「外国人患者さんの手術が予定されていて、術前説明をどう英語で伝えればいいか不安・・・・・・」
「術後の指示が正確に伝わっているか心配・・・・・・」

そんな声を医療現場の看護師の皆さんから耳にすることが増えています。

そこでこの記事では、手術前後のコミュニケーションで役立つ英語フレーズを場面別に紹介します。外国人患者さんにも安心して手術を受けていただける知識を身につけましょう。

手術説明を英語で伝えるポイント

手術説明を英語で伝えるポイント

手術に関する説明は患者さんの手術に対する理解を深め、同意していただくための重要なステップです。

Aさん
専門用語を避け、わかりやすい表現による説明が求められます。

手術の目的と方法を説明するフレーズ

The purpose of this surgery is to remove the tumor in your stomach.
(この手術の目的は、胃にあるしこりを取り除くことです。)

The doctor will use a laparoscope, which means making only a few small cuts instead of one large one.
(医師は腹腔鏡を使用します。これは大きな切開を1つ行う代わりに、小さな切開を数カ所行う方法です。)

手術のリスク説明や患者の質問を促すフレーズ

As with any surgery, there are some risks involved, such as infection or bleeding.
(どんな手術でも、感染や出血などのリスクがあります。)

Feel free to ask if anything is unclear to you.
(わからないことがあれば、遠慮なく質問してください。)

準備案内を英語で伝えるポイント

手術前に手術に向けた準備についての説明は、合併症のリスクを減らし、手術の成功率を高めるために欠かせません。

Aさん
患者さんにわかりやすいように、数字や方法をはっきりと伝えましょう。

手術前の食事制限に関するフレーズ

You need to fast (not eat or drink) for at least 8 hours before the surgery.
(手術の少なくとも8時間前からは絶食(飲食禁止)が必要です。)

You can have water until 2 hours before the procedure.
(手術の2時間前までは水なら摂取できます。)

服薬指示に関するフレーズ

Please continue taking these medications as usual.
(これらの薬は通常通り服用を続けてください。)

If you’re taking any herbal supplements or over-the-counter medications, please let us know.
(ハーブサプリメントや市販薬を服用している場合は、教えてください。)

持ち物と身だしなみに関するフレーズ

Please remove all jewelry, including wedding rings, before coming to the hospital.
(結婚指輪を含むすべてのアクセサリー類は、来院前に外してください。)

Don’t wear any makeup, nail polish, or contact lenses on the day of surgery.
(手術当日は、化粧、マニキュア、コンタクトレンズは着用しないでください。)

術後ケアで英語による効果的なサポート方法

術後ケアで英語による効果的なサポート方法

手術後の適切なケアは患者さんがスムーズに回復するための鍵となります。

Aさん
患者さんが安心して回復に専念できるよう、丁寧に説明しましょう。

痛みの管理に関するフレーズ

On a scale of 0 to 10, with 10 being the worst pain imaginable, how would you rate your pain?
(痛みの強さを0から10で表すと、10が最も強い痛みとして、どのくらいですか?)

Press this button if you need pain medication.
(痛み止めが必要な場合は、このボタンを押してください。)

体位変換と移動の仕方に関するフレーズ

I’m going to help you change your position to make you more comfortable.
(もっと楽な姿勢になるよう、体位変換のお手伝いをします。)

Let’s try to sit you up slowly.
(ゆっくりと起き上がってみましょう。)

食事と水分摂取を注意するフレーズ

For now, you can only have small sips of water.
(今は水だけならちょっとずつ摂取できます。)

It’s important to stay hydrated. Try to drink small amounts frequently.
(水分補給が重要です。ちょっとずつこまめに飲むようにしてください。)

術後の注意事項を英語で伝えるフレーズ

術後の注意事項をわかりやすく伝えることで、合併症のリスクを減らし、スムーズな回復をサポートできます。

創部ケアに関するフレーズ

Do not remove the dressing until your follow-up appointment.
(次回の診察まで包帯を外さないでください。)

If you notice increasing redness, warmth, or drainage from the wound, please contact us immediately.
(赤み、熱感、浸出液が増加する場合は、すぐにご連絡ください。)

活動制限に関するフレーズ

You should not drive while taking pain medication.
(痛み止めを服用している間は運転しないでください。)

Avoid strenuous activities until your doctor clears you to resume them.
(医師から許可があるまで、激しい活動は避けてください。)

合併症の症状に関するフレーズ

Call the hospital immediately if you develop a fever over 38°C (100.4°F).
(38℃以上の熱が出た場合は、すぐに病院に連絡してください。)

Watch for signs of infection: increased pain, redness, swelling, or discharge.
(感染の兆候に注意してください:痛みの増加、赤み、腫れ、分泌物などです。)

経過確認を英語で行うフレーズ

準備案内を英語で伝えるポイント

回復過程において、患者さんの状態を定期的に確認するためのフレーズです。

Aさん
合併症の早期発見と適切な対応のために不可欠なので、覚えておきましょう。

痛みの評価に関するフレーズ

Has your pain improved since yesterday?
(昨日と比べて痛みは改善していますか?)

Can you describe the pain? Is it sharp, dull, or throbbing?
(痛みの性質を教えてください。鋭い痛み、鈍い痛み、ズキズキする痛みですか?)

回復の経過確認に関するフレーズ

Have you been able to eat and drink without any problems?
(問題なく飲食できていますか?)

Are you experiencing any new symptoms since our last check?
(前回の確認以降、何か新しい症状は出ていますか?)

退院計画に関するフレーズ

Based on your progress, we’re planning for discharge on [day].
(回復状況次第で、[日]に退院を予定しています。)

You’ll need to come back for a follow-up appointment in two weeks.
(2週間後に経過観察の診察が必要です。)

まとめ

この記事では、手術前後に看護師が外国人患者と円滑にコミュニケーションを取るために役立つ英語フレーズを紹介しました。手術説明、準備案内、術後ケア、注意事項、経過確認といった場面別に実用的なフレーズを覚えておくことで、言語の壁を越えて質の高い看護ケアを提供することができるでしょう。

外国人患者への対応では、完璧な英語力よりも、「相手に理解してもらおう」「正確に伝えよう」という姿勢が何よりも重要です。基本的なフレーズを覚え、ゆっくりはっきりと話すこと、そして必要に応じてジェスチャーや翻訳アプリなどの補助ツールを活用することで、コミュニケーションの質は格段に向上します。

日々の業務の中で少しずつ英語フレーズを取り入れ、実践することで、自然と使いこなせる自分を目指しましょう。

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