英語力を客観的に証明する資格として、就職活動や転職活動、昇進試験などで高い評価を得ている「TOEIC® Listening & Reading Test(以下TOEIC®テスト)」。多くの受験者が全国各地で定期的にTOEIC®テストを受験していますが、「試験会場はどこになるの?」「試験会場はいつ分かるの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、TOEIC®テストの受験地や試験会場の仕組みから、主要受験地(東京・大阪・福岡)の試験会場例までを詳しく紹介します。
TOEIC®テストにおける受験地と試験会場

TOEIC®テストでは、「受験地」と「試験会場」という表現が使われていますが、まずその違いについて確認しておきましょう。
国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の公式サイトでは、「受験地」と「試験会場」について、次のように定義しています。
- 受験地: IIBC試験運営センターが設定した地域区分です。申込時にお選びいただけます。(例) 東京、神奈川、大阪、兵庫、など
- 試験会場:試験当日、ご受験いただく会場です。試験会場はお選びいただけません。
国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の公式サイトから、TOEIC® Listening & Reading Testの公開テストを申し込む際、「受験地」は選べますが、「試験会場」は選べず、「試験会場」は国際ビジネスコミュニケーション協会によって指定されます。
TOEIC®テストの試験会場
TOEIC®テストは、全国47都道府県で実施されており、各回ごとに複数の会場が設定されます。試験会場は、大学や専門学校、高等学校、貸し会議室、企業研修センターなど、さまざまな施設が利用されるのが特徴です。
ただし、受験者自身が試験会場を自由に選ぶことはできません。申し込みの際に「希望受験地(例:東京、神奈川、大阪など)」を選択すると、運営団体である一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が自動的に会場を割り当てます。そのため、同じ「東京受験地」を選んでも、回によって試験会場が異なることがあります。
また、試験会場は基本的に受験者の居住地や希望地に近い場所が優先的に割り当てられますが、申込者数や会場の収容人数によっては、やや遠方の会場になることもあります。特に大都市圏では受験希望者が多いため、早めの申し込みが安心です。
TOEIC®テストの試験会場はいつわかる?

TOEIC®テストの試験会場は、試験日の約2週間前に発行される「受験票」に記載されています。受験票は郵送で届き、そこに以下の情報が明記されています。
- 受験番号
- 試験会場名・住所
- 集合時間・試験開始時間
- 持ち物・注意事項
この受験票が届くまでは、自分の試験会場を知ることはできません。そのため、「近所の会場で受けるだろう」と予想しても、実際には異なる会場になることもあります。
もし試験の1週間前までに受験票が届かない場合は、IIBCの公式サイトから問い合わせることができます。公式サイトで確認して連絡していれば、万が一のときも安心です。詳細については、公式サイトでご確認ください。
また、受験票には試験会場へのアクセスマップが付いていないことが多いため、受け取ったらすぐに会場名と住所を検索し、会場への行き方を確認しておくのがポイントです。特に初めて行く場所や、大学キャンパスのように広い会場では、当日迷わないように事前リサーチをしておきましょう。
TOEIC®テストの受験地:東京の試験会場

東京は全国で最も受験者が多く、常に複数の試験会場が設定されます。東京23区内だけでなく、立川や八王子といった多摩地域にも会場が設けられることがあります。主な東京会場の例は以下の通りです。
- 早稲田大学(新宿区)
- 明治大学(千代田区・中野区)
- 日本大学(文理学部キャンパスなど)
- 東京工業大学(大岡山キャンパス)
- 立教大学(池袋キャンパス)
- 大正大学(豊島区)
- 帝京大学(板橋キャンパス)
- 立川駅周辺の貸会議室・大学施設
都内は交通の便が良いため、試験会場までのアクセスは比較的スムーズですが、当日は大勢の受験者が集まるため、駅から会場までの道が混雑することもあります。受験票が届いたら、Googleマップなどで最寄駅からのルートを確認し、開始時刻の30分前には到着できるように計画を立てましょう。
また、東京の試験会場では大学のキャンパスが多いため、建物内での移動に時間がかかる場合もあります。早めに試験会場に到着して、指定の建物にアクセスするようにしましょう。案内表示を確認しながら、焦らず行動するのがポイントです。
TOEIC®テストの受験地:大阪の試験会場
関西地方で最も受験者が多いのが大阪です。大阪市内を中心に、複数の大学や専門学校が試験会場として利用されています。主な会場例は以下の通りです。
- 大阪大学(豊中キャンパス・吹田キャンパス)
- 関西大学(千里山キャンパス)
- 近畿大学(東大阪キャンパス)
- 大阪教育大学(天王寺キャンパス)
- 大阪工業大学(大宮キャンパス)
- 梅田周辺の貸し会議室(グランフロント大阪など)
大阪では梅田・なんば・天王寺エリアなど交通アクセスの良い場所に会場が設定されることが多く、県外からの受験者も多く見られます。特に大学キャンパスの場合、学園祭シーズンや入試期間と重なると別会場に変更されることもあるため、受験票の情報をよく確認しておきましょう。
TOEIC®テストの受験地:福岡の試験会場

九州地方の中心都市・福岡も、多くの受験者が集まるエリアです。試験会場は主に福岡市内に集中しており、大学キャンパスやビジネスセンターが多く利用されます。主な会場例は以下の通りです。
- 九州大学(伊都キャンパス・箱崎キャンパス)
- 福岡大学(城南区)
- 西南学院大学(早良区)
- 福岡工業大学(東区)
- TKP博多駅前カンファレンスセンター
- 福岡商工会議所ビル会議室
福岡市内は公共交通機関が充実しており、地下鉄やバスでアクセスしやすいのが特徴です。ただし、九州各地から受験者が集まるため、試験当日は博多駅周辺が混雑します。
早めに到着するように余裕を持ったスケジュールを立てると安心です。
また、福岡受験地を選択した場合でも、北九州市や久留米市など、近隣都市の会場になることがあります。特に受験者が多い回では、分散して実施されることがあるため、受験票が届いたら必ず場所を確認しておきましょう。
まとめ:試験会場の情報を早めに確認し当日に備えよう
TOEIC®テストの試験会場は、試験回ごとに変動するため、申し込み時点では自分が受験する具体的な試験会場を知ることができません。しかし、受験票が届いた時点でしっかりと会場情報を確認し、交通手段や所要時間を把握しておくことで、当日の不安を大幅に減らすことができます。
また、主要都市(東京・大阪・福岡)の受験地では大学や貸し会議室が多く利用されており、アクセスしやすい場所が多いのも特徴です。アクセスしやすいですが、大学のキャンパスの場合、建物間の移動に時間がかかる場合もあるので、時間的な余裕を持って試験会場に到着するようにしましょう。また、試験前日は筆記用具や受験票、身分証明書などを準備し、余裕を持って行動することが高スコアへの第一歩です。
TOEIC®テストは、英語力を客観的に証明できるだけでなく、自分の学習の成果を測る貴重な機会でもあります。試験会場へのアクセス準備をしっかり整えて、自信を持って本番に臨みましょう。
