社会人が英語を身に着けるために、中学英語のやり直しはとても効果的な手段です。

中学英語と聞くと、基礎レベルでもう学ぶことがないイメージを浮かべますが、そんなことはありません。

実は「なんとなく読みづらい英語」をスムーズに読み進める、英訳するのにちょっと詰まるなどの要因も、実は中学レベルの英文法に隠れています。

この記事では、そんな「社会人や大人にとっての中学英語」についてお伝えしていきます。

大人が中学英語のやり直しをして効果はあるの?

大人の英語学習で中学英語のやり直しをするのは、以下の理由からとても効果的だと言えます。

  1. 文法事項の大枠をつかめる
  2. 高校英語と重なる部分も多い

順番に見ていきましょう。

1.文法事項の大枠をつかめる

中学英語をやり直すことで、英語の文法事項の大枠をつかむことができます。

高校レベルの英語になると、英文法項目が多く複雑になります。社会人のやり直し英語などで英語学習に大きなブランクがある人や、これから英語学習を1から始めたい人には、高校英語は情報量が多すぎたり複雑すぎたりするわけです。

対して中学英語を集中してやり直せば、高校英語でも学ぶ重要な英文法事項を大枠だけシンプルに学ぶことが可能です。

2.高校英語と重なる部分も多い

中学英語は高校英語と重なる部分も多いです。

確かに仮定法のように高校英語で新しく学ぶ項目もありますが、それと同じくらい中学英語と高校英語で項目が重なる部分も多いです。

例えば、高校英語では中学英語で習う完了形や不定詞を、より深堀して学びます。その際に、しっかりと中学英語を理解した状態で深掘りした知識を学んだほうが頭に入って来やすいです。

以上の「文法事項の大枠をつかめる」ことと「高校英語と重なる部分も多い」ことから、大人のやり直し英語に中学英語のやり直しは効果的だと言えます。

大人のやり直し英語に中学英語が必要な理由

大人のやり直し英語に中学英語が必要な理由

大人のやり直し英語にも中学英語は必要です。

なぜなら、ビジネス英語を含めた英会話の大部分が中学英語だからです。

例えば、ソフトバンクの会長である孫正義氏のスピーチも、ほとんどが中学レベルです。

孫正義氏の秘書であった三木雄信氏が、孫正義氏のスピーチを調査したところ、たった1480語の単語レベルしか使っていないことがわかりました。

改定前の学習指導要領(※)では、中学で習う英単語レベルが1200語レベルとされていたので、孫正義氏のスピーチは中学英語レベルに少し上乗せされた英語だけで構成されていたことになります。

※改定後の学習指導要領は、英語教育のスタートが小学生からに前倒しされているので改定前の学習指導要領を参照させていただきました。

また、英文の構造も特別難しいものは使っておらず、中学英語レベルのものがほとんどを占めています。

確かに高校を卒業して大人になると、自分の専門分野や業界についての一般的でない英単語が必要になるでしょう。

しかし、例え大人になっても、使われる英語のレベルの多くが中学英語レベルなのです。

このことから、大人のやり直し英語には中学英語必要だと言えます。

大人でも中学英語はやり直し可能?

中学英語やりなおしにおすすめの勉強法
Aさん
「もう大人になったのに、今さら中学英語なんて…」

そう思う方も多いことでしょう。

しかしご安心ください。

むしろ大人の方が効果的に中学英語をやり直せます。

なぜなら一度学校で学び終えているからです。

例えて言うなら、「強くてニューゲーム」の状態です。

「強くてニューゲーム」とは、ゲームをクリアした特典として、「最後のボスを倒せる今の状態で、最初からゲームを始められますよ。」という状態を指します。

最初から強い状態なので、ストレスなくサクサクっと冒険を楽しめるわけです。退屈なレベル上げ作業や、途中の強いボスに何度も負けて先に進めないストレスがないわけですから。

大人の英語学習はまさにその「強くてニューゲーム」です。

私たち大人は、一度中学校で英語を一通り学んでいます。

いくら忘れていようとも、新しいことを学ぶのと、一度学んだことを思い出すのでは、かかる時間と労力がまるで違います。

以上のことから、大人だからこそ中学英語のやり直しは効果的だと言えます。

中学英語やりなおしにおすすめの勉強法

大人のやり直し英語に中学英語が必要な理由

中学英語やりなおしにおすすめの勉強法が、「やり直し中学英語に特化した参考書を使う」ことです。

「中学英語のやり直し」と聞いて、以下のように思った方もいるのではないでしょうか?

Aさん
もう中学校の教科書なんて手放しちゃったよ…

大丈夫です。それで良いんです。

教科書というのは、教科書単体で理解できるように作られていません。学校の授業と並行して使われることが前提で作られていますからね。

さらに、本来の中学英語の対象である中学生向けに作られた参考書は、初めてでもわかるようにより丁寧に書かれています。

丁寧に書かれていること自体は良いことなのですが、一度中学英語を学んだ大人にとっては少し冗長、無駄に長く感じてしまうことも多いです。

そのため、やり直し英語に特化した参考書を使うのが効果的だと言えます。

中学英語のやり直しにおすすめの参考書をご紹介!

中学英語のやり直しにおすすめの参考書をご紹介!

中学英語のやり直しにおすすめの参考書とアプリは以下の通りです。

中学英語のやり直しにおすすめの参考書

中学英語のやり直しにおすすめの参考書は以下の通りです。

大岩のいちばんはじめの英文法

「大岩のいちばんはじめの英文法」は、大人の中学英語やり直しに最適な参考書だと言えます。

対象は高校生から大学受験を控えた受験生で、一通り中学英語を学び終えた層を対象にしています。

中学英文法を丁寧ながら要点を突いた的確に解説しているのが特徴です。

中学3年間で学ぶ文法事項を230ページ程度のコンパクトなボリュームにおさめていて、的確かつスピーディに中学英語のやり直しを進めることができる一冊です。

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング

「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」は、中学英語を「実践レベル」に落とし込むのに最適な参考書です。

瞬間英作文とは、日本語を見て瞬時に英語を作るトレーニングです。

例えば、以下の日本語を瞬間的に英訳していきます。

「私が学生の時、数学がすべての強化の中で最も好きだった。」

…いかがでしょうか?

実際に訳すとこうなります。

When I was a student, I liked mathematics the best of all the subjects.

英訳を見てみると何のことはない普通の中学英語です。

しかし、「瞬時に訳せ」と言われると弱いのが日本人の英語学習者です。

座学をメインで学習しているので、時間があれば複雑な英文法も紐解けますが、会話のように瞬間的に英作文を求められると弱いのです。

「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」は、タイトルの通り「話すため」に焦点を当てて作られています。

「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」は、中学英語を「話せるくらいの実践レベル」に落とし込むのに最適な参考書だというわけです。

まとめ

この記事では、大人や社会人になぜ中学英語のやり直しが必要、効果的なのかについてお伝えしてきました。

ここまでお読みのあなたは、なぜ中学英語のやり直しが効果的なのか、そして具体的にどう中学英語のやり直しをすれば良いのかをしっかり理解していることでしょう。

この記事でお伝えした内容が、あなたの英語学習をより充実させられれば幸いです。