自宅にいながら気軽に英語を学べることが人気のオンライン英会話ですが、生徒が講師を選べるのもポイントの一つです。
日本人講師から英語を学べるのはもちろん、アメリカ人講師やイギリス人講師などいわゆるネイティブから英語のレッスンを受けることも可能です。せっかくオンライン英会話のレッスンを受けるなら、ネイティブから英語を学びたいと考えている方も多いでしょう。
そこで今回は、ネイティブ講師の中でも人気が高い、アメリカ人講師からレッスンを受けるメリットやデメリット、さらにどのような人におすすめかを解説していきます。オンライン英会話の講師選びで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
アメリカ人講師のオンライン英会話レッスンを受けるメリット
オンライン英会話には国際色豊かな講師が在籍しています。
ネイティブのアメリカ人講師やイギリス人講師もいれば、日本人講師やフィリピン人講師も在籍しているため、
「ネイティブにこだわる必要があるのか?」
「人気のアメリカ人講師から英語レッスンを受けるメリットは何?」
と疑問に感じる方も多いでしょう。
ここでは、アメリカ人講師からレッスンを受けるメリットを解説します。
アメリカ英語の発音を学べる
アメリカ人講師からレッスンを受けるメリットの一つは、会話を通じて自然なアメリカ英語の発音を学べることでしょう。
ノンネイティブ講師からでもきれいな英語の発音を学べるケースがありますが、やはり自然なアメリカ英語を学びたいならアメリカ人講師がおすすめです。たとえば、日本語を話せる海外出身の方は大勢いますが、日本人の発音とはやや異なる部分があるのと同じように、アメリカ人講師とフィリピン・日本人講師では発音に違いがあるのです。
海外の映画やドラマのようなきれいな発音を聞きたい、話したいという点にこだわるにとっては、大きなメリットになるでしょう。
アメリカの文化背景を学べる
アメリカは国や地域にもよりますが、さまざまな人種が住んでいる多国籍国家です。
白人や黒人をはじめ、ヒスパニック系やアジア系など、容姿は違っても英語を共通語として生活している方が大勢いて、アメリカ人講師から英語を学ぶとアメリカの文化を理解する、学べるきっかけになります。
会話をする中でアメリカのことを知るきっかけがあったり、ルーツに触れる機会を持てたりするため、単に英語を学ぶだけでなく、日本にいながらアメリカの文化を理解できるのは大きなメリットといえるでしょう。
ネイディブならではの表現を学べる
教科書に出てくるような整った文章の英語を学ぶことも大切ですが、英会話では特有の言い回しやフレーズ、スラングが多用されています。
教科書や問題集から英語を学ぶと、いざ英会話で話そうとしても全く理解できないというケースも少なくありません。とくにネイティブと会話をするときは、ネイティブ特有の言い回しが多く、教科書や辞書には載っていない表現も数多くあります。
アメリカ人講師のレッスンを受けることで、ネイティブならではの言い回し、生の英語に触れて表現を使いこなせるようになれれば、海外に行ったときやビジネスシーンで自信を持てるでしょう。
リスニング力アップが期待できる
ネイティブスピードのアメリカ英語に触れられるのもメリットといえるでしょう。
日本人講師やフィリピン人講師のレッスンは、ネイティブよりもゆっくりとした発音であるケースが多いため、フィリピン人講師とのレッスンでは会話ができて自信を持てても、アメリカ人講師のレッスンを受けてみると英語が聞き取れず自信をなくすケースも少なくありません。
ネイティブスピードの英語に慣れておくことで、アメリカ英語の発音や英語が身につき、どのようなシーンでも困らないのは魅力といえるでしょう。
アメリカ人講師のオンライン英会話レッスンを受けるデメリット
アメリカ人講師のオンライン英会話レッスンを受けるのはさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットもあります。
レッスン料が高め
オンライン英会話の魅力は自宅にいながらレッスンを受けられることに加え、レッスン料が安いのも魅力として挙げられます。
オンライン英会話の料金が格安というイメージが定着したのは、人件費の安いフィリピン人講師から英語を学ぶ場合です。アメリカ人講師は人件費が高いので、フィリピン人講師から授業を受けるよりも授業料が高くなるケースが一般的です。
「オンライン英会話=安い」というイメージを持っていると、アメリカ人講師のレッスンは高いと感じられるでしょう。アメリカ人講師によるオンライン英会話はひと月あたり15,000円が相場であり、ひと月あたり6,000円程度が相場のフィリピン人講師と比較すると高いといえます。
ただ、実用的な英語を学べるので、授業料が高くても内容を重視したい方におすすめです。
講師数が少ない
オンライン英会話の講師はさまざまな国籍の人が講師として在籍していますが、フィリピン人講師とよりもアメリカ人講師は講師数が少ない傾向にあります。
レッスンを受けられる時間が限られているものの、アメリカ人講師からレッスンを受けたいという場合は、講師探しに難航する可能性があるでしょう。
レッスンの質が高くないケースがある
これはアメリカ人講師に限ったことではありませんが、レッスンを適当に済ませようとする講師がいるのも事実です。
とくにアメリカ人は自由な考えを持つ人が多いので、日本の英語の授業をイメージすると希望通りのレッスンを受けられない可能性があります。
雑談が少なく、まじめなレッスンを受けたい方は、講師の予約状況や空き状況をチェックして、人気の講師を指名してみるほか、学歴や講師歴を確認して指導力が高い人を指名するのもおすすめです。
英語初心者には難易度が高い
日本人やフィリピン人講師によるレッスンがゆっくりと聞き取りやすい英語で話してくれますが、ネイティブのレッスンが会話のスピードが早く初心者にはむずかしいと感じられるでしょう。
日本人講師のレッスンの場合、わからないことがあれば日本語で質問できますが、ネイティブの講師は質問も英語でしなければなりません。無理やり環境に慣れて英語を学ぶのも方法の一つですが、英語初心者にとっては難易度が高いレッスンとなるでしょう。
アメリカ人講師とのレッスンがオススメな人
アメリカ人講師とのレッスンがオススメな人は以下のとおりです。
・TOEIC高得点、または英語力が中級レベル以上
・留学や海外赴任を予定している
TOEIC高得点・英語力が中級レベル以上
オンライン英会話でアメリカ人講師とレッスンをするには、一定の英語力が必要と言えます。
レベルとしてはTOEIC700以上、または英語中級者以上です。具体的に言うと日常英会話で聞く単語やフレーズ、文法をある程度使える人です。
そのような人はアメリカ人講師とのレッスンで、聞き取れなかったり、理解が追い付かなかったりという、根本的なレッスンの障壁が少ないです。
よって効率的にアウトプットができ、ボキャブラリーを増やして英語力を高めることができるでしょう。
留学や海外赴任を予定している
アメリカに留学や海外赴任をする人も、アメリカ人講師とのレッスンが適しています。
メリットでもお伝えしたように、ネイティブの日常会話が予習できたり現地の情報が知れたりするからです。
海外で新生活を送るのであれば、英語以外にも不安があるでしょう。
アメリカ人講師とのレッスンで、ネイティブとの会話に慣れることや生活する上で必要な情報を知ることは、安心につながるはずです。
アメリカ以外のネイティブ講師はどこの国の人?
英語が母国語の国は、アメリカの他にイギリス、カナダ、オーストラリア、南アフリカ、ニュージーランド、アイルランドなどがあります。
世界の英語人口は約15億人で、実はその中でもネイティブスピーカーの割合は約30%です。
講師数の少なさは「人口が少ない」ことが理由ともいえるでしょう。
アメリカ以外のネイティブ講師とレッスンを受けるメリット
アメリカ人以外のネイティブ講師とのレッスンでは、その国々のアクセントや表現を知ることができます。
「アクセントが強いと聞き取れるか心配」という方も多いかもしれません。しかし実際に会話してみると、そこまで聞き取りに苦労することはありません。
アクセントが強いと言われている国の講師は、生徒が聞きやすいように話そうとしてくれます。
例えば関西出身の人が、関西なまりではあるけれど標準語が話せるのと同じようなことです。
またさまざまなアクセントや表現に触れておくことは、多種多様な人とのコミュニケーションにおいて重要です。
それはリスニング力が磨かれて、いろいろな話し方に慣れることができるからです。
約15億人の英語人口でネイティブは約3割、アメリカ英語を話す人はさらに少ないです。よって英語を使う場面では、相手がそのほかのネイティブ国や非ネイティブの人の場合も多いのです。
アメリカだけではなく、イギリスやオーストラリアなどの英語が聞き取れれば、その分だけ英語でコミュニケーションが取れる幅が広がるということになります。
いろいろな国のアクセントや表現方法を知ることは、英会話の抵抗感を少なくし、より多くの人と交流する手助けになるでしょう。
アメリカとカナダの発音の違い
アメリカとカナダはよく似た発音だといわれます。
厳密にいえば、「o」の発音は少し違います。
しかし、ネイティブ同士でないと気付かないような細かい違いです。
アメリカ英語とカナダ英語のどちらもほとんど同じように聞こえるので、違いは気にならないでしょう。
アメリカ英語を話すために今からできる2つの学習法
アメリカ人のような発音や表現を使えるようになりたいと思う方も多いでしょう。
しかしアメリカ人とレッスンをしたからと言って、そのような英語が身に付くわけではありません。
ここでは、アメリカ人のように英語を話すために自分でできる2つのトレーニングをご紹介します。
①シャドーイング
シャドーイングは、流れてくる英文を聞きながら、少し遅れて自分で読んでいく学習法です。
マネをして読んでいくことで、アメリカ人の英語の抑揚のつけ方や文章の切れ目など、話し方の全体像がつかみやすくなります。
ネイティブのような話し方ができると、多少文法がちがったり単語を間違えていたりしても、相手はなんとなく雰囲気をつかんで理解してくれるのです。
アメリカ人が話しているような英語を身につけるなら、話し方をマネするシャドーイングが効果的です。
② 英作文
言いたいことが言える状態を作るには、英語で文を作る練習をしましょう。
例えば英語で2~3行日記を書いてみる学習法は有名です。
ほかにも英語であったことをつぶやくという方法もありますが、自分の英語のクセやよく使う単語が可視化できるようノートやメモアプリに書くほうがおすすめです。
そこで表現できなかったフレーズを検索し、次に生かすことでボキャブラリーがどんどん増えていきます。
作った英文をレッスンで添削してもらうと、さらに言いたいことのバリエーションが広がります。
英語で自分の意見が伝えられるようになるために、自分で英作文をしてみましょう。
オンライン英会話はネイティブから学ばなければならない?
オンライン英会話はさまざまな国籍の講師が在籍しており、自分の英語レベルや目標などに合わせて講師選びができますが、
「英語を学ぶなら、ネイティブから学ばなければならない!」
と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、英語を学ぶのに必ずしもネイティブ講師が適切とは限りません。
英語初心者の場合、わからない箇所を日本語で質問できる日本語講師が適していたり、授業料を抑えて継続しやすいフィリピン人講師が適していたりする場合もあり、ネイティブ講師にこだわる必要がないこともあるのです。
ノンネイティブ講師とはいえ、一定以上の英語レベルがあり、さらに自分自身も一から英語を学んできた経験があるため、適切なサポートをしてもらいやすいといえるでしょう。
国籍にこだわらずさまざまな講師のレッスンを受けてみて、自分の目標やレッスンスタイルに合う講師を見つけることが大切です。
まとめ
今回はオンライン英会話でアメリカ人講師のレッスンを受けるメリットやデメリットについて解説しました。
アメリカ人講師のレッスンは、自然なアメリカ英語を学べたり、ネイティブならではの言い回しやフレーズを学べたりする魅力がある反面、レッスン料が高かったり、レッスンのレベルが高く初心者には不向きだったりする注意点もあります。
アメリカに興味がある、発音にこだわってネイティブの話すアメリカ英語を身につけたいといった方はアメリカ人講師がおすすめですが、とくにこだわりがない場合は国籍にこだわらずさまざまな講師のレッスンを受けてみて、自分の目標やレッスンスタイルに合う講師を見つけるとよいで