「TOEICで800点を取れる」と聞くと、ものすごく英語が出来る人をイメージしますよね。
確かに、TOEIC800点は、英語の資格の中でもかなり高い効果を発揮します。
「英語の試験」という視点でみても「難関」と言って差し支えなく、「英語が得意」「難関大学合格者」「海外留学経験者」「仕事で英語を使う」といった人の中でも、しっかりと対策しなければ取得は難しいです。
また英語を勉強している人の中でも「TOEIC800点以上を取る人は、実力が大きく違う」と感じることがあるようです。
この記事では、そんなTOEIC800点について、「どうしてTOEIC800点にレベルの違いを感じるの?」「TOEIC800点を取るには、どんな勉強をすればいいの?」という疑問についてお答えしていきます。
目次
TOEIC800点には壁を感じる?その理由とは
TOEICで800点を取るためには、越えなければならない大きな壁があります。
- 速さと正確さを同時に求められる
- 8割の正答率
- 問題を全て「解ききる」こと
順にみていきましょう。
1.速さと正確さを同時に求められる
TOEICを受験したことがあるなら、「時間内に問題を解ききれなかった!」という経験をした人がほとんどではないでしょうか?
TOEICは特にスピーディーに問題を解くことが求められる試験です。
実際に、TOEICで700辺りのスコアを持っている人でも、最後まで問題を解ききる人は多くありません。
TOEIC700点というと、かなり英語が得意な人を思い浮かべますよね。
実際に、TOEICを運営しているETSが公開している情報によると、TOEIC700点は「企業が国際部門を任せる人材に期待するスコア」に相当します。
そんなスコアを持っている人でさえ、TOEICの問題を時間内に最後までは手を付けられずに試験を終えてしまうわけです。
こうしたことから、TOEICは非常に解答時間がとてもシビアだと言えます。
TOEIC800点を取るには、それだけ解答時間がシビアな中で、正確に解答する必要があります。
後述するように、TOEIC800点を取得するには、全体を通して8割程度の正答率が必要になります。
以上の事から、「速さと正確さを同時に求められる」傾向があると言えます。
2.8割の正答率
TOEIC800点を取るには、試験全体を通して8割の問題に正解する必要があります。
TOEICの点数は5~990のスコアで判定されます。
単純に「1問不正解だったので985点です」という計算ではなく、受験生全体の平均点などを加味して算出されます。
ですので一概に「全体の8割正解したので必ず800点が約束される」というわけではありません。
とはいえ、その誤差は決定的ではないので、やはり800点を取得する目安として「全体の8割を正解する」必要があります。
先述した「TOEICはスピード感が求められる試験」という特徴もあるので、8割の正答率を、テキパキと正確に選んでいく必要があります。
3.問題を最後まで「解ききる」こと
先述した通り、TOEICで800点を取るには「スピーディーに、かつ正確に問題を解く」必要があります。
そして、TOEICで800点を取るためには、「時間内に最後まで問題を解く」という意識が非常に重要です。
個人差はありますが、「時間内に最後まで解ききれた!」と感じるようになるのは、「800点を超えたあたりから」だと言う声は多いです。
ノータッチの問題があると、それだけ点数を落とす事になりますから、正答率8割を目指すとなると致命的です。
以上の事から、「8割の正答率を求められるので、問題を最後まで解ききることを求められ、速さと正確さを同時に求められる」点が、TOEICで800点を取るために超える必要がある3つの壁だと言えます。
TOEIC800点を取るために必要な勉強時間
TOEIC800点を取るために効果的な勉強法は?
それでは、実際にTOEICで800点をとるために、どんな勉強が効果的なのでしょうか?
精読
精読とは、文章を正確に読む力を養うトレーニングです。
精読を行うことで、文章を読む正確さとスピードを同時に養うことが出来ます。
精読の具体的なやり方は、TOEICの英文を、一つ一つ「これが動詞で、ここまでが主語でここまでが述語。これ以降は従属節で日本語に訳すとこうなる。」というレベルまでしっかり読むだけです。
精読を行うことで、英文の構造をパターン化して覚えることができ、英文を見た時に瞬時に文構造を把握出来るようになります。
そうなれば、読む前から文章の骨組みを把握出来るので、単語の意味を追う前からどんな意味になるのかを予測して読めるわけです。
瞬時に予測を立てる力がつくので、正確さと同時にスピードの向上も図れ、TOEIC800点を狙うために必要な力を効果的に養えると言えますね。
音読
音読は、英語を素早く読む力を養うトレーニングです。
ただ書いてある英語を読み上げるだけではなく、「読み上げるスピードで英文の意味を理解していく」意識が重要になります。
英文を読む時に、日本語を介さず直接「英語を英語のまま理解する力」を養えるトレーニングだと言えます。
「精読で英文を正確に読む力をつけ、音読でそれを素早く行うトレーニングをする」という感覚を意識してみてください。
シャドーイング
シャドーイングは、モデルとなる英語の音声を聞き取り、聞き取った英文を音声の後に続いて自分で読み上げていくトレーニングです。
シャドーイングを行う上で、聞き取れない事には発音していけませんから、英語の発音にとても敏感になります。
その結果、リスニング力を飛躍的に向上させることを期待出来ます。
また、TOEICの過去問や模試のリスニング音声でシャドーイングを行うことで、自然なネイティブスピードで英文を聞き取る力も養われますし、同じ英文を反復して行うことでTOEICリスニングの頻出表現に慣れることも出来ます。
負荷の高いトレーニングではありますが、リスニング力の地力の底上げと、傾向把握を同時に出来るので、TOEIC800点を目指すには非常に効果的なトレーニングだと言えますね。
単語はどうする?
TOEICで800点を目指すのであれば、語彙(ごい)力の強化は単語帳より過去問を用いた方が効果的です。
確かにTOEICの初心者や中級者にとっては、「どの表現が頻出なのかわからない!」「知らない単語が多すぎて、まとめていたらキリがない!」という事もあり、難易度順や頻出順にまとめられた単語帳学習が効果的です。
しかし、TOEICで800点を目指すレベルであれば、過去問に出てきた知らない単語をノートなどにまとめて覚えた方が効果的です。
その方が、過去問演習と並行して学べる分手間が少なく済みますし、知らない単語だけを集中して覚えることが出来るからです。
これまでの学習を活かして、効果的に単語を覚えて800点を超えるハイスコアを目指しましょう!
まとめ
この記事では、TOEIC800点について以下の点からお伝えしてきました。
- TOEIC800点突破に壁を感じるのは、正確さとスピードを両方同時に求められるから
- TOEIC800点を目指すなら、精読、音読、シャドーイングで複数のスキルを同時に養うのが効果的
- 英単語は、過去問で自分用単語帳を自作した方が効果的
TOEIC800点は、取得するのが難しい分、得るものが多いです。
もちろん就職活動などでのアピールポイントとしても大きな力を発揮するのはよく知られていますが、それと同時に「自分の英語力がしっかりと上級レベルまで養われた」という感覚を得られます。
ぜひこの記事でお伝えしたことを活かして、あなたのTOEIC800点取得にお役立ていただければ幸いです。
あなたの英語学習、より充実させる情報をお届けします!大学で英語を専攻し、カナダで5か月間の語学留学を経験しました。大学を卒業後は英文事務に2年間従事。英検準1級、TOEIC790を所持。高校3年時、センター模試英語で34/200から150/200まで点数を伸ばした経験があります。現在は英語学習系WEBライターとして自身の経験を執筆。