世界で活躍している日本人が増えたことにより、ニュースなどでテニスが話題に上がることも増えてきました。テニスの試合では、様々な用語が使われています。英語での表現方法を知っておけば、試合をもっと楽しみながら観戦できるようになるでしょう。ここでは、テニスの試合を観戦する際に役立つ英語を、例文を交えたりしながらお伝えしていきます。

まずは基本的な用語を知ろう

まずは基本的な用語を知ろう

ここでは、テニスの試合を観戦する前に知っておきたい、基本的な用語について説明していきます。

playerについて

テニス選手のことは、英語で”tennis player”と言います。一方、スポーツ選手を指すときは、運動能力が優れている者という意味を持つ”athlete”という表現を使います。

Aさん
I want to watch a tennis player’s game.
訳))テニス選手の試合を観戦したいです。

また、日本語では「〇〇選手」のように、名前の後に「選手」を付けることがありますが、英語ではそのような表現をしません。名前のみとなります。

Aさん
Nishikori played in the game.
訳)錦織選手が試合に出場しました。
Bさん
Oh, he did. How was the result?
訳)そうなんだ。結果はどうだった?

coachについて

英語では、選手を指導する人のことを、coach(コーチ)と呼んでいます。また、野球やサッカーなどのような団体競技で、日本で使われることの多い「監督」という言葉は、英語の場合”manager”や”head coach”といった表現になります。テニスでは、前者の”coach”という単語を使っています。

Aさん
He has an excellent coach.
訳)彼には優秀なコーチが付いています。

courtについて

テニスの試合は、court(コート)と呼ばれる四角いエリアで行われます。”court”は、テニスの他、バトミントンやバレボール、バスケットボールなど様々な競技で使われている言葉です。テニスのコートサイズは、シングルの場合は縦23.77m×横8.23m、ダブルスでは縦23.77m×横10.97mとなり、試合の形式によって異なります。

テニスコートには、「芝生張りのコート」と「土のコート」の2種類があります。「芝生張りのコート」は 英語で “grass court”、「土のコート」は 英語で “clay court”です。ウィンブルドンのコードは「芝生のコート」で有名ですね。

Aさん
There are two types of tennis courts: grass courts and dirt courts.
訳)テニスコートは、芝生のコートと土のコートの2種類のコートがあります。
Bさん
She is good at clay court games.
訳)彼女はクレーコードでの試合が得意です。

 

Aさん
Tennis players competing in the four Grand Slam tournaments have to play on both grass and clay courts, but each player is better at one than the other.
訳)テニスの四大大会に出場するテニス選手は、芝生のコートとクレーコートの両方でプレーしなきゃならないけど、各選手はどっちかの方がより得意ですね。
テニスの四大大会は、文字通り訳すと “four major tennis tournaments”ですが、”four Grand Slam tournaments”と訳されることが多いです。「グランドスラム」という表現は時々耳にしますね。

テニスの試合に関する英語について

テニスの試合に関する英語について

次に、テニスの試合に関する英語を紹介していきます。「テニスの試合」は、英語で “tennis match”といいます。

試合形式について

テニスの試合形式には、男女別に行われるシングルスやダブルス、そして男女がペアを組む混合ダブルスがあります。英語ではそれぞれsingles、doubles、mixed doublesという言葉を使います。

Aさん
He played in the final of the singles.
訳)彼は、シングルスの決勝に出場しました。
Aさん
I’m going to watch the doubles tomorrow.
訳)明日は、ダブルスを観戦する予定です。
「決勝戦」は 英語で”the final”で、「準決勝戦」は “the semifinal”です。

net playerとbaseline playerについて

ダブルスでは、選手が前衛と後衛に分かれてプレーをします。日本語では、このように前衛、後衛といったポジションを示す言葉がありますが、英語では特にないようです。そのため、英語で表現したい場合、前衛は”net player”や”volleyer”、後衛は”baseline player”という表現を使います。”volleyer”は「ボレーする人」という意味です。前衛は「ネットでプレーする人」、後衛は「ベースラインでプレーする人」と覚えると覚えやすいですね。

Aさん
That shot was a fine play of the net player.
訳)今のショットは、前衛のファインプレーでした。

スコアの数え方について

テニスでは、スコアの数え方が独特です。0ポイントから点を重ねていくごとに、0(ラブ)、15(フィフティーン)、30(サーティ)、40(フォーティ)、ゲームと数えていきます。英語の場合、正式な表現としてはlove、fifteen、thirty、forty、gameになりますが、フィフテーン以降のスコアはfive、three、fourと略することもあります。

また、マッチポイント同士で同点となった場合は、deuce(デュース)という言葉を使います。さらに、デュース後にサーバーが1ポイント先取した場合は、advantage server(アドバンテージサーバー)、レシーバーが先取した場合はadvantage receiver(アドバンテージレシーバー)となります。これらは、日本語でも同じような意味で使われている言葉です。

Aさん
She leads by 40-0.
訳)40-0で彼女がリードしています。

breakpointについて

あと1点で、そのゲームが取れるという状態になった時に、breakpointという言葉を使います。

Aさん
He had a chance to breakpoint.
訳)彼にはブレイクポイントのチャンスが訪れました。

serverとreceiverについて

サーブをする人のことをserver(サーバー)、サーブを受けることの人をreceiver(レシーバー)と呼んでいます。

Aさん
He is an excellent server.
訳)彼は優秀なサーバーです。
Bさん
I know. It’s extremely difficult to hit back his serve.
訳)知ってるよ。彼のサーブを打ち返すのは、至難の業だよ。

faultについて

テニスでは、1回目のサーブを失敗するとfault(フォルト)となり、2回目のサーブを打つことができます。

Aさん
In the case of faults, it’s important to switch feelings.
訳)フォルトの場合は、気持ちの切り替えが大切です。

テニスでは、1セットが終わるたびに、お互いにコートを変えながら試合を進めていきます。日本ではコートチェンジという言葉を使いますが、英語の場合は”change over”となります。

Aさん
Is the coat change over?
訳)コートチェンジはもう終わりましたか?
Bさん
Not yet. They are about to do it.
訳)まだです。ちょうどこれからするところです。

テニスのプレーに関する英語について

テニスのプレーに関する英語について

テニスのプレーに関する英語を習得しておくことで、様々な表現ができるようになるでしょう。

forehandとbackhandについて

ラケットを持っている手の方に来たボールを打ち返すことを”forehand”、そしてラケットを持っている手とは反対側に来たボールを打ち返すことを、”backhand”と言います。日本語でもフォアハンド、バックハンドという言葉を使うため、覚えやすいのではないでしょうか。

Aさん
His backhand is intense.
訳)彼のバックハンドは強烈です。

overhandについて

打ち上げられたボールを、相手のコートに力強く打ち込むスマッシュは、実は和製英語のため、海外の人には通じません。英語で伝える場合は、overhandを使うようにしましょう。”overhand”は「上から打ち下ろす」という意味で、「スマッシュ」と言いたい場合には、”overhand strokc”として使います。

Aさん
No one will be able to hit back at her overhand stroke.
訳)彼女のスマッシュは誰も打ち返せないでしょう。

dropshotやlob、volley

日本でも使うドロップショットやロブ、ボレーといった技を表す言葉は、英語でも同じでdropshotやlob、volleyとなっています。ドロップショットはネットのすぐ向う側にボールを落とすこと、ロブは、高い放物線を描きながら相手コートの後方へ落とすようなショットのことです。また、ボレーは、ノーバウンドで打ち返すプレーのことを指しています。ボレー、ドロップショットは、試合中によく見かける技です。

Aさん
He is good at volleying.
訳)彼はボレーが得意です。

Aさん
She is good at dropshotting
訳)彼女はドロップショットが上手です。

この他には、ボールの行く方向に回転をかける top spin(トップスピン)や、バックスピンをかけたslice(スライス)という技もあります。

テニスの試合をもっと楽しむために知っておきたい英単語

テニスの試合をもっと楽しむために知っておきたい英単語

テニスの試合では、ボールの位置を表現するために使われる、様々な言葉があります。その英単語を知っておくことで、さらに試合観戦を楽しめるようになるでしょう。

wideやlong、deepについて

ボールがコートの外に出た時は、どの位置にボールが落ちたかで、使う英単語が異なります。コートの横に出た場合はwide、そして縦側に出た場合はlongやdeepを使います。場所を特定しない場合は、outやnoといった単語を使うことも可能です。

on the lineについて

コートのライン上にボールがバウンドし、ギリギリの状態でインになる時に使う言葉が、on the lineです。このような状況の時、日本ではオン・ザ・ライン(ライン上)という言葉を使います。theがあるかないかという少しの違いですが、英語で会話をする際は注意するようにしましょう。

テニスでは、”on the line” はショットが境界線上に正確に落ちることを意味します。テニスの試合をテレビで観戦していると、解説者がこの表現を使っているのを耳にすることがあります。

Aさん
Was that in or out?
訳)あれはインだった、それともアウトだった?
Bさん
It looked like it was on the line to me. Let’s check the replay.
訳)オン・ザ・ラインに見えたよ。再生してチェックしてみよう。

 

オン・ザ・ラインなら、「イン」(入っている)になりますが、判定が難しい場合もあります。そういった場合には、映像を再生してチェックし、判定することがあります。

down the lineについて

テニスにおいて、ダウン・ザ・ライン(down the line)とは、コートの端からサイドラインに沿ってストレートに打つショットや、その球筋のことを言います。

テニスの試合を見ていて、解説者が「見事なダウン・ザ・ラインですね」と言っているのを耳にすることがあるかもしれませんが、ダウンザラインがどういう意味か分かっていないと、理解するのが厳しいですね。

 

Aさん
Nice shot! That backhand down the line was impossible to reach.
訳)ナイスショット! バックハンドのダウンザラインに追いつくのは不可能だったよ。
Bさん
Thanks! I noticed you were leaning toward the center, so I went for it.
訳)ありがとう! 君が中央寄りだと気づいたから、それをやったんだ。

closeについて

ボールがラインからわずかに外に出てしまい、ギリギリアウトになってしまった場合は、closeという表現を使います。closeには「閉める」以外に「近い」という意味もあり、この場合は「惜しい」といった意味合いで使われています。

Aさん
It was so close!
訳)惜しかったよ!

応援に役立つ英語

応援に役立つ英語

最後に、試合観戦の応援に役立つ英語を紹介していきます。

プレーを褒めるフレーズ

選手のプレーを使う時には、NiceやGreatなどのような単語を使います。例文としては、下記のようなものが挙げられるでしょう。

Aさん
Nice shot!
訳)いいショットだね!
Aさん
It was a great serve.
訳)素晴らしいサーブだったよ。

ミスをした時に使うフレーズ

応援している選手がミスをした時には、次のプレーで挽回できるよう、励ましたいものです。

Aさん
Don’t worry. You can make a great shot next time.
訳)大丈夫だよ。次は素晴らしいショットを決めることができるよ。

応援する時に使えるフレーズ

Come onやLet’s goは、応援の時に気軽に使える表現です。

Aさん
Come on,〇〇.
訳)○○、頑張れ。

テニスならではの英単語を知って英会話を楽しもう

いかがでしたでしょうか。テニス観戦に役立つ英語表現を解説しました。すでにご存じのテニス用語の英語表現だけでなく、新たに学んだ英語表現もあったのではないでしょうか。

テニスには様々な専門用語が出てきますが、基本的なものを覚えておくだけで、試合を楽しめるようになりますし、一緒に観戦している人や、テニス好きの人たちと、コミュニケーションを深めることもできるでしょう。

テニスは世界的に有名なスポーツです。テニスならではの英単語を覚えて、テニスの話題を通して、英会話で盛り上がってみてはいかがでしょうか。