藤沢市は神奈川県の東南部、湘南地域の最東端に位置し、横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市に次ぐ県内5番目に人口の多い都市ですが、藤沢市の英語教育とはどのようなものなのでしょうか。
この記事では、藤沢市の英語教育について詳しく解説します。藤沢市の英語教育の取り組みの中で、ぜひ真似してみたいと思える取り組みが発見できるかもしれませんよ。
藤沢市の英語教育と小中学校のモデル校設置
保護者や地域住民が学校運営に参画し、地域と連携した学校づくりに取り組む「コミュニティ・スクール」(学校運営協議会制度)をご存知でしょうか。「コミュニティ・スクール」の全国的な導入が進む中、藤沢市は2021年度のモデル校2校に続き、2022年度から13校に拡大しています。市内全公立小・中学校、特別支援校の設置を視野に、コミュニティ・スクールの導入を加速させる考えです。
藤沢市内では、2021年度に片瀬小、秋葉台小をモデル校に指定し、取り組みをスタート。2022年度は新たに、明治・富士見台・高砂・駒寄・湘南台・藤沢・高谷の7小学校と六会・片瀬・御所見・秋葉台・善行・鵠沼の6中学校に拡大。市内13地区全てでこのシステムを導入しました。
片瀬小学校では、教育課題だった低学年へのタブレット端末を使う授業の補助にシステムエンジニアの委員が加わることで、進行がスムーズに改善されたそうです。
同じくモデル校の秋葉台小学校では、委員の民生委員から家庭への見守り手段について相談が持ちかけられ、新たな仕組みづくりが進んでいます。
タブレット端末を使った授業の導入などの新たな仕組みづくりが、小中学校の教育の発展に寄与しており、そのシステムは英語教育にも活用されています。
藤沢市の英語スピーチ大会の開催案内
2024年3月、神奈川県藤沢市の藤嶺学園藤沢高等学校では、英語スピーチコンテストが行われました。原稿審査から選ばれた5人の出場者が、それぞれの主張を英語で行い、上位入賞者には賞状と副賞が授与されました。
藤嶺学園藤沢中学校では、英語レシテーションコンテストが行われます。レシテーションとは暗唱という意味で、このコンテストは、2024年3月で第21回目となる中学校の恒例行事です。中学3年生は3学期の英語の授業で暗唱に取り組みます。授業内での予選を勝ち抜いた15名が、全校生徒の前で披露し優勝を決めます。
課題文を覚えるだけでなく、意味や感情を考えて発音の仕方を工夫したり、実際のスピーチのように演じてみたり…等々、さまざまな工夫を凝らして英語の暗唱をします。
教科書の英文ではなかなか味わうことのできない「生の英語」を楽しむことができますし、3年生にとっても後輩の見守る中、迫力のあるコンテストを繰り広げます。
藤嶺学園藤沢中学校の英語レシテーションコンテストと藤嶺学園藤沢高等学校の英語スピーチコンテストは、中学生、高校生の英語習熟レベルに合わせて行われる英語コンテストで、学校内だけで行われますが、素晴らしいコンテストだと言えますね。
藤沢市の子供向け英語学習プラン
藤沢市には、いくつか子供向け英語学習プランがあります。
特に画期的な「ドラマメソッド」は、会話のレッスンにドラマ(演劇)の要素を取り入れ、様々なシチュエーション(状況)を英語で経験し、「自分ならどうするか」を考え、感じて、それを英語で表現していきます。「繰り返しによる丸暗記」はできるだけ避け、生徒たちのアイディアをどんどん取り込みながら、楽しく、アクティブに進むレッスンです。子供から大人まで、単なる「知識」ではなく、「自分の言葉」として自在に使いこなせる英会話力を身に付けることができます。
このドラマメソッドは、英語教育の講師研修にも採用されており、研修を受けた先生や講師からその研修内容の満足度がとても高いと報告されています。
藤沢市の留学サポートセンター
藤沢市には、留学をサポートするセンターや制度がいくつかあります。その代表的なものを紹介します。
ホームステイ・ホームビジット制度
藤沢市には、ホームステイ・ホームビジット制度という制度があります。藤沢市は1959年にアメリカのマイアミビーチ市と、1981年に中国昆明市と、1987年にカナダのウィンザー市と、さらに、2002年11月には韓国保寧市と姉妹・友好都市提携を結び、その他の国々とも交流を進めてきました。藤沢市では、1989年にホームステイ・ホームビジット登録制度をスタートさせ、数多くの市民レベルでの交流を支援してきました。
ホームステイ・ホームビジット登録制度は、本市を訪れる外国人に日本の家庭生活を体験する機会を、また、受け入れた家庭には、訪問者と接することによって国際的視野を広げる機会を提供することにより、相互の友好親善と信頼関係を確立し、市民による心の触れ合う交流の輪が一層広がっていくことを目指すものです。
留学生と語り合う会湘南
この特定非営利活動法人の活動目的は、国際交流と親善を目的とし、主として神奈川県内在住の外国人留学生及び就学生とのきずなを深め、日常生活を中心にあらゆる面で出来る範囲の支援を行い、日本における留学体験が豊かなものになるようにすることです。
活動内容は、外国人との意見交換会、懇親会、レクリエイション、日本語指導、企業見学会 日本文化の紹介などです。
ヒッポファミリークラブ藤沢
この団体の活動目的は、「ことばと人間」を研究テーマに、多言語の自然習得及び多国間交流実践を通して、言語と人間の科学的探究を進め、国際間の理解と人類の共生に寄与することです。
活動内容は、(1)複数のことばを同時に自然習得する多言語活動 (2)日本に滞在している研修生や留学生を会員家庭に迎え入れるホームステイ受け入れ活動 (3)高等学校交換留学制度による留学生派遣と受け入れ (4)実践と研究に基づく、言語に関する講演会、セミナー等です。
まとめ
藤沢市の英語教育について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
藤沢市で進むコミュニティ・スクールの導入や英語スピーチ大会の開催案内、子供向け学習プランなどを紹介しました。藤沢市のあるスタジオから始まった「ドラマメソッド」は、会話のレッスンにドラマ(演劇)の要素を取り入れ、様々なシチュエーション(状況)を英語で経験し、自分の言葉で話せるようになるトレーニングメソッドです。
また、藤沢市には海外からの留学生をサポートする留学サポートの制度がセンターが開設されています。藤沢市では外国人留学生のホームステイを受け入れられる家庭を募集し、その家庭では外国人留学生との交流を通して、英語や文化的な違いも学ぶことができます。