日本では「夏休みの宿題」と聞くと、ドリルや自由研究、読書感想文を思い浮かべる人が多いでしょう。一方、アメリカの学校では事情が少し異なります。
実はアメリカでは、夏休み中に全員へ大量の宿題が出される学校はそれほど多くありません。その代わりによく見られるのが Summer Packet(サマーパケット) と Summer Reading(サマーリーディング) です。
特に小学生では、「長い夏休みの間に学習習慣を維持すること」「読書を続けること」が重視されています。これは、夏休み中に学力が低下する現象として知られる “summer slide(サマー・スライド)” を防ぐ目的もあります。研究では、夏の読書習慣が読解力維持に役立つ可能性が示されています。
この記事では、アメリカの夏休み課題の実態や、4〜7歳ぐらいの子ども向けのSummer Readingの取り組み方、おすすめの英語絵本、親子で読む際の英語の声かけ例まで詳しく解説します。
この記事の3行まとめ(AI要約)
- アメリカの夏休みでは大量の宿題よりも、Summer PacketやSummer Readingを通して学習習慣や読書習慣を維持することが重視されています。
- 4〜7歳は「自分で読む」ことよりも、親子で読み聞かせや会話を楽しみながら英語に触れることが大切です。
- 年齢に合った本選びや声かけを取り入れ、毎日5〜20分程度の読書を続けることが、英語力と読書習慣の定着につながります。
アメリカの夏休みはどのくらい長い?

地域によって差がありますが、多くの学校では5月下旬から8月中旬まで、約10〜12週間の夏休みがあります。日本よりもかなり長いため、学校側も「まったく勉強しない状態」を避けたいと考えています。
ただし、日本のように毎日大量の宿題を課すケースは少なく、
- 読書
- 簡単なワークシート
- 算数ドリル
- 読書記録
などを家庭で無理なく続ける形式が一般的です。
Summer Packetとは?
Summer Packetとは、夏休み前に学校から配布される学習パックのことです。内容は学校や学年によって異なりますが、次のようなものがよく含まれます。
算数
- 足し算・引き算
- 数の比較
- 時計
- 図形
英語
- フォニックス
- サイトワード
- 語彙練習
- 読解問題
ライティング
- 日記
- 絵日記
- 短い作文
読書記録
- 読んだ本のタイトルを書く
- 読書時間を記録する
学校によっては提出義務がなく、「できる範囲で取り組みましょう」というスタンスの場合もあります。
実際、アメリカの教育現場では「夏休みは家族との時間や遊びも大切」という考え方も強く、宿題を最小限にする学校も少なくありません。
Summer Readingとは?

Summer Readingは、夏休み中に本を読む活動です。
学校から
- 推薦図書リスト
- 学年別読書リスト
- 読書チャレンジシート
が配布されることがあります。
特に小学校では、
「何冊読んだか」
よりも
「英語に触れる習慣を続けること」
が重視されます。
アメリカ各地の学校や図書館では夏の読書プログラムが数多く実施されており、読書を継続することで学習習慣の維持を目指しています。
4〜7歳は“自分で読む”より“親子で読む”が大切
日本の保護者が誤解しやすいのですが、英語圏では小学校低学年でも「親の読み聞かせ」が非常に重視されています。
たとえ子どもが文字を読めるようになっていても、
- 一緒に読む
- 交代で読む
- 内容について話す
ことが推奨されています。研究でも、単に本を渡すだけではなく、保護者とのやり取りを伴う読書の方が効果的であることが示されています。
4歳におすすめの読み方
4.5歳はまだ「英語を楽しむ時期」です。
ポイント
- 絵を見ながら読む
- 内容理解より楽しさ優先
- 同じ本を何度も読む
声がけ例
What do you see?
(何が見える?)
Can you find the dog?
(犬を探せる?)
What color is it?
(何色かな?)
Is it big or small?
(大きい?小さい?)
おすすめの本
- Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?
- Dear Zoo
- From Head to Toe
繰り返し表現が多く、英語初心者でも取り組みやすい作品です。
5歳におすすめの読み方

5歳になると、
- アルファベット
- フォニックス
- 簡単な単語
への興味が高まります。
声がけ例
What sound does this letter make?
(この文字はどんな音?)
Can you read this word?
(この単語読める?)
Let’s sound it out.
(一緒に音を出してみよう)
おすすめの本
- Pete the Cat: I Love My White Shoes
- Go, Dog. Go!
- The Very Hungry Caterpillar
親が全部読まず、一部を子どもに読ませると効果的です。登場キャラクターが複数いて会話する本では、「このキャラクターは私が読むから、このキャラクターはあなたが読もうね」と役割分担をするのもおすすめです。
6歳におすすめの読み方
小学校入学前後の時期です。少しずつ自力読みへ移行します。
読み方
親:
「1ページ読む」
子:
「次の1ページ読む」
という交代読みがおすすめです。
声がけ例
What do you think will happen next?
(次どうなると思う?)
Why did he do that?
(どうしてそうしたと思う?)
Can you tell me about the story?
(どんな話だった?)
おすすめの本
- Elephant & Piggie Series
- Frog and Toad Are Friends
- Biscuit
7歳におすすめの読み方
7歳頃になると、
- ストーリー理解
- 登場人物の気持ち
- 予測
を意識した読み方ができます。本を読んでどう思ったか、自分だったらどうするかなど深い思考にチャレンジしていけます。
声がけ例
Who is your favorite character?
(誰が一番好き?)
How is she feeling?
(どんな気持ちかな?)
What would you do?
(自分だったらどうする?)
Why do you think that happened?
(なぜそうなったと思う?)
おすすめの本
- Magic Tree House
- Nate the Great
- Henry and Mudge
夏休み中の理想的な読書習慣

英語学習では「長時間」より「毎日」が重要です。
おすすめは
4歳
1日5〜10分
5歳
1日10〜15分
6〜7歳
1日15〜20分
程度です。毎日少しずつ続ける方が効果的です。読書習慣の継続が、夏休み中の学習維持につながることが多くの研究で示されています。
英語が苦手な保護者でも大丈夫
「親が英語を話せないから読み聞かせできない」と心配する必要はありません。大切なのは完璧な発音ではなく、一緒に本を開んだり、絵について話せみたり、英語を楽しんでみることです。
例えば、
Wow!
(わあ!)
That’s funny!
(おもしろいね)
Look at that!
(見てみて)
Great reading!
(上手に読めたね)
この程度の短い英語でも十分です。
まとめ
アメリカの夏休みには、日本のような大量の宿題は少ないものの、Summer PacketやSummer Readingといった形で学習習慣を維持する取り組みが広く行われています。
特に4〜7歳では、「何冊読んだか」よりも「親子で英語の本を楽しむこと」が重要です。毎日10〜20分程度でも、本を通じて会話しながら英語に触れることで、英語力だけでなく読書習慣そのものを育てることができます。
今年の夏は、アメリカ流のSummer Readingを取り入れて、親子で楽しく英語の世界を広げてみてはいかがでしょうか。
