「英語は学生の頃から苦手だな…でも、話せるようになったら格好良いのになあ」
「昇給、昇任の条件に英語力が武器になる!でも、学生の頃以来英語なんて触れてないよ…」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
ご安心ください。
もしあなたが学生時代から英語が苦手でも、長年英語から離れていても、英語を話せるようになるために途方もない道を歩む必要はありません。
あなたがもう社会人であったり、大学生であったり、大人であるならば、それだけで有利に英語を学ぶことができます。
この記事では、大人だからこそ有利になる賢いやり直し英語術についてお伝えします。
復習さえすれば英語が話せるようになる3つの理由
大人のやり直し英語で、十分に英語が話せるようになる理由には以下の3つがあります。
- 日常英会話は中学レベルでOK
- 一度英語を学んでいる
- 「会話」に重点を置いて学べる環境がある
順番に見ていきましょう。
1.日常英会話は中学英語レベルでOK
特に日本人は、英”会話”に強い苦手意識を持っている人がほとんどです。
しかし、日常英会話程度であれば、中学英語レベルの英語力で十分なのです。
「日常英会話は中学レベルでOKってよく聞くけどさ、それってホントなの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。それでは、ひとつ身近な例を挙げてみましょう。
ソフトバンクの代表取締役会長兼社長の孫正義氏によるスピーチは聞いたことがありますか?
彼のスピーチは、驚くことに難しい単語はほとんど使っていません。
そして、アメリカ人のように単語と単語をつなげて流暢に話しているわけでもありません。
彼の話している英語表現には、複雑な文法要素は登場していません。
孫正義氏の元側近で、現在は語学のラーニングスクールを運営する「三木 雄信氏」も、彼の著書のタイトルに「なぜあの人は中学英語で世界のトップを説得できるのか」と銘打つほどです。
また三木氏によると、「孫正義氏が講演で使う英単語数を分析したところ、講演で使用されていた英単語は、わずか1,480単語だった。」としています。
文部科学省の資料によれば、中学校で学ぶ単語の数は1,200語程度としています。
以上の事から、「日常英会話は中学英語レベルでも十分」という説に説得力を持っていただけたのではないでしょうか。
2.一度英語を学んでいる
大人の皆さまは、すでに一度英語を学んでいます。
これは非常に大きなアドバンテージです。
例えば、英語で “That is a school.”と書かれていたら、訳すまでもなく「あれは学校だ。」と頭に浮かんだのではないでしょうか?
「そんなの当然だよ、バカにするな!」と思ったかもしれませんが、これは大きな誤解です。
試しに、今度はこちらを読んでみてください。
“Je veux boire de l’ eau.”
この文は、フランス語で「私は水が飲みたいです。」という意味です。
That is a school.と同じレベルの文にも関わらず、どれが主語でどれが動詞かもわからない方が多いのではないでしょうか?
しかしこれが、「英語を一度学んだことがある」というだけで、こんなにもグッとハードルが下がるものなんです。
テレビゲームで例えるなら、「※強くてニューゲーム」みたいなイメージです。
※「強くてニューゲーム」とは:ゲームをクリアした強い状態で、もう一度最初の街から攻略出来ること
一度学んでいるからこそ、学生時代には分からなかったこともすんなりと理解できることもあるでしょう。
以上の事から、「一度英語を学んでいること」が、大人のやり直し英語で英語を話せるようになる大きな要因だといえます。
3.「会話」に焦点を当てた勉強ができる
大人になったからこそ、「会話」に焦点を当てた勉強がしやすい環境があります。
まず、先述の通り、英単語や英文法は学校で一通り学び終えています。
その分、会話に焦点を当てた勉強がしやすいです。
また、最近では社会人向けの格安英会話サービスやスマホで気軽に英語の講義を受講できるサービスも充実しています。
大人になった今だからこそ、「会話」に焦点を当てた勉強がしやすい環境があると言えます。
マインドセッティングから始めよう
「復習さえすれば英語を話せるようになる」ことが分かっても、なかなかそれを実行に移せない人もいるでしょう。そういう方は、まずマインドセッティングから始めるのが効果的です。
「マインドセッティング」と言われても、具体的にどうやってやればいいの?と思われる方もおられるでしょう。英語を復習するための教材を紹介する前に、マインドセッティングのやり方について解説します。
- 英語が話せるようになったら、やりたいことをイメージする
- 具体的かつ実現可能な目標を立てる
- 英語を話せるようになることのメリットを考える
1. 英語が話せるようになったら、やりたいことをイメージする
学生時代、英語が得意でなかった方や嫌いだった方もおられるでしょう。学校の英語のテストでよく再テストになっていて、英語ができないことにコンプレックスを持っておられた方、特に苦手ではなないけれど、大人になってから英語学習に遠ざかっていてもう勉強したくない方などなど、さまざまな方がおられるのではないでしょうか。
そういった方々に対して、「復習するだけで英会話ができるようになりますよ」と伝えても、なかなか重い腰が上がらないでしょう。
やりたいことや楽しいことを考えないと、なかなかモチベーションが上がらないものです。「英語が話せるようになったら海外旅行をする」「日本に来ている外国人と英語で流暢にコミュニケーションをする」「英語を使った仕事を獲得する」など、何でもいいので、英語で話せるようになったら、やりたいことをイメージしてみましょう。
2. 具体的かつ実現可能な目標を立てる
英語学習をする上で、ある程度期間を区切って、「いつまでに○○を達成する」という具体的かつ実現可能な目標を立てましょう。これは、英語学習に限ったことではありません。2024年9月に50-50を達成したドジャーズの大谷翔平選手も、具体的かつ実行可能な目標を立てて、それを着実に実行してきました。
「○○までに英検○級に合格する」「流ちょうに英語を話せるようになって、転職活動に活かす」「ビジネス英語を真剣に学んで、会社での昇進を目指す」など、自分のビジネスキャリアにとってプラスになるような具体的かつ実現可能な目標を立てましょう。
3.英語を話せるようになることのメリットを考える
英語を話せるようになることのメリットはたくさんあります。例を挙げると、「応募できる仕事の幅が広がる」、「外国人とプライベートで親しくなれる」、「海外旅行やインバウンドの外国人とのコミュニケーションに役に立つ」など、枚挙にいとまがありません。
AIを使った翻訳アプリが普及してきており、英語が話せなくても翻訳アプリがあるから、不便な目に遭うことはないし…と考える方もおられる方もおられるかもしれません。
しかし、翻訳アプリが使えるのはWifi環境が使える時だけで、いつでも翻訳アプリが使えるとは限りません。仕事の募集に関しても、専門分野の知識だけでなく、英語の資格などを求める企業がますます増えてきていますし、AIを使った英会話アプリの管理をする仕事に就けるのは、英会話ができる人だけです。
賢く英語を復習するためのおすすめ教材
ここでは、大人になった私たちが、やり直し英語で英語を話せるようになるためのおすすめ教材を紹介します。
英文法のトリセツシリーズ
「英文法のトリセツシリーズ」は、中学レベルの英文法をとても丁寧にわかりやすく解説した参考書です。
帯に「英語負け組だった僕だから書けた」と書いてあるように、英語が苦手な人にもわかりやすいように、やさしく丁寧に解説されているのが特徴です。
英文法のトリセツシリーズは、「基礎編・攻略編・完結編」の3冊から成る3部作ですが、電子書籍での合本版があるのでそれを利用すれば、便利に読み進めることができます。
前項で孫正義氏を例に挙げたように、中学英語レベルを押さえておけば、日常英会話はかなりのレベルで出来るようになります。
「学生時代以来英語に触れてなかったから、すっかり忘れてしまった!」という方や、「学生時代から英語が苦手で……」という方は、この教材でやさしく中学英文法の総ざらいを出来るのでおすすめです。
瞬間英作文トレーニング
「瞬間英作文トレーニング」は、「瞬間」と名がつく通り、英会話の瞬発力を鍛えることができる教材です。
本の内容は、簡単な日本語の文章(あの本は何色ですか?など)を見て、1秒以内に英語に訳すことができるかを鍛えるというものです。
私がこの一冊を強くおすすめする理由は、この「英会話の瞬発力」こそが、日本人の英語力にもっとも足りていない要素だと考えているからです。
例えば、「あそこにいる鳥の種類はわかりますか?」という日本語を、英語に訳せる人は少なくありません。
「わかりますか?」は”Do you know~?”で、「何の種類?」は”What kind of…”、「あそこ」は “Over there”だから…と考えていくと、英語にするのは簡単です。
しかし、この作業を1秒以内に出来る人はなかなかいません。
そして、このレベルの日本語を1秒以内に英語に訳せないと、英会話でとても苦労します。
日本語で友達と話すシーンを思い浮かべてください。
あなたの友人の問いかけに、毎回3秒や5秒、文章を作るのに時間がかかっていたら、会話のテンポはどうなるでしょうか? 友人は会話の中で、あまりにもテンポが遅いと、あなたの会話を快適に感じないため、あまり話しかけてくれなくなるかもしれないですね。
それだけではありません。
英語の文章を考えるのと同時に、あなたの言いたい事を簡潔にまとめる必要もあります。
これこそが、日本人が英会話に苦手意識を持つ最大の要因だと筆者は考えています。
この「瞬間英作文トレーニング」は、そんな「日本語から英語に訳すプロセス」を完全にスキップして、「思った事を瞬間的に英語で言う力」を養うことに特化しています。
幼児のころに英語圏の国で過ごした日本人は、この瞬間英作文トレーニングを幼少時代からたくさんやってきているので、即座にこれができる人が多いです。
グローバル化がますます進む今、AI アプリなどを使って瞬間的に翻訳することは可能になってきていますが、正確なニュアンスが伝わらなかったり、Wifiが使えない環境になってしまったりといったトラブルが発生しがちです。
「大人のやり直し英語」にぜひ取り入れて、他の英語学習者を引き離すような圧倒的な英作文の瞬発力を身に付けていただければと思います。
瞬間英作文の実例紹介
瞬間英作文には、いくつかのシリーズがありますが、その中でも特に人気がある『どんどん話すための瞬間英作文』から実例を挙げて紹介します。
この本では、This / Thatを使った英作文から始まり、次にThese / Those と複数の主語の英作文が来て、「従属節を導く接続詞を使った複文」、「間接疑問文」などだんだん難しくなります。
最初の数ページだけ読んで終わらず、「複文」や「間接疑問文」などの瞬間英作文ができるようになると、実際の英会話もどんどん話せるようになるでしょう。中学高校の英語学習でも、つまづく人が多いのは、「複文」や「間接疑問文」のあたりからです。「複文」の中から、一例挙げてみます。
英語を覚えたいなら、君はもっと規則的に勉強しなければならない。
この日本語文レベルの瞬間英作文がスラスラとできるだけでも、英会話はかなりできるようになるでしょう。答えは次のようになります。
If you want to learn English, you have to study more regularly.
「もっと規則的に」の部分を「もっと一生懸命」に変えて “harder”としてもいいですね。英会話を真剣に勉強したいと思って一冊本を買ったら、それを最後までやり遂げることが重要です。
まとめ
この記事では、大人になったあなただからこそ、有利に英語を復習して、英語を話せるようになる理由と方法についてお伝えしました。
ここまでお読みのあなたは、なぜあなたが英語を有利にやり直して、効果的に英語を話せるようになるのか、そして具体的に何をすれば良いのかについて十分な知識を得ているでしょう。
この記事でお伝えしたことで、あなたの英語表現が豊かになれば幸いです。