります。
され、以下の英文をパラフレーズしてみてください(答えはまとめで!)。
1. An annual festival commemorating the birth of Jesus Christ.
2. A program that allows students to take classes and live in a foreign country for a period of time to gain academic credit and new experiences.
まとめ
本記事では大変親しみのある言葉phraseについて紹介しました。日本語でも使われるフレーズに加え、言い回し・言葉づかい・表現・言葉・音楽の楽句といった意味を持つ言葉です。今後もフレーズを増やしながら、英語学習を継続していきましょう。
さて、パラフレーズの回答です!
1. Christmas(クリスマス)
2. Study abroad(海外留学)
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