TOEIC対策を始めるときに気になるのが、目標スコア達成までに必要な勉強時間です。

はっきりとした勉強時間は分からないにせよ、大体どのくらいかかるのかを知っておくことで、学習計画が立てやすくなったり、モチベーションを保ちやすくなったりします。

そこで本記事では、TOEIC目標スコア達成に必要な勉強時間について、100点単位で紹介します。

記事後半では、勉強時間の確保方法や目標スコアごとに必要な勉強方法についても解説しているので、これからTOEICを受験する予定がある方はぜひ記事を最後までチェックしてみてください。

TOEIC目標スコア達成に必要な勉強時間【100点単位】

TOEIC目標スコア達成に必要な勉強時間の目安は、以下の表の通りです。

TOEIC目標スコア達成に必要な勉強時間【100点単位】

(出典:Oxford University Press『A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success』)

縦軸が現在のスコアで横軸が目標スコアです。つまり現在550点レベルの方が650点を目指したいのであれば、225時間の勉強時間が必要だということになります。

250・350・450のような形でスコアが区切られていますが、500点レベルの方が600点を目指す際も、同様に225時間の勉強時間が必要であると考えて問題ありません。

現在のレベルと目標スコアから必要な勉強時間を算出し、1日どのくらい勉強すればどのくらいの期間で必要な勉強時間を達成できるのかを計算しましょう。

例:
550点レベルから750点まで伸ばしたい→450時間の勉強時間が必要
1日に確保できる勉強時間は2時間→450÷2=225→550点から750点までTOEICスコアを伸ばすには225日(約7ヶ月半)かかる

※学習者の集中力や学習効率等によって、必要な勉強時間は若干変動します。

TOEICの勉強時間がない!と悩む初心者の方がまずやるべきこと

TOEICの勉強時間がない!と悩む初心者の方がまずやるべきこと

TOEIC対策に必要な勉強時間が分かっても、仕事をしたり学校に通ったりしながらその勉強時間を確保するのは簡単ではありません。

そこで、TOEICの勉強時間を確保するためにまずやるべきこと2つ紹介します。

  • 勉強時間を分割する
  • あれもこれも手を出さない

特にこれから初めてTOEICを受験する初心者の方には参考になるはずです。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

勉強時間を分割する

十分なTOEIC勉強時間を確保するためには、勉強時間を分割しましょう。例えば学校や仕事終わりにまとめて2時間の勉強時間を確保するのではなく、仕事や学校終わりに1時間・通勤通学時間に30分・昼休みに30分のような形です。

このように勉強時間を細かく分割することで、無理なくTOEIC対策を継続できます。

一方で学校や仕事終わりにまとめて勉強時間を確保しようとすると、疲れている日や予定がある日など、どこかで必ずサボってしまいます。

一度サボってしまうと「この前もサボったし今回もいいか」と少しずつ勉強から遠ざかってしまうようになり、期限までに必要な勉強時間を確保できません。

まずは1日の中でどの時間を勉強時間に充てられるかを考えましょう。そしてそれぞれの時間にどういった勉強をするのが最適なのかを考えましょう。

例えば問題演習は、机で落ち着いて問題を解ける環境で勉強すべきです。よって帰宅後や早朝に自宅で勉強した方がいいでしょう。

一方単語学習は、病院の待合室や電車の待ち時間など、ちょっとしたスキマ時間にも学習可能です。むしろ単語学習はそういったスキマ時間に済ませるべきで、自宅で机に座って行うべきではありません。

また満員電車で通勤通学しているのであれば、参考書は開けないと思いますので、イヤホンを使ってのリスニング学習がおすすめです。

持ち歩きしやすいコンパクトな単語帳や、アプリ版のリスニング教材などを活用して、いつでもどこでもTOEIC対策ができる環境を整えましょう。

あれもこれも手を出さない

十分な勉強時間を確保するためには、あれもこれも手を出さないことが大切です。つまりあなたの目標スコアを達成するために必要な最低限の教材をピンポイントで勉強すべきです。

そうすることで、勉強時間をできるだけ抑えてTOEIC対策ができます。

例えばTOEIC700点レベルの方がTOEIC900点を目指しているのに、600点を目指す方向けの単語帳を解くのは時間の無駄ですよね。

やる気に身を任せて、今すぐにでもTOEIC対策を始めてしまいたい気持ちも分かります。しかしまずは一度立ち止まって、自分に本当に必要な教材や勉強方法を選定しましょう。

TOEICスコアを効率的に上げる方法

TOEICは対策を立てて勉強していけば、スコアが上がりやすいテストですが、スコアを効率的に上げる方法があるので、紹介していきます。

まずTOEICの頻出単語から覚える

第一に、TOEICの頻出単語を覚えることから始めましょう。

TOEIC頻出単語のテキストはいくつか出版されているので、自分に合ったテキストを選んで、頻出単語を覚えていきましょう。

TOEICテストを受験したことがある人は、その時にスコアより少し高い点を目指して、頻出単語を覚えていくと効果的です。

通常TOEIC頻出単語のテキストは、600点レベル、730点レベル、860点レベルといった具合に、レベル別に単語が分類されています。自分の目指しているレベルの単語を重点的に覚えると、スコアを上げるのに一番効率的です。

文法もおろそかにしない

TOEICの頻出単語をある程度覚えたら、次はTOEICによく出る文法を勉強していきましょう。

英検もそうですが、TOEICも単語だけを覚えても、十分な得点アップが目指せないものです。

TOEICによく出る文法をまとめたテキストもあるので、そういったテキストを活用するのもいいでしょう。頻出単語をある程度覚えたら、次は文法学習をしっかりやっていきましょう。

TOEICによく出る文法は、いくつかパターンがあるので、TOEICの文法テキストを使って、文法問題をたくさん解いて、TOEICによく出るパターンを学んで、確実に点が取れる部分を増やしていきましょう。

リーディングの練習をして速読を身につける

頻出単語、文法を学習したら、TOEICの過去問などを使って、リーディングの練習問題を解いてみましょう。

TOEICでは、単語や熟語の空所補充、文法問題に引き続いて、リーディングの問題も必ず出題されます。

TOEICによく出る単語・熟語、文法を勉強してスムーズに解けるようになったら、リーディング問題にあてられる時間が増えます。

リーディングも、過去問などをできるだけたくさん解くことによって、速読が身に付いてくることが期待できます。

リスニングの機会を増やす

TOEiCのL&Rテストでは、単語・熟語、リーディング以外に、リスニングのテストが必ずあって、リスニングは少し練習するだけで、リーディングより点数が上がりやすかったりします。

TOEICの頻出単語・熟語を覚える際に、ネイティブが読んでいる音声が入手できるようなら、その音声を聴いて覚えるところから始めてもいいです。

リスニングは、一日少しずつでもいいので、ほぼ毎日、ネイティブによる英文読み上げを聴くようにすると、リスニング力が上がってきます。

TOEICリスニング対策のアプリもあるので、そういったアプリも活用して、とにかくほぼ毎日、リスニング問題を聴いて解いてみるようにしましょう。

目標スコアごとに必要な勉強方法については、次の項目で具体的に解説しています。

【スコア別】TOEIC目標スコア達成に必要な勉強方法

【スコア別】TOEIC目標スコア達成に必要な勉強方法

目標スコアごとに、必要な勉強方法は異なります。

今回は、TOEIC600点達成に必要な勉強方法と800点達成に必要な勉強方法について解説します。

目標スコアが近い方の勉強方法をぜひ参考にしてみてください。

※「これだけやっておけばOK」というものではなく「ここを重点的に対策すべき」といった勉強方法を紹介しています。

TOEIC600点達成に必要な勉強方法

TOEIC600点を取得するために必要な勉強方法は、以下の2つです。

  • 単語学習
  • パート1・2・5・6対策

それぞれ詳しく見ていきましょう。

単語学習

TOEIC600点を取得するために最も大切なのは単語です。なぜならTOEICはマークシート式の試験だからです。

単語の意味さえ分かれば文章の大まかな意味は予測でき、正答率も上がります。

TOEIC600点を目指す方のための単語帳を1冊購入し、全ての単語を覚えましょう。

※TOEICスコアアップだけを目指すのなら、単語は和訳だけ覚えればOKです。英訳や綴りは学習する必要はありません。

パート1・2・5・6対策

TOEICは全7パートの試験です。7パートの中でもパート1・2・5・6は比較的簡単なパートなので、まずはそこから重点的に対策しましょう。

パート3・4・7を対策するよりも楽にスコアアップが期待できます。

TOEIC800点達成に必要な勉強方法

TOEIC800点を取得するために必要な勉強方法は以下の2つです。

  • ディクテーション
  • パート7対策

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ディクテーション

ディクテーションは、英語の音声を聞いて、それを文字に書き起こす勉強方法です。

文字に書き起こすことで、どこが聞き取れてどこが聞き取れなかったのかが明確になるので、聞き取れなかった箇所を確実に1つずつ対策できます。

リスニングのスコアが伸び悩んでいる方には特におすすめです。

パート7対策

TOEICパート7はTOEICで最も難しいパートとされています。TOEIC600点や700点レベルの方の中には、試験時間中にパート7の問題を全て解き終えられない方もいます。

時間を測りながら問題演習をこなして速読力を鍛えましょう。

TOEIC800点を取得したい方は、以下の記事も合わせてご覧ください。

toeic800点には壁がある?800点取得に本当に必要な勉強法も紹介!

TOEICで必ずスコアアップするためのポイント

TOEICで必ずスコアアップするためのポイント

TOEICスコアを効率的に上げる方法と、TOEIC目標スコア達成に必要な勉強方法について説明してきましたが、最後にTOEICで必ずスコアアップするためのポイントについて解説するので、参考にしてください。

受験日と目標スコアを設定する

TOEICの Listening & Reading 試験は、受験する地域によっても違いますが、多い地域では、年間に15回以上実施されます。

たとえば、2024年度の場合ですと、多い地域では、年間に18回にも実施されます。

まず、自分がいつ受験したいのか、受験日を決めましょう。受験日が決まったら、目標スコアを定めましょう。

TOEIC試験を何回か受けている人なら、上記で紹介したようなTOEICの対策学習が、どれぐらいの期間でできるのかがつかめると思います。

ほぼ毎日TOEIC対策の勉強をする

受験日と目標スコアを設定したら、後は目標達成に向けて、TOEIC対策の勉強をするのみです。

短期集中で勉強して、成果を上げたい人も多いでしょうから、ほぼ毎日TOEIC対策の勉強をするようにしましょう。

一日30分や1時間でもいいので、単語・熟語、文法、リーディング、リスニングなどの勉強をしていきましょう。

単語・熟語は、通学や通勤の際、電車の中で勉強して、夜に家で文法、リーディング、リスニングなどを落ち着いて勉強するという勉強の仕方が、現実的で効果がある学習法かもしれません。

特に学生や社会人などは忙しくて、TOEIC対策の勉強に1日2、3時間あてられるという人は少ないでしょう。

そういった多忙な人達でも、通学や通勤の時間や、家でのすき間時間に30分でも1時間でも時間を作って、試験日までは、ほぼ毎日TOEIC対策の勉強をしていきましょう。

語学の勉強は、本当に「継続は力なり」です。すきま時間を見つけて、コツコツとTOEIC対策の勉強を継続していきましょう。

まとめ

TOEIC対策に必要な勉強時間について解説しました。

必要な勉強時間は目標スコアによって異なります。まずはどのくらいの勉強時間が必要なのかを確認して、早速対策を開始しましょう。

この記事で紹介したことをぜひ試して、TOEICのスコアアップに役立てていただければ幸いです。