静岡県にお住まいの学生さんや、静岡県の学校に進学を考えている学生さんをお持ちのご両親は、静岡県がどんな風に教育に力を入れているのか気になりますよね。
特に英語が得意なお子さん、英語を積極的に伸ばしたい学生さんをお持ちのご両親は、「英語をめいっぱい伸ばせる環境で学んでほしい」と感じているでしょう。
そこでこの記事では、静岡県が取り組んでいる英語教育の改善プロジェクトや、英語スピーチコンテストという英語教育に大きく関わるイベントについて解説します。
この記事を読み終わる頃には、静岡の英語教育環境に詳しくなり、息子さんや娘さんを安心して送り出せるようになっているのでぜひ最後まで読んでください。
静岡の英語教育改革プロジェクト
静岡では以下のような英語教育改革プロジェクトを実施しています。
- FRETSS-S(静岡英語教育プロジェクト)
- 静岡県英語教育改善プラン
- ふじのくにグローバル人材育成事業
順番に見ていきましょう。
FRETSS-S(静岡英語教育プロジェクト)
FRETSS-S(静岡英語教育プロジェクト)は、日本の教育を司(つかさど)る文部科学省が、中学校と高校の英語教育を大きく改善するために、静岡大学へ委託している教育事業です。
FRESSは「Fundamental Reform of English Teaching in Secondary School」の略称で、 直訳すると「中等教育における英語教育の根本的な改革」の意味になります。
FRESSは、静岡大学、信州大学、兵庫教育大学に委託された英語教育の抜本改革事業を指し、FRESS-SはFRESSの中でも「静岡」に焦点を当てた呼び方というわけですね。
FRESS-Sは静岡大学に委託された事業ですが、実際に静岡大学附属中学校や、静岡県内の公立中学校と高校で実施されています。
FRESS-Sの公式ホームページによると、タブレットやパソコンなどを使ったICT教材を導入したり、先進的な指導体制を使って、生徒さんたちの英語力のデータを実証研究していることがわかります。
中・高等学校における英語教育の抜本的改善のため,先進的な指導方法・体制、ICT教材・指導資料作成等の実証研究を実施する文部科学省の委託事業です。
引用元:静岡英語教育プロジェクト
静岡県がFRESS-Sを通して、英語の学校教育に力を入れていることがわかりますね。
静岡県英語教育改善プラン
静岡県では、小学校・中学校・高校の英語教育を連携して英語教育の改善を狙う「静岡県英語教育改善プラン」が実践されています。(参考:文部科学省 令和6年度 静岡県 英語教育改善プラン)
「静岡県英語教育改善プラン」では、以下のような取り組みで英語教育の改善を狙っています。
- 小学校・中学校・高校の英語教育を連携してスムーズにする
- 教員(先生)の指導力向上のため大学などの外部専門機関と提携する
- タブレット端末などのICT機器を積極的に導入する
- 授業中に使われる英語の割合を増やす
- 取り組みで得られた成果を数値化して把握する
「静岡県英語教育改善プラン」の取り組みから、静岡県において英語教育の学習到達目標や、小学校と中学校との連携、教員(先生)の指導力の状況を観察しながら、静岡県全体で英語教育の改善が推し進められています。
ふじのくにグローバル人材育成事業
ふじのくにグローバル人材育成事業は、静岡県が主催する留学支援事業です。
ふじのくにグローバル人材育成事業は、文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」新・日本代表プログラムにも組み込まれていて、高校生の海外留学をサポートしています
ふじのくにグローバル人材育成事業は静岡県内の高校生が対象で、県内の大手企業や大手銀行、地方企業や地方銀行などが支援をしています。
高校生はふじのくにグローバル人材育成事業の支援を受けて、以下の活動をします。
- 探究活動
- アンバサダー活動
- エヴァンジェリスト活動
1,の「探究活動」では、自分の興味関心や社会が抱える課題、科学技術やスポーツ、芸術、または静岡県が持つ特性を踏まえたテーマを選び、留学先で学んで来ます。
2,のアンバサダー活動では、留学先で静岡県や日本について積極的に伝えます。留学先のホストファミリーや地元の人たちに、自分の住んでいる地域や日本の文化、例えば食文化や地域の特徴を伝えるなどができますね。
3,のエヴァンジェリスト活動は、留学中に活動して得られた成功体験や、留学して良かったことを周りに発信する活動を指します。
エヴァンジェリスト活動の具体的な方法は「各自のできる方法で」とされていますが、例えば学校で留学活動について報告をしたり、SNSでの情報発信が挙げられますね。
静岡県の地域の企業、地方行政、そして学校が連携して、充実した留学活動を後押ししていることがわかりますね。
(ふじのくにグローバル人材育成事業「募集要項」を基に執筆)
静岡で行われる主要な英語スピーチコンテスト
静岡県内では毎年、英語スピーチコンテストが開催されています。
静岡県では、以下のような英語のスピーチコンテストが行われます。
静岡県高等学校英語スピーチコンテスト
静岡県高等学校英語スピーチコンテストは、静岡県高等学校英語教育研究会が主催する、高校生を対象として毎年秋に開催される英語のスピーチコンテストです。
静岡県高等学校英語スピーチコンテストは、静岡県の英語スピーチコンテストの中でも最大規模だと言って良いでしょう。
静岡県全体で行われ、東部、中部、西部の地区予選を通過した生徒さんが出場して英語スピーチを行います。
静岡県高等学校英語スピーチコンテストで優勝した出場者は、より大きな東海北陸ブロックへの出場権を得て、より大きな舞台での英語スピーチを行うことができます。
中学生英語スピーチコンテスト
上述した静岡県高等学校英語スピーチコンテストの他にも、NPO法人YMCAグループが主催する「中学生英語スピーチコンテスト」があります。
NPO法人YMCAグループ主催の「中学生英語スピーチコンテスト」も、規模が大きいスピーチコンテストだと言えるでしょう。
静岡県では熱海YMCAによって、「中学生英語スピーチコンテスト」が開かれ、地区予選を通った生徒さんによって静岡県の代表者を決める県大会が行われます。
英語スピーチコンテストの意義
英語のスピーチコンテストは、学生たちが自分の英語力を試したり、英語を使って自分の考えや社会に対しての疑問、提案を言葉にして伝える良い機会になっています。
さらに英語のスピーチコンテストは、進学や留学に有利に働いたり、大学によっては奨学金の対象になる場合もあります。
進学や留学に有利に働くこと、奨学金の対象になることは、学生さんにとって大きなモチベーションとなります。
英語スピーチに対して大きなモチベーションを注ぐこと、そして審査員や聴衆の前で自分の考えや意見を英語で伝え、評価されることは、学生さんにとって精神的に大きな財産になります。
英語スピーチコンテストを通して、学生さんが英語に意欲的に取り組んで評価されることは、日本の学生の英語力向上に大きく貢献すると言えますね。
まとめ
この記事では、静岡県が取り組んでいる英語教育の改善プロジェクトや、静岡県で行われる英語スピーチコンテストの詳細、また英語スピーチコンテストの意義について以下の点からお伝えしました。
- 静岡県は「静岡英語教育プロジェクト」「静岡県英語教育改善プラン」「ふじのくにグローバル人材育成事業」など、英語教育に力を入れている
- 静岡県では、「静岡県高等学校英語スピーチコンテスト」や「中学生英語スピーチコンテスト」など、英語スピーチコンテストが開催され、生徒自身の英語力のモチベーションになったり、英語を使った表現の場となる重要な役割を果たしている
この記事でお伝えした内容が、英語教育についての理解の一助となれば幸いです。