子供の英語教育の大切さが改めて認識されている中、英語を学ぶ方法として注目されているのがオンライン英会話です。さまざまなオンライン英会話を調べてみると多くの場合がフィリピン人講師によるレッスン。「きれいな英会話を身につけるにはやっぱりネイティブ講師のほうが良いのでは？」と疑問に思いませんか？
今回は英語をネイティブから学ぶメリットとフィリピン人講師のオンライン英会話レッスンのメリットについてご紹介します。ぜひ参考にしてください。
目次
オンライン英会話はネイティブ講師じゃないと効果なし？
「せっかく英語を学ぶならネイティブ講師に教わりたい」という人は少なくありません。ネイティブ講師から英語を学ぶメリットとデメリットをご紹介します。
ネイティブ講師から英語を学ぶメリット
ネイティブ講師から英語を学ぶことの主なメリットは次の２つです。
メリット①きれいな発音に触れることができる。
ネイティブ講師のレッスンの一番大きなメリットは本場の英語の発音やアクセントに触れられること。
特に子供は音を聞き分ける力が発達しているため、日本語にはない英語特有の発音も聞き分けることができ、美しい発音を身につけることができます。
メリット②英語らしい表現が身につく
ネイティブ講師のレッスンではいわゆる生きた英語に触れることができます。ネイティブ講師がふとしたときに発した言葉やよく使う表現は教科書には載っていない本場の英語。幼いころから、生きた英語に触れ、英語らしい表現を身につけることができます。
メリット③ネイティブとの交流や英語圏の文化が知れる
日常であまり接する機会が少ないネイティブの人と気軽に交流を持てるのは、オンライン英会話のメリットです。
ネイティブスピーカーと話した経験が、多国籍の人との関わりに自信が持てるようになります。
またイベントや食事、遊びを通して講師の生まれた国の文化を知ることができます。
例えばクリスマスは、日本と英語圏とで大きく違います。日本ではフライドチキンやクリスマスケーキを食べるのに対して、アメリカではローストターキーやジンジャークッキーが定番です。
英語圏出身の人から話を聞くことでその国の文化に興味がわいて、もっと英語を学びたい気持ちになることもあるでしょう。
ネイティブ講師から英語を学ぶデメリット
ネイティブ講師の英語レッスンはメリットだけではなりません。デメリットも確認しましょう。
デメリット①受講料が高額になる傾向がある
ネイティブ講師のレッスンは料金が高くなる傾向があります。英語の上達には継続が欠かせません。コストがかかりすぎるとどんなに良いレッスンでも続けることがむずかしくなってしまいます。
デメリット②早口で聞き取れないことがある
ネイティブ講師の話すスピードはネイティブではない講師と比べるとかなりスピードがあります。ナチュラルな英語を学ぶチャンスではあるのですが、英会話初心者にとっては戸惑う原因ともなります。
ネイティブ講師とオンライン英会話できる年齢は？
スクールによって対象年齢は異なりますが、子供専門のオンライン英会話では3歳前後から受け入れています。
ただ子供の成長はそれぞれなので、親御さんから見てレッスンを受けることができるのか判断が必要です。
パソコンの前に座っていられるのか、初めて会う人と画面越しで話ができるのかなど、その子の成長段階や人見知りの有無などを確認して始める時期を考えてみましょう。
しかしながら小さい時から英語に触れることで、英語の音の聞き分けや語彙力を高めることにつながります。
英語の習得には約2200時間がかかると、アメリカの外交官などを育成する機関が発表しています。
そして日本の英語教育は、中高合わせて約1000時間です。
英語を習得させたいと思ったら、早いうちから英語に触れられる環境作りを考えてみましょう。
出典元：外国語研究機関FSI(Foreign Service Institute)
ネイティブ講師と学べるオンライン英会話スクールの選びかた
オンライン英会話を選ぶとき、以下の2つのポイントをおさえることで子供に合うスクールが選べます。
子供に教えることに特化している
子供向けのコースや子供を教えることを専門とするスクールを選びましょう。
わかりやすい教材と教え方が上手な講師の両方で、英語学習をサポートしてくれます。
特に講師が子供に慣れていると、できたときにしっかりほめてくれたり、わからないときに辛抱強く待ってくれたりと、子供に合わせた対応が可能です。
子供は素直なので、わからなかったり楽しくなかったりすると、やる気が出ません。
実際に体験レッスンを受けて、講師の指導力や子供の様子を見てみましょう。
予約の取りやすさ
子供がオンライン英会話に慣れるためにも、同じ時間や曜日に予約が取れるのがベストです。
それぞれのスクールによって予約システムがあるので、どれくらい先の予約が入れられるのかを確認してみましょう。
ネイティブと非ネイティブの講師、ちがいは何？
ネイティブ講師と非ネイティブ講師は2つの点で大きく違います。
1つは表現方法の多さ、もう1つは英語圏の文化を知っているかどうかです。
表現方法の多さ
1つ目の表現について、フレーズやイディオム、スラングのボキャブラリーが多いです。
生まれたときから今まで友達や家族との会話、テレビ、SNSで英語を使っているので、当然のことと言えます。
「パソコン」や「サボる」などの略語は、日本に住んでいたらだいたいの人がわかる言葉でも、第2言語として日本語を習う人は知らない場合もあるでしょう。
同じように英語が母国語の人は、あとから勉強した人に比べて圧倒的に英語に触れているので語彙が多くなります。
特にイディオムやスラングは日常生活でもよく使われるため、自然と表現方法が広がるのです。
英語圏の文化
もう1つは英語圏の文化について、ネイティブにしか伝えられないことがあるのは確かです。
メリットでもお伝えしたように、ネイティブ講師とのレッスンでは英語圏の文化や習慣を知る機会が持てます。
クリスマスやハロウィンは英語圏のお祝いから来ていて、特にアメリカの文化が色濃い印象です。
もし「英語圏の文化」にこだわりがあれば、ネイティブ講師を選ぶのが良いでしょう。
しかし非ネイティブ講師とのレッスンも、新たに世界の国々を知れるチャンスです。
今まで聞いたことがなかった国なら、場所を調べたり写真を見たりすることで、海外への興味や関心につながるはずです。
世界の英語人口は非ネイティブが約7割
世界で英語を話す人は約15億人と言われています。
しかしアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどの母国語が英語の国で生まれた人は、実は世界で約3割しかいません。
よって残りの約7割の人が非ネイティブです。
つまり英語でコミュニケーションを取る相手が、非ネイティブの場合も多いということです。
そのため子供がさまざまな国のアクセントや言い回しに触れておくことも、英語学習の観点からは重要なのです。
もっとも世界とつながりやすい時代で、ネイティブ・非ネイティブにかかわらず、子供が英語をコミュニケーションできるようになることを意識しましょう。
ネイティブ講師がいるオンライン英会話スクールは少ない？
自宅にいながら、レッスンが受けられるオンライン英会話。スクールまで送迎の必要がないため、親の負担が軽減されると子供のオンライン英会話レッスンも人気です。
オンライン英会話の多くがフィリピン人講師とのレッスンのもの。ネイティブ講師のオンラインレッスンを提供する会社はそれほど多くありません。子供用レッスンとなると、その数はさらに減少します。
また、オンライン英会話の最大のメリットはリーズナブルな受講料。質の高いネイティブ講師のオンラインレッスンとなると通学と変わらないくらいの価格になってしまい、オンライン英会話のメリットを活かせないことも。
子供のオンライン英会話を探しているなら、ネイティブ講師だけでなく、フィリピン人講師も含めて検討することをおすすめします。
では、ネイティブ講師ではなくフィリピン人講師のレッスンの学習効果はどうなのでしょうか？次から確認しましょう。
オンライン英会話にフィリピン人講師が多い理由
多くのオンライン英会話講師がフィリピン人です。それには大きく3つの理由があります。
理由①英語はフィリピンの公用語だから
フィリピンの人口はア約1億人。そのうちの90%以上が英語を話せるというデータがあります。フィリピン人の日常会話はタガログ語などを使いますが、英語もれっきとした公用語として使用されています。そのため実用レベルの英語を話せる人が多くいます。
理由②フィリピン人の話す英語は聞き取りやすいから
フィリピン人の英語はレベルが高いだけでなく、とても聞き取りやすいのも特徴です。なまりがあるわけでもなく、発音もとてもきれいです。そのため子供や英会話初心者でも安心してレッスンを受講することができます。
理由③人件費が安いから
日本とくらべるとかなり安いフィリピンの人件費。これはオンライン英会話の受講料がリーズナブルな価格である理由の1つです。
フィリピン人講師から英語を学ぶメリットは？
フィリピン人講師は英語が流暢で発音も美しく、続けやすい価格でのレッスンを提供してくれます。しかしフィリピン人講師から英語を学ぶメリットはそれだけではありません。確認しましょう。
メリット①おだやかでフレンドリーな国民性
フィリピン人の特徴はおだやかで親切。ホスピタリティ精神にあふれた人が多いです。質問になかなか答えられなくてもゆっくりと待ってくれるので、焦ることなく安心してレッスンが受講できます。
メリット②ネイティブじゃないからこその指導
フィリピン人講師たちもわたしたちと同じように英語を勉強してマスターした人たちです。そのため、英語学習者がやりがちな間違いやネイティブには理解しがたい英語の疑問点なども手に取るように理解してくれます。
メリット③生徒の話に興味を持って耳を傾けてくれる
親日家が多いフィリピン。ほとんどは日本へ訪れたことのない講師なので、日本の日常生活についての会話に興味津々。ちょっとした日常会話にもじっくり耳を傾けて聴いてくれるので、おのずと会話も弾みます。
子供がネイティブ英語を習得するためには？
幼いときから英会話を学ぶならネイティブレベルの英語を身につけてほしいと思うもの。そんなときに大切なポイントを2つお伝えします。
ポイント①毎日英語に触れる機会を
できれば、毎日英語に触れる機会を持ちましょう。英語の習得には習うのも大切ですが、同じくらい重要なのが慣れること。ネイティブのような英語を身につけたいのであれば、英語に毎日触れるようにしましょう。
レッスンを受けるのはもちろんのこと、英語のアニメを見たり、英語の絵本の読み聞かせなどもおすすめです。
ポイント②英語を楽しむ気持ちを大切にする
英語＝勉強と思ってしまうと、英語への興味がなくなってしまいます。まだ幼いうちは英語は楽しむもの、というイメージを持ってもらえる環境にしましょう。それが「英語が好き」「英語を話したい」という気持ちへとつながります。
子供の興味にあったレッスンかどうか、先生との相性はどうかなど、レッスンを選択するときにも少し注意してくださいね。
ポイント③一緒に学ぶ姿勢を持つ
子供は親にできたことやわかったことをシェアしたいものです。
親御さんが話を聞いたり、何かできるようになって一緒に喜んだりすることで、もっと学びたいと思います。
初めて習うことばかりで間違いも多くあるでしょう。しかし英語はインプットとアウトプットの連続で上達します。
間違いはあまり指摘せず、どんどん失敗していいという安心感を作ってあげてください。そうすることで英語を話すことに慣れていきます。
一緒に学んでいるという姿勢とお母さんやお父さんの見守りが、子供の英語力を伸ばすために必要です。
まとめ
人気急上昇中のオンライン英会話の多くがフィリピン人講師とのレッスンです。ネイティブ講師には自然なフレーズや英語特有の発音が身につくメリットがありますが、フィリピン人講師とのレッスンにもメリットはたくさん。
英語が流暢でなまりの少ないフィリピン人講師はおおらかでホスピタリティにあふれているため、英会話レッスンにまだ慣れていない子供でも楽しくレッスンを受けることができます。リーズナブルだから無理なく継続できるのもフィリピン人講師の大きなメリットのひとつ。
子供にネイティブのような英語力を身につけさせたいなら、楽しく毎日英語に触れることが大切です。
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関西在住、40代のワーキングマザー。 中学生のときにみた海外ドラマ（ビバリーヒルズ高校生白書）への憧れが英語に興味を持ったきっかけ。 大学では英文学を専攻し、その後、英会話学校に就職しました。 現在は小学生の英会話コースの部署に所属。 しかし、なぜか息子二人は英語が大の苦手。 そのため楽しく「使える英語」をマスターする方法を日々日々模索しています。