「TOEIC600点ってどれくらいのレベル?」「英語が苦手でも取れるの?」
就職・転職を控える人の中で、こうした疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
TOEIC600点は、英語を「使える」段階に入る最初の壁です。
英語初心者が努力を続けて最初に目指すべき明確な目標であり、
履歴書やエントリーシートに堂々と書けるスコアでもあります。
実際、大学生の平均スコア(約588点)を少し上回るレベルで、
社会人では「英語がある程度できる人材」として評価される基準にもなっています。

この記事では、

  • TOEIC600点のレベルや英語力
  • おすすめ参考書
  • 勉強法と学習時間の目安
  • 継続のコツ

までを初心者向けに丁寧に解説します。

「何を、どの順番で勉強すれば600点に届くか」がわかる内容になっています。

TOEIC600点レベル|どのくらいの英語力?

TOEIC600点レベル|どのくらいの英語力?

TOEIC600点は、英検2級の英語力に相当します。
つまり、基礎的な英文法や語彙を理解し、
日常会話やビジネスの基本的な内容をある程度聞き取れる段階です。
全国平均と比較すると、大学生よりやや上、社会人としては平均的なスコア。
英語を学んできた人の中でも「使える英語力を持ち始めた層」といえます。

TOEIC600点でできること

  • 英文メールの要点を理解できる
  • 英語の会議で話の流れがつかめる
  • 海外ニュースや映画の内容がなんとなく理解できる
  • 英語の電話対応で、相手の意図を理解して短い受け答えができる

TOEICの600点台は「リスニングで半分以上、リーディングで半分程度」を正解できる実力。
英語を単語レベルではなく、文脈で理解できるようになっている段階です。

TOEIC600点のおすすめ参考書3選

TOEIC600点を目指すうえで大切なのは、教材を増やしすぎないことです。
複数の本に手を出すよりも、3冊を繰り返し使い込む方が確実にスコアが上がります。
ここでは、初心者から600点を目指す人に最適な定番参考書を3冊紹介します。

1. 「TOEIC L&Rテスト 全パートをひとつひとつわかりやすく。」

TOEICの全体像をつかみたい初心者に最適の1冊です。
Part1〜Part7の出題形式や解き方が、丁寧なイラストと日本語解説で説明されています。

  • 「文法が苦手」「英語にブランクがある」という人でも理解しやすい構成
  • 1レッスンが短く、1日15分の学習でも進められる
  • 音声DL付きでリスニング対策にも対応

TOEICに初挑戦する人は、まずこの本で試験形式と基礎文法をしっかり押さえましょう。

2. 「出る単特急 金のセンテンス」

TOEIC頻出単語を最短で覚えたいなら、この1冊が決定版です。
1フレーズ=1文形式で構成されており、単語単体ではなく「文中での使われ方」が自然に身につきます。

  • TOEICの頻出単語を600点レベルに厳選
  • 通勤・通学のスキマ時間でも学習しやすい構成
  • 音声DL対応で、発音・リスニング強化にも活用可能

「book=本」などの基礎語から、「employee」「equipment」「increase」などの実務単語まで、
600点突破に必要な語彙を効率よくインプットできます。

3. 「TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+」

本番と同じ形式・難易度で作られた模試3回分を収録。
600点を超えるための実戦トレーニングとして非常に完成度が高い一冊です。

  • リスニング・リーディング各100問×3セット=合計600問
  • 公式問題集に匹敵するリアルな設問と音声品質
  • 解説が非常に丁寧で、「なぜ間違えたか」を自分で分析できる

600点を狙う段階では、1冊を3周以上解くことを目標にしましょう。
1周目は「全体の流れをつかむ」、2周目で「ミスの原因を確認」、3周目で「確実に正答」。
この繰り返しが得点力を大きく伸ばします。

TOEIC600点を取るための勉強方法【3ステップ攻略】

3ステップ

TOEIC600点を達成するためには、「何を」「どの順番で」「どのくらいの時間」学ぶかが重要です。
やみくもに問題集を解くだけでは効率が悪く、伸び悩む原因になります。
ここでは、初心者でも3ヶ月で600点に届く学習ステップを紹介します。

Step1:基礎単語と文法の定着(1ヶ月目)

まずは英語の基礎力を固める期間です。
ここをおろそかにすると、どれだけ模試を解いても伸びません。

学習のポイント:

  1. 毎日30分でもよいので「金のセンテンス」を読む習慣を作る
  2. 文法は「品詞・時制・関係詞・比較・助動詞」を中心に復習
  3. 1日1レッスンずつ、短時間で毎日触れる”ことを優先

この期間は正確さよりも、「英語を読むスピードを上げる」ことを意識しましょう。

Step2:リスニング力を鍛える(2ヶ月目)

TOEIC600点を目指す上で、スコアを最も伸ばしやすいのがリスニングです。
Part1〜4を集中的に学び、英語の音の変化(リエゾン・弱音化)に慣れることがポイントです。

  • 使用教材:「究極の模試600問+」のリスニングパート
  • 目標:リスニングで250点以上

学習のポイント:

  1. 模試の音声を毎日15〜20分聞き、内容を把握する
  2. 聞き取れなかった箇所はスクリプトで確認し、口に出して真似る(シャドーイング)
  3. 疑問詞(who, where, what, why, when, how)を意識して聞く

聞いた音を「意味で理解する」訓練を重ねることで、
リーディング力も自然と上がっていきます。

Step3:模試と復習で得点力を完成(3ヶ月目)

最後の1ヶ月は実戦演習+徹底復習の段階です。
TOEICは慣れの要素が大きいため、本番形式の模試を繰り返すことが最短ルートです。

  • 使用教材:「TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+」
  • 目標:模試3回分を3周する

学習のポイント:

  1. 本番と同じ時間(約2時間)で通し練習をする
  2. 間違えた問題をすぐに復習し、「なぜ誤答したのか」をノートに書く
  3. スクリプト・設問・選択肢を繰り返し読むことで、構文と語彙を定着させる

同じ問題を3回以上繰り返すことで、解答パターンが自然と身につきます。
TOEIC600点を超える人の多くは、「量よりも復習の質」を意識して学んでいます。

TOEIC600点達成までの勉強時間の目安

TOEIC600点達成までの勉強時間の目安

TOEIC600点を取るために必要な勉強時間は、現在の英語力によって変わります。
一般的な目安は以下の通りです。

現在のスコア 目標スコア 必要学習時間 学習期間(1日1時間の場合)
400点前後 600点 約150〜200時間 約5〜7ヶ月
500点前後 600点 約100〜150時間 約3〜5ヶ月
英語初心者 600点 約200〜250時間 約6〜8ヶ月

毎日1時間前後の勉強であれば、3〜6ヶ月が現実的な目標です。
短期間でスコアを上げたい人は、1日90分〜2時間を確保するとさらに効果的です。

学習の進め方(模試1冊を「3周」するイメージ)

TOEIC600点を最短で達成するためには、1冊の模試を繰り返すことが鍵です。
特に「究極の模試600問+」などの実戦形式教材を、3周回すのが理想的です。
ここでは、1周目と2〜3周目での取り組み方を具体的に紹介します。

【1周目】構成を理解する期間(約15日)

まずは全パートの特徴と出題傾向をつかむことを目的とします。
この段階では、正答率より「慣れること」重視です。

学習日 内容 目標
1日目 Part1 写真描写のパターンをつかむ
2日目 Part2 疑問詞と応答パターンを整理
3〜4日目 Part3 設問先読みの練習、会話の展開を理解
5〜6日目 Part4 話の流れと要点を聞き取る練習
7〜8日目 Part5 品詞・動詞問題の基礎を確認
9日目 Part6 文挿入問題のルールを把握
10〜14日目 Part7 シングル・ダブル・トリプルの読解に慣れる
15日目 復習 間違えた問題を確認・メモ

最初の2週間で「TOEICの全体像」をつかみ、
リスニング・リーディングのどちらが苦手かを分析します。

【2〜3周目】得点力を定着させる期間(約7日×2セット)

2〜3周目では、「苦手克服」と「スピードアップ」を目的に進めます。
この段階から、時間を計って解く・復習を丁寧にすることが大切です。

学習日 内容 目標
1日目 Part1・2 聞き取れない箇所をスクリプトで確認
2日目 Part3 設問先読み+話の要点把握
3日目 Part4 場面をイメージしながら聞く練習
4日目 Part5・6 文法の誤答分析、同パターンをまとめる
5〜6日目 Part7 スキャンリーディング(情報を速く探す)
7日目 復習 間違えた問題を再チャレンジ

2周目は「理解+スピード」を意識し、
3周目では「時間内に全問を解き切る」ことを最終目標にします。

TOEIC600点の英語力を維持・強化するコツ

TOEIC600点達成までの勉強時間の目安

TOEIC600点を達成した後は、「どのように英語力を維持し、次のスコアにつなげるか」が重要です。
せっかく身につけた英語力も、放置すれば数ヶ月でリスニング力や語彙力が低下してしまいます。
ここでは、600点を土台にさらに伸ばすための習慣と学習法を紹介します。

1. 毎日少しでも英語を聞く

リスニング力は筋トレと同じで、継続しないとすぐに鈍ります。
「1日10分でも英語を聞く」だけで、耳の感覚を維持できます。

おすすめの方法:

  • 通勤・通学中にTOEICリスニング音源を再生
  • ニュースサイト(BBC、VOA Learning Englishなど)を1トピックだけ聞く
  • スクリプトを見ながら音声を真似する(シャドーイング)

600点レベルでは、英語の音を「知っている」状態から「使える」状態に変えることがポイントです。

2. 単語帳を1冊に絞って繰り返す

語彙力を維持するには、新しい教材を増やすよりも、
同じ単語帳を何周も繰り返す方が効果的です。
「出る単特急 金のセンテンス」を使う場合:

  • 1周目:意味をざっと確認(1日100語ペース)
  • 2周目:意味+例文を声に出す
  • 3周目:見た瞬間に意味が出るまで繰り返す

1冊を5周以上回すことで、TOEIC700点〜800点レベルの語彙力が自然に身につきます。

3. 月1回はTOEICの試験を受ける

TOEICは「試験慣れ」が重要です。
月に1回は「究極の模試600問+」や「公式問題集Vol.12」などを使い、
本番形式で200問通し練習をしましょう。

  • 時間を測る(リスニング45分+リーディング75分)
  • 終わったらすぐに復習。特にPart5・6の文法問題はパターンを整理。
  • 間違えた問題をノートにまとめて、翌週に再挑戦。

定期的に模試を解くことで、本番の緊張感と集中力を維持できます。

4. 学習サービスを活用してスキマ時間を有効に使う

英語学習を習慣化するには、スマホで完結する環境づくりが有効です。
特に「TOEIC® L&Rトレーニング」は、パソコン・スマホ・タブレットから受講でき、
1回5〜10分の短時間レッスンで全7パートを網羅できます。

  • パート別にレベルを選べる(自分の弱点に合わせた学習が可能)
  • 音声スピードを調整できるため、リスニング力強化にも最適
  • 通勤や休憩中など、スキマ時間に英語習慣を維持しやすい

「毎日1トレーニングだけでも継続する」ことで、
600点レベルを安定して維持できるだけでなく、
次の700点台を狙うための土台も固まります。

5. 維持から次の目標へ

TOEIC600点を超えたら、次は「700点台(ビジネス英語対応レベル)」を目指しましょう。

強化の方向性:

  • リスニング:英語ニュース・ポッドキャストで速い音に慣れる
  • リーディング:Part7の長文読解を週に3セット解く
  • ライティング:短い英文メールやSNS英語投稿を練習する

英語学習は積み重ねがすべてです。
毎日の学習を習慣として定着させることで、
スコアだけでなく、実際に英語を「使える力」が確実に伸びます。

まとめ

  • TOEIC600点は、英検2級レベルで、履歴書に書ける実力ライン。
  • 必要学習時間は約150〜200時間(3〜6ヶ月が目安)。
  • 参考書3冊(全パート・金フレ・究極の模試)を3周すれば到達可能。
  • 1周目は全体把握、2〜3周目で得点力とスピードを磨く。
  • 600点達成後は、毎日のリスニング+定期模試+単語復習で英語力を維持する。

TOEIC600点は、英語が苦手だった人でも正しい学習法で必ず届くスコアです。
今日から少しずつ英語に触れる時間を作り、
あなたのキャリアの第一の壁を一緒に乗り越えましょう。