失敗すると気分が落ち込むことがあります。ところで、日本語の失敗に当たる英語表現はいくつかあり、使い分けをする必要があります。
では、不成功を意味する失敗の英語が何になるか知っていますか?
この記事では、英語failureの意味と使い方について紹介します。親しみのある単語mistakeとの比較もご参考にしてください。
failureの意味と語源
失敗英語のfailureを辞書で調べてみると、いくつかの意味があることが分かります。まずは、failureの意味、そして語源についてみていきます。
failureの意味
まず、failureは名詞であることを押さえた上で、以下意味を挙げていきます。
失敗・不成功
失敗した人・落第した人
失敗作・不出来
(体や機器の)故障・障害・機能停止
(体力の)衰弱
(約束や義務の)不履行
(職務の)怠慢
(後継者の)不在
学校を落第した人もfailureですが、この他、出来損ないという意味もあり、かなり辛辣な意味を持っています。目的や期待していたことに対する失敗=不成功、または何かが「不足」していることを表します。
さて、failureの語源ですが、フランス語faillirです。faillirには「失敗する」の意味があり、何かを達成できなかったことを言います。
failureの対義語success
いわゆる失敗failureの対義語は、達成や成功などの意味を持つ名詞successになります。
訳)努力以外に、成功の秘訣はありません。
なお、failureの同義語でポジティブなものには、learning growth(学習の成長)、opportunity lesson(機会)などがあり、失敗を成功に向けるための考えと言えます。
そして、フレーズsuccess or failureであれば試験などの「合否」を指します。
failureの読み方と使い方
次に、failureをどう発音するのか、また実際の使い方を例文で紹介します。
failureの読み方
failureのカタカナ語の読み方はフェイリァのようにします。
日本人にとって、特に後半の-lureは少し読みづらい単語ですが、フェイルアーでなくフェイリァと何度も言って慣れてくださいね。
failureの例文
ここでは、failureを使った例文を紹介します。
目的や期待していたことに対する失敗=不成功、または何かが「不足」していることを表すのがfailureということを確認していきましょう。
訳)試験の結果はどうだった?
訳)失敗だったよ。
訳)私は過去は失敗者だったけれど、今はもうそうではない。
訳)臓器不全とは、主要な臓器が機能しなくなり、長期に渡る生命維持または移植が必要になることだ。
訳)商品の返品に関し、会社側が説明しなかったのは不履行だよ。
不履行(ふりこう)とは、果たすべきことを実行しないことで、この場合も失敗に終わるというニュアンスからfailureを使用できます。
failures
failureに-sをつけたfailuresは複数を表します。ここでは、failuresの使い方を紹介しましょう。
failuresは可算名詞であり不可算名詞
名詞には、可算名詞(数えられる名詞=countable)、不可算名詞(数えられない名詞=uncountable)の2種類があります。
本記事のfailureは可算名詞にも不可算名詞にもなり得る単語です。可算名詞で使う場合にはfailuresと複数形にする場合があります。
以下、可算名詞・不可算名詞のfailure使い分けになります。
可算名詞【失敗した人・落第した人・失敗したもの・落第点】
不可算名詞【失敗・不成功・不履行・怠慢】
failuresの例文
それでは、可算名詞failure・failuresの使い方を紹介します。
訳)彼女は、ビジネスパーソンとしては失敗した人の一人だ。
訳)彼は英語と生物の試験で何度か落第点を取りました。
人も落第点も数えられるほうの名詞として使われています。
failとfailureの違い
次にみていくのはfailureの関連用語であるfailとの比較です。キーポイントは品詞になります。
failは動詞
failureは名詞でしたが、failになると動詞です。厳密に言えば、failにも名詞の意味(不合格・不可・不履行)がありますが、基本は動詞として使用されます。
動詞としてのfailの意味は、おもに「失敗する」です。このことから、しくじる・しこそなう・義務を怠る・テストに落ちる・企業などが破産する、など多くのネガティブなニュアンスで使用されます。fail to (do)のパターンで使われることがよくあります。
ここで、例文でfailの使い方を紹介します。
failの動詞活用は、fail-failed-failedです。
訳)私のビジネスは、初年度に失敗しました。
この例文をfailureを使って書き換えれば、The failure of my business happened in its first year.(私のビジネスは初年度に失敗しました)となります。
以上から、failureとfailの違いは品詞にあることが分かりました。failureは名詞、failはメインとして動詞、ここを押さえましょう。
failureとmistakeの違い
失敗といえばミスであり、多くの人にとってmistakeという単語には親しみがあるでしょう。
最後に、failureとmistakeの違いについて比較します。
mistakeの意味
mistakeは名詞で「ミス・間違い・過ち・思い違い」、動詞で「誤解する・思い違いする」などの意味を持ちます。
そんなつもりではなかったのに失敗してしまったとき、I made a mistake.、または間違ってもそこから学ぼうというときにlearn from a mistake.といったフレーズはネイティブによく使われます。
failureとmistakeの違い
さて、failureとmistakeの違いを以下の例文で比較してみましょう。
It’s your mistake.
It’s your failure.
前者mistakeの場合には、そのミスが成功への経過途中で起こる小さなつまづきであり、そこから学び前進することができるというニュアンスが含まれます。
しかし、後者failureでは事態はもっと深刻であり、今後成功は難しいと判断し、すべての活動をストップするような失敗を表します。
したがって、failureとmistakeでは失敗のレベルに違いがあるのです。失敗関連の表現は他にもありますが、今後は特にこの2つについては使い分けができるようにしていきましょう。
まとめ
failureは名詞で失敗・不成功にまつわる意味を持ちます。本記事では、成功するために学ぶ余地のあるmistakeと比べ、failureはもっと深刻な失敗に使用することも解説しました。失敗はよくあることであり、そこから勉強できることも多くあります。英語学習も間違っても失敗しても、いつでも学ぶ姿勢をもって続けていきましょう。
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