イラン南東部に広がる「ルート砂漠(ダシュト・エ・ルート)」は、2016年にユネスコ世界自然遺産に登録されました。ペルシャ語で「植物や水のない場所」という意味のルート(Lut)は、その名の通り非常に過酷な環境を持ち、NASAの衛星データによって地球上で最も高温を記録した場所の一つとして知られています。
一見すると生命の存在を拒むようなこの場所ですが、実際には多様な地形と自然が広がり、地球の自然の歴史を学ぶ上でも非常に重要なエリアです。今回は、このルート砂漠の魅力を英語を交えながらご紹介します。
ルート砂漠とは?

ルート砂漠は、イランのケルマーン州、南ホラーサーン州、スィースターン・バルーチェスターン州にまたがる広大な砂漠で、イランの総面積の約10%を占めます。
長さ約480km、幅約320kmの広さを持つこの砂漠は、非常に乾燥した気候と特殊な地質により、過酷な環境が形成されています。
気温が地球最高記録!
アメリカのNASAの衛星調査によると、ルート砂漠の「ガンダム・ベリヤーン(Gandom Beryan)」地域では、2005年から2010年の間に最高で70.7℃という地表温度が観測されました。これは公式な気温記録ではないものの、地表の温度としては地球上で最も高い値の一つです。
この地域には黒い玄武岩の溶岩が広がり、太陽の熱を吸収しやすいため、特に高温になりやすいのです。
訳)ここは地球で一番暑い場所なんです。
特徴的な地形と生態系
ルート砂漠には、風や浸食によって作られた独特の地形がいくつも存在します。その一つが「キャルート(Kalut)」と呼ばれる天然の砂の塔のような構造物。これはシルト(細かい堆積物)が風によって浸食されてできたものです。
また、植物が育つ丘のような「ネブカ(Nebka)」や、塩分濃度の高い川も見られます。南部の一部には植物がわずかに生息しており、過酷な条件の中でも適応している姿が観察されています。
ルート砂漠へのアクセス
ルート砂漠の玄関口はケルマーン市。首都テヘランからは約800km、飛行機で約1時間半、車なら10時間以上かかります。ケルマーンからは車で数時間の距離に「シャーダード(Shahdad)」という町があり、ここからツアーで砂漠探検に出かけるのが一般的です。
ルート砂漠の主要な地形
ルート砂漠の魅力は、以下のような多様な地形にあります。
砂丘(Sand Dunes)
特に南東部に広がる砂丘地帯は圧巻。風の力によって形成された美しい曲線を持つ砂丘が連なり、自然の芸術とも言える景観を作り出しています。
塩湖(Salt Flats)
水が蒸発したあとに残った塩分によってできた塩湖もあります。雨の少ない地域であるため、水が蒸発しやすく、塩の結晶が白く輝く様子は幻想的です。
岩石の平原(Rocky Plains)
風や水による長い年月の浸食でできた岩石の平原も広がっています。地質学的には、このような地形は地球の自然の歴史を理解する手がかりとなります。
世界遺産としての価値
ルート砂漠(Lut Desert)は2016年、「地球の自然の歴史を示す優れた例」としてユネスコの世界自然遺産に登録されました。
登録理由は?
- 地質学的に重要な特徴を持つ(例:キャルート、ネブカなど)
- 極限環境における自然の働きを観察できる
- 人間の影響が少なく、自然のままの状態で保存されている
訳)ここでは、自然がどれほど極限の中で働いているかが分かるね。
覚えておきたい英会話フレーズ
ルート砂漠について英語で話したいときに使える会話をご紹介します。
訳)ルート砂漠って地表温度が70度を超えたことがあるんだって。
訳)ウソでしょ!それは、めちゃくちゃ暑すぎる!
訳)あそこの砂の地形ってお城みたいに見えるよね。
訳)うん、“キャルート”って呼ばれてるよ。自然ってすごいね。
訳)この砂漠って、地球の地質の歴史を教えてくれるよね。
訳)それに、自然への敬意も学べるよ。
遺産の主なポイント

ルート砂漠が世界遺産として評価された理由には、特異な自然環境と地形、そしてそれらが示す地球の自然史の貴重な証拠があります。ここでは、気候や観光との関わり、保全の取り組みなど、ルート砂漠の重要な特徴を分かりやすく整理してご紹介します。
地理と気候
ルート砂漠は、非常に乾燥した気候で知られ、降水量は年間30mm以下ということもあります。日中は気温が極端に上がり、夜は逆に寒くなるという、気温差の激しい場所です。
このような気候のため、人間が居住するには不向きですが、逆に自然の作用が長く保たれてきたという面もあります。
観光と保全
現在、ルート砂漠はエコツーリズムの拠点として注目され始めています。シャーダードやケルマーンを拠点に、現地ガイドが案内する砂漠ツアーや、キャルートの探索などが体験できます。
しかしながら、砂漠は非常に繊細な環境です。観光によるダメージを防ぐためにも、訪れる際は「自然に配慮した行動」が求められます。
訳)写真以外は持ち帰らず、足跡だけを残そう。
おわりに:英語で世界遺産を旅しよう
ルート砂漠は、何千年、何万年という時の流れの中で、大地が形を変え、生命がたくましく生きようとする奇跡のような場所です。そんな自然の壮大さに触れると、私たちは「地球ってすごい」「もっと知りたい」という気持ちになりますよね。その「知りたい」という気持ちを、今度は英語で表現してみませんか?
世界遺産には、国境を越えた価値があります。そして英語には、人と人をつなぐ力があります。だからこそ、世界遺産について英語で語れるようになることは、自分の世界を広げる大きな一歩です。
英語で紹介できれば、外国の人とも感動を共有できます。現地を訪れたときも、英語で「すごいね!」「こんな場所、初めて見た!」と気持ちを伝えることができます。世界遺産を英語で学ぶこと。それは、地球の物語を多くの人と分かち合うこと。
訳)世界遺産と英語で、世界を旅しよう!
