私たちの身の回りには、洋服やタオル、ソファーなどの家具に至るまで、さまざまなところに「布」が使われています。一括りに布といっても、素材によって生地感が異なり、非常に奥が深い世界ですよね。
というわけで、今回のテーマは「布」です。英語を布で何と言うか、糸や生地などの関連表現も含めて、詳しく解説していきます。
これを読めば、英語で色々な布を自由に表現できるようになりますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
目次
「布」は英語で何て言う?
「布」は英語で “cloth” と言います。発音記号は【klɒθ】で、カタカナだと「クロス」や「クロース」となります。最後の th の発音に注意が必要です。
cloth は語源を遡ると、もともと「洋服を作るための布地、織物」を指していました。実際、現代英語でも洋服を “clothes” と言いますが、これらは同じ語源から派生しています。
cloth の複数形は?
布を表す cloth を複数形にすると “cloths” になります。洋服を表す clothes とスペルが非常に似ているので注意してください。
なお、cloths の発音は厳密には「クロス(th)ス(s)」のようになりますが、これは英語ネイティブにとっても高難度の発音なので、実際は単数形の cloth と同じ発音で済まされることが多いです。
ちなみに、洋服を表す clothes の方は、常に複数形扱いになります。単数形で「1枚の服」と言うことは少なく、その場合はTシャツ(a T-shirt)やジャケット(a jacket)などと、具体的な名称が使われます。
もし clothes を単数形にしようとして clothe を使うと、「服を着せる」という意味の動詞になるので注意しましょう。
I bought different colored cloths to make a quilt.
訳)キルトを作るために、いろんな色の布を買いました。
「布を織る」は英語で何?
「布を織る」は英語で “weave cloth” と言います。ここで使われている weave は、複数の糸を組み合わせることを意味し、「編む」と訳されることもあります。過去形は wove、過去分詞形は woven です。
I will weave cloth in the room next door, so never open the door, okay?
訳)隣の部屋で布を織るから、絶対にドアを開けないでね。
Huh, why? Are you, by any chance, a crane or something?
訳)え、何で? もしかして君って鶴だったりする?
なお、布を織る機械(織機)はそのまま “weaving machine” でも良いですが、”loom” とも呼ばれます。特に、大量の布を織れる産業機械は “power loom” と呼ばれ、これを直訳した「力織機」という言葉が日本語にも存在します。
This denim is woven using an old-fashioned power loom with low tension.
訳)このデニムは、旧式の力織機を使って、ローテンションで織り上げています。
I don’t really understand, but it’s truly the pride of Okayama denim!
訳)何だかよくわからないけど、さすがは世界に誇る岡山デニム!
「糸」や「生地」など、布の関連表現を英語で言ってみよう!
ここからは、布を織るために必要な「糸」、布の品質に着目した「生地」など、布に関連する言葉を英語で何と言うか、詳しく確認していきましょう。
「糸」in English
「糸」は英語で “thread” か “string” を使って表現します。
thread は、複数の繊維を束ねた糸を表し、これを織り合わせることで布(cloth)になります。また、thread は1本が非常に長いことから、他にも「生命」や「(話の)筋道」などの意味でも使われます。Meta社のSNS「スレッズ(Threads)」などは、後者のイメージですね。
The threads on your jacket are unraveling.
訳)君のジャケット、糸がほつれてるよ。
They’re parts of the design.
訳)そういうデザインなんだよ。
一方の string は、複数の糸を撚り合わせてできた太い糸を意味します。つまり、threads を撚り合わせれば string になるということです。糸以外に「紐」と訳されることもあります。
Aren’t the strings on a hoodie bothersome? Should I tie them?
訳)パーカーの紐って邪魔じゃない?結べばいいのかな?
I get it. I always take them off.
訳)わかるわー。僕はいつも取っちゃうよ。
「毛糸」in English
動物の毛をつむいで作られる「毛糸」は、英語では “yarn” と言います。
yarn は、普通の糸とは違って1本1本が太い点が特徴的です。特に動物の毛でできている点を強調する場合、「ウールの糸」の意味で ”woolen yarn” と言うこともあります。
I tried knitting a sweater with yarn.
訳)毛糸でセーターを編んでみたんだ。
Thank you, that makes me happy.
訳)ありがとう、嬉しいよ。
Oh, it’s for myself though.
訳)いや、自分用なんだけど。
(blush)
訳)(カーッ)
「生地」in English
洋服などの「生地」は英語で “fabric” と言います。
日本語では、洋服から雑巾まで幅広いものを「布」と、洋服の素材である点を強調すると「生地」と言いますが、英語の cloth と fabric もほぼ同じニュアンスで使い分けられます。
なお、代表的な生地の種類としては、以下のものが挙げられます。
綿 | cotton(コットン) |
絹 | silk(シルク) |
麻 | linen(リネン) |
毛 | wool(ウール) |
ポリエステル | polyester(ポリエスター) |
ナイロン | nylon(ナイロン) |
レーヨン | rayon(レーヨン) |
What’s your favorite type of fabric for clothes?
訳)洋服の生地では何が一番好き?
All things considered, I think I like cotton the most.
訳)なんだかんだ、綿が一番好きだなー。
textileってどういう意味
日本のファッション業界では、洋服の布や生地を指して「テキスタイル(テクスタイル)」と表現しますが、これは英語でも “textile” と言います。
textile が表すのは、布や生地というより、その原料となる繊維です。そのため、日常会話で使うことはあまり多くなく、日本の場合と同様、アパレル関係者などが使う専門用語のニュアンスがあります。
まとめ
今回は「布」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。
「布」は英語で “cloth” と言います。複数形は “cloths” となりますが、洋服を表す “clothes” と似ているので注意が必要です。
“cloth”
“cloths”
“clothes”
今回ご紹介したことを参考に、英語でも色々な布を表現していきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!
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中学では英語が大の苦手で、偏差値30台。高校時代に詰め込み勉強に嫌気がさして一念発起。独学で勉強を進めるうちに「大切なのは覚えることではなく、イメージを理解することだ」と気づき覚醒。模試の偏差値は最高80に。 苦手を得意にした経験を活かし、約10年の学習塾講師経験(+人見知り克服のためのアパレル店員経験)を経て、現在はWEBライターとして独立。「何故がわかる英語学習」をモットーに活動を続けています。