TOEICテストで高得点を目指すためには、時間配分が重要な要素です。試験はリスニングとリーディングの二部構成で、合計2時間にわたります。限られた時間内で効率的に問題を解くためには、各セクションにおける時間の使い方を計画することが不可欠です。例えば、リスニングセクションでは問題を聞き逃さないように集中力を維持しつつ、即座に答えを選ぶ訓練が必要です。リーディングセクションでは、まず簡単な問題を先に解き、難しい問題に後から時間を割く戦略が効果的です。また、問題文を読みながら答えを予測する技術を磨くことで、時間を節約しつつ正確性を高めることができます。
TOEICでは、最後の方の問題が解き終わらなかったり数問適当にマークしたりしても、700点程度のスコアまでなら、取得できます。
しかし800点・900点と高得点を目指すのであれば、試験時間内に全ての問題を解き終える必要があります。
そこで時間配分が重要な要素となってくるわけです。
本記事では、TOEICを時間内に解ききり、800点超えを目指すために必要な時間配分について解説します。時間配分の練習を積むことで、TOEICスコアの向上を目指しましょう。
TOEICは時間配分が命!
TOEICは、英検やTOEFLのような他の英語資格試験と比べて、聞いたり読んだりしなければならない英文の量が多い試験です。
リスニング問題が45分で100問、リーディング問題が75分で100問、合計120分で200問の問題を解きます。
TOEICは、じっくり考えて解く力よりも、瞬発的に問題を解く力が求められる試験です。初心者の方は試験時間内に全ての問題を解き終えられないこともよくあります。
TOEICはマーク式の試験ですので、解答さえしてしまえば、正解できる可能性はあります。試験時間内に全ての問題を解き終えるためにも、TOEICでは時間配分が命です。
まず、各セクションに必要な時間を把握し、どれだけの時間を割り当てるべきか計画を立てることが大切です。例えば、リスニングセクションでは一度しか音声を聞けないため、素早く答えを選ぶ練習が必要です。リーディングセクションでは、文章を一通り読むよりも、問題文を先に読んでから関連する情報を探す方法が効果的です。このような戦略的な時間配分を練習することで、時間内に全ての問題に取り組む能力が向上し、結果的にスコアアップにつながります。
時間管理がスコアに与える影響
TOEIC試験における時間管理は、スコアに直接的な影響を与える重要な要素です。効果的な時間配分を行うことで、限られた時間内により多くの問題を正確に解くことが可能になります。例えば、リーディングセクションでは、問題文を先に読んでから関連する文を探す戦略が有効で、これにより重要な情報を素早く見つけることができます。さらに、リスニングセクションでは、質問を予測しながら聞くことで、聞き逃しを防ぐことができます。このような時間管理テクニックを身につけることで、無駄な時間を削減し、各セクションにおける回答の質を向上させることができます。結果として、試験本番での緊張を緩和し、スコアアップにつながるでしょう。
効果的な時間配分の基本原則
TOEIC試験での効果的な時間配分は、スコア向上の鍵となります。まず、各セクションの制限時間を理解することが重要です。例えば、リスニングセクションは約45分ですが、問題数が100問に及ぶため、迅速な判断が求められます。
リーディングセクションでは、75分間で同じく100問を解く必要があります。このため、各パートでの時間配分を意識し、特に長文問題では先に設問を確認してから文章を読む戦略が有効です。実践的なポイントとして、模擬試験を通じて自分のペースを確認し、時間を有効に使う練習をすることが大切です。これにより、試験当日には冷静に問題に取り組むことができ、スコアアップにつながります。
TOEICリスニングの時間配分

TOEICリスニングでは、音声に沿って問題を解きます。よって「1問何秒で解こう」と自分で時間配分をコントロールすることはできません。
その代わりTOEICリスニングでは、問題が放送されている時間に何をするかや、問題と問題の間の時間に何をするかが重要です。
リスニングパートごとの時間配分戦略
TOEICのリスニングパートでは、時間配分が非常に重要です。まずは各パートの基本的な特徴を理解し、それに応じた時間配分を考えることが求められます。リスニングセクションは約45分間で、Part 1からPart 4まであります。特にPart 3とPart 4は会話やトークの内容が長いため、集中力を持続させることが鍵です。
具体的なアドバイスとして、Part 1とPart 2では素早く答えを選び、Part 3とPart 4に向けて集中を高めることが有効です。実践的なポイントとして、普段から模擬試験を活用し、各パートにかける時間を意識的に調整する練習を行うと良いでしょう。これにより、試験当日に焦らず落ち着いて取り組むことができます。
次に、パート1〜4を解く際にどういう時間の使い方をすればいいのかについて解説します。
パート1の時間配分と注意点
TOEICのパート1は写真描写問題であり、リスニングの最初のセクションです。このパートは比較的短いため、迅速かつ正確に回答する能力が求められます。基本的な説明として、パート1は全6問で構成されており、各問題には約5秒の準備時間が与えられます。写真を見てから音声を聞き、慌てずに選択肢を選ぶことが重要です。
パート1では、1問目が始まる前の説明の時間や、問題と問題の間の時間を使って、写真の内容と、そこから連想される英語表現を頭に思い浮かべましょう。写真の細部に注意を払い、音声が始まる前に可能な限り多くの情報を視覚的に把握しておくことが効果的です。また、音声を聞く際には主語や動作を明確に理解することが正答率を高める鍵となります。
パート2の効率的な時間利用法
TOEICのパート2では、短い応答を迅速に理解し、適切な選択肢を選ぶことが求められます。限られた時間内で効率よく問題を解くためには、まず冒頭の指示文を迅速に理解し、その後の問題に集中することが重要です。具体的には、質問を聞いた瞬間に、応答がどのような種類の情報を求めているかを瞬時に判断するスキルを養うと良いでしょう。例えば、質問が「どこで会議が行われますか?」という内容であれば、地名や場所に関連する情報に注意を払い、選択肢を絞り込みます。
また、聞き取る際にはキーワードをメモする習慣をつけ、次の質問に素早く対応できるよう準備しておくことが大切です。このようなスキルを磨くことで、パート2をより効率的に攻略できるようになります。
パート2では、問題用紙にABCの選択肢しか記載されていないため、問題の先読み等はできません。問題の間の時間は休憩時間とし、問題に全力で集中しましょう。
パート3の会話理解と時間管理
TOEICのパート3では、複数のスピーカーによる会話を聞き取り、その内容を理解するスキルが求められます。このセクションでの時間管理は、効率的に問題を解くための鍵です。まず、会話の始めに提供される設問をしっかりと読み、どの情報が必要かをあらかじめ把握しておくことが重要です。これにより、会話中に焦点を合わせるべき点が明確になり、無駄な情報に惑わされずに済みます。
具体的なアドバイスとしては、会話が始まる前に、設問に目を通し、特に「Who」「What」「Why」などのキーワードに注目することです。これにより、話の流れを予測しやすくなり、効率的な聞き取りが可能になります。また、メモを取る際には、話の主題や重要なポイントだけを書き留め、詳細すぎる情報に気を取られないように心がけましょう。
実践的なポイントとしては、日頃から英語の会話を聞く練習を積み重ねることです。様々な英語の音声素材を用いてリスニング力を高めることで、試験本番でも落ち着いて取り組むことができるようになります。これにより、パート3での時間管理と理解力が飛躍的に向上するでしょう。
パート3では、説明の時間や問題と問題の間の時間を使って、1つ先の問題の選択肢を先読みしましょう。
設問と選択肢を先読みして、これからどんな英文が放送されるのかを予測します。そして英文の放送が終わる頃までには、3つの設問を解き終えましょう。
「1つ先読みをして英文が放送されている間に全ての設問を解き終える」これがTOEICパート3を最も効率的に解く方法です。
パート4のスピーチ対策と時間節約
:TOEICリスニングのパート4は、ビジネスシーンや日常生活におけるスピーチを聞き取る力を問われます。このパートを攻略するためには、スピーチの構造を理解し、効率よく情報を整理することが重要です。まず、スピーチの冒頭部分で提示される主題や目的に注目し、話の流れを把握することが時間節約に繋がります。具体的なアドバイスとしては、日頃からニュースやポッドキャストを聞く習慣をつけ、様々な話者の発音やイントネーションに慣れることが有効です。
また、メモを取る際は、キーワードや数字、重要なフレーズに絞って記録することで、スピーチの内容を素早く要約できます。実践時には、問題文を先に確認し、どの情報が問われるかを把握しておくことも重要です。これにより、聞き取り時に注意すべきポイントが明確になり、時間を効率的に使うことができます。
パート4の先読みの方法は、TOEICパート3で解説したものと全く同じで、「1つ先読みをして英文が放送されている間に全ての設問を解き終える」ことが重要です。
TOEICリーディングの時間配分

TOEICのリーディングセクションは合計で75分が与えられ、パート5~パート7の三部構成になっています。そのため、時間配分を考えることが鍵となります。
各パートの時間配分は以下の通りです。
- パート5:合計15分
- パート6:合計18分
- パート7:合計40分
上記の時間配分で問題を解くと、合計で73分となり、2分余ります。
残りの2分は見直したり、よく分からなかった問題に再度チェレンジする時間にしましょう。
パート5での速解きテクニック
TOEICパート5は短文穴埋め問題です。パート5は1問20秒ぐらいのハイペースで解きましょう。このパートでは、文法や語彙の問題が出題され、比較的短時間で解答可能です。
TOEICパート5では、語彙問題・品詞問題・文法問題の3つの問題形式があります。慣れてくると品詞問題・文法問題で、5秒程度で解ける問題も出てきます。
5秒で解ける問題があれば、他の難問に20秒以上の時間を費やすことができるようになります。
パート6の文挿入問題の時間管理
TOEICパート6は、長文穴埋め問題です。パート6とパート5の問題形式はほとんど同じです。しかしパート6はパート5よりも少し長い時間を設けて解くことになります。
これはパート6は長めの文なので、文章を読む量が多くなることが原因です。時短のために空欄の前後しか読まずに問題を解く方がいますが、その方法はおすすめできません。
このセクションでは、限られた時間の中で効率的に問題を解くための時間管理が非常に重要です。まず、文挿入問題に対しては、全体の内容を把握するために、最初に一度全体をざっと読みます。その後、各選択肢を確認し、文脈に最も適したものを選びます。具体的なアドバイスとして、一つの問題にかける時間は1分以内を目安にし、迷った場合は直感を信じて次に進むことも大切です。
最初から完璧を求めず、全体を通して見直す時間を残すことを心がけましょう。このように時間配分を工夫することで、パート6全体を効率よく攻略することが可能です。
パート7の長文読解の攻略法
TOEICパート7は長文問題です。パート7は、1問1分ペースで解きます。
TOEICパート7は、最も時間配分通りに解くのが難しいパートです。なぜならパート7は、パート1〜6までを解いて、最も疲弊した状態で解くパートだからです。
パート7を時間配分通りに解くコツは、設問を常に頭に念頭において、長文を読み進めることです。
パート7では、設問1は長文の前半、設問2は長文の中盤といった形で、設問が順番通りに並んでいます。よって設問1を頭の中に覚えておいて長文を読み、答えが見つかったら、設問2を頭の中に念頭において問題を解くことで、長文を1回読むだけで、全ての問題を解ききることができます。
時間が限られているため、知らない単語に時間をかけすぎないことがポイントです。誤りを避けるためには、設問の指示をしっかりと確認し、選択肢の内容についても慎重に検討することが求められます。これらの方法を実践することで、パート7を効率よく攻略できるでしょう。
リーディングでの速読力の鍛え方
リーディングでの速読力を鍛えることは、TOEICのスコアアップに直結します。基本的な方法として、まずは英文を多く読むことが重要です。日常的に英字新聞やオンライン記事を読む習慣をつけることで、英語の文章構造や語彙に慣れることができます。
具体的には、タイムを測りながら短い記事を読む練習をすると良いでしょう。時間制限を設けることで、読むスピードを意識しながら内容を理解する力が鍛えられます。さらに、重要な情報を素早く見つけ出す「スキミング」や、詳細情報を探す「スキャニング」の技術を磨くことも効果的です。実践的には、過去問を利用して、制限時間内に問題を解く練習を繰り返すと、試験本番でも焦らずに対処できるようになります。これらの方法を続けることで、速読力が自然と身につくでしょう。
TOEICを時間配分内に解き終えるために必要な3つの能力

時間配分が分かっていても、その通りに問題を解き進められなければ意味がありません。TOEICを時間配分内に解き終えるために必要な能力は、以下の3つです。
- 速読力
- 集中力
- 判断力
それぞれ詳しく見てみましょう。
速読力
TOEICは、他の英語資格試験と比べて、短時間で多くの英語を読んだり聞いたりしなければならない試験です。よって速読力が求められます。
速読力があれば、答えを考える時間を多く取れるようになり、正答率が上がります。速読が苦手な状態で時間配分通りに問題を解こうとすると、ほとんど考える時間は確保できませんからね。
速読力を高めるためには、単語帳を使って語彙力を増やすことと、普段から時間を測って制限時間内に英文を読む練習をすることが重要です。
集中力
TOEICは120分の長期戦です。よって長時間一定のリズムで問題を解き続ける集中力が求められます。
最初の方は時間配分通りに解けても、後半になるにつれて疲労が蓄積し、結局最後まで問題を解き終えられないというのは、よくある話です。
120分間集中して問題を解き続ける集中力を身に付けるためには、常日頃から本番形式の問題演習を行うことが大切です。
参考書を使った問題演習だと、10問20問解いて採点をすることが多いですが、試験当日が近づくに連れて、200問通しで解く機会も設けましょう。
判断力
TOEICでは、分からない問題に見切りをつけて次の問題に進む判断力が求められます。
分からない問題に時間をかければかけるほど、時間配分のリズムが崩れ、本来解けるはずの問題が解けなくなってしまいます。
TOEICでは、400点レベルの初心者から900点レベルの上級者まで、全員が同じ問題を解きます。英検のように受験者のレベルごとに問題が分かれているわけではありません。よってTOEIC初心者・中級者の方にとって、分からない問題があるのは当然です。
決められた時間配分をオーバーする前に、解けなさそうな問題には見切りをつけましょう。
まとめ
TOEICの時間配分について解説しました。TOEIC試験において効果的な時間配分は、スコアアップの鍵となります。まず、試験の各セクションにどれくらいの時間を割くべきかを明確に理解することが重要です。
毎回TOEICが試験時間内に全て解き終わらない方は、確実にスコアを損しています。時間配分が分かったからといって、そのまま時間配分通りに問題を解き進められるとは限りません。
しかし普段のTOEIC対策から今回紹介した時間配分を意識しておくことで、確実に本番でも時間配分通りに問題が解けるようになります。
時間は時計でもスマホでも計れます。早速本日のTOEIC対策から、時間配分を意識してみてください。
