この「ことわざ」、「英語」で何と言う?シリーズ。今回は、「鳥」のつく「ことわざ」を英語に翻訳してみました。

脊椎動物亜門の一綱に属する動物群が「鳥」です。くちばしをもつ卵生の脊椎動物で、ほとんどのものが体表を羽毛で覆われています。

鳥類は約1万種存在すると言われており、一番大きなものは「ダチョウ」で、体長2.75メートル、体重100kgのものもいます。いちばん小さなものは「マメハチドリ」で、全長は最大でも6センチメートル、体重は0.3g程しかないといわれています。

多くの鳥は翼をもちいて飛翔しますが、飛翔しない鳥は約60種存在します。飛翔しない鳥といえば、ペンギンやダチョウ、ドードーなどが有名ですね。また、鳥は宗教や文化でも多様な役割を果たし、先史時代から文化や芸術に取り上げられています。

そんな「鳥」のつく「ことわざ」を今回は5つ選んで英語に訳しました。

1.鳥は立てども後を濁さず

「鳥は立てども後を濁さず」は、去った後が見苦しくないよう事前に処理しておくべきであるという意味の「ことわざ」です。鳥が飛び立った後の水辺は、濁ることなく清く澄んだままであったことに習って生まれたとされています。

英語では

「It is foolish bird that defiles its own nest.」

と翻訳することができます。

2.鳥疲れて 枝を選ばず

「鳥疲れて 枝を選ばず」は、疲れた鳥が止まる枝を選ばないように、生活に困った人は仕事の好き嫌いをいとわず働くという意味の「ことわざ」です。

英語では

「Tired birds do not care about any branches.」

と翻訳することができます。

直訳すると「疲れた鳥はどんな枝でも気にしない」という意味になります。

3.雁が飛べば石亀も地団駄(がんがとべば いしがめもじだんだ)

「雁が飛べば石亀も地団駄」は、自分の能力を忘れ、人の優れたところを真似ようとするもできず、うらやましがる様を例えた「ことわざ」です。

石亀が空を飛ぶ雁を見て、「自分も飛びたい!」と地団駄を踏む様子を例えており、近い意味を持つ「ことわざ」を上げるとすれば「隣の花は赤い」でしょうか。

英語では

「The turtle envies the wild goose in the sky.」

と翻訳することができます。

“ envy ” は「~をねたむ、~をうらやむ」という意味を持ちます。直訳すると「亀は大空の雁をねたむ」という意味です。

4.能ある鷹は爪をかくす

頭の良い鷹(たか)は、自分が狙った獲物に知られないように普段は爪を隠しておくといいます。そんな有能な鷹の様を例えた「ことわざ」が「能ある鷹は爪をかくす」です。

才能を持つ者は、それを決してひけらかさず、普段は隠していることを意味します。ここぞ! という時にその真価を発揮することを意味するため、能力があるのに謙虚な人に用いられることもあります。

英語では

「A clever hawk hides his claws.」

と翻訳することができます。

“clever”は「利口な、賢い、頭の良い」を意味する英語です。

また、英語では似たような「ことわざ」として以下の2つが使われています。

「Still waters run deep.」

翻訳すると「静かな川の水は深く流れる」という意味の「ことわざ」です。

「Cats hide their claws.」

翻訳すると「猫は爪を隠す」という意味の「ことわざ」です。

5.鵜の真似する烏

「鵜(う)の真似する烏」は、魚を捕る鵜の真似をした烏が溺れることに例え、自分の能力を忘れて他人の真似をして失敗することを意味する「ことわざ」です。

英語では

「A crow imitates a cormorant will drown.」

と翻訳することができます。

“drown” は「溺れ死ぬ、水死する」の意味です。“imitates a cormorant”が“A crow”にかかり、「鵜の真似をする烏」の意味になります。  

まとめ

今回は「鳥」のつく言葉にまつわる「ことわざ」をまとめてみました。

「能ある鷹は爪をかくす」といったメジャーな「ことわざ」から、「雁が飛べば石亀も地団駄」というひょっとするとあまり馴染みのない「ことわざ」までを紹介しましたが、あなたは5つ中いくつ知っていましたか?

今後も様々な「ことわざ」や「名言」を翻訳していきますので、お楽しみに!