「今」「たった今」などの表現は日本語でも英語でもよく使いますよね。
ただ、日本語で話しているときは「今」と言うこともあれば、「たった今」「今この瞬間」などシチュエーションに応じて表現を使い分けているでしょう。
英語でも同様に、「今」の英語表現といえば「now」の印象が強いかもしれませんが、実はさまざまな表現があります。そして、表現によって微妙なニュアンスの違いがあり、使い分けできると表現の幅が広がります。
そこで今回は、「今」の英語表現について解説します。
「now」以外の表現もたくさん紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
「今」は英語で?
「今」を意味する英語表現はたくさんあり、それぞれにニュアンスの違いがあります。
どのような「今」を表しているのかがつかめると、スムーズなコミュニケーションにつながります。
now
「今」の基本表現といえばnowでしょう。
シンプルに「今」を伝えられる表現ですが、特徴としては時間の幅が広いことです。話している人の「今」の感覚によって、時間の幅が変わります。
わたしは5分だけあなたと話したいです。
ごめん、わたしは今とても忙しいです。
この返答の仕方だと、今忙しいのはわかるものの、今この瞬間だけが忙しいのか、1週間後もしくは1か月後も忙しいのか分かりませんよね。つまり、「now」は話し手によって「どのくらいの期間の今」なのかが変わる表現なのです。
また、質問者は今忙しいことは理解できますが、いつまで忙しいのかがつかめないため混乱するでしょう。
そのため、この場合においては以下のように返答するのが親切です。
わたしは今とても忙しいです。来週時間が作れます。
こうすることで、今は時間が取れないが、来週だと時間が取れるのがわかります。
at the moment
「at the moment」も「今」を表現する英語の一つですが、「now」よりもフォーマルな印象があります。
さらに、「瞬間」「するないなや」などの意味があるmomentが使われているため、「now」よりも短い時間の「今」を表現するときに使われるケースが多いです。
ただ、「at the moment」も「now」と同じように、話し手の時間の感覚によって時間の幅がぶれやすいので使うときは注意しましょう。
彼は家にいますか?
彼は今出かけています。
また、「at the moment」が現時点を強調する「今のところ」という意味で使われるケースもあります。
今のところ予定はないです。
right now
「at the moment」と似ている表現に「right now」があるでしょう。
「right now」は「at the moment」の同様に、「now」よりも短いスパンの「今」を表現できます。
ただ、「今すぐ」「直ちに」という意味は「right now」にしかないため、どちらの意味合いで使われているのか判断しなければなりません。
わたしは今授業中です。
こちらは「at the moment」と同様、「今」という意味で使われている表現です。
今すぐ消しなさい。
こちらは「at the moment」にはない、「今すぐ」「直ちに」という意味で使われている表現です。
at this point
「at this point」は「現時点では」という意味です。
pointという単語が使われていることから、過去や未来は関係なく、今この瞬間に注目した表現になります。
わたしが旅行に行く計画は現時点ではないです。
present
「現在」というニュアンスに最も近いのがpresentです。
「at the present」「at the present moment」になると「今のところは」という意味になります。
わたしは今現在の状況が知りたいです。
今のところは安全です。
current, currently
currentはもともと「流れている」という意味がある単語で、形容詞・名詞どちらにも使えます。
現在、currentを形容詞として使う場合は「今の」「現在の」「最新の」といった意味になり、名詞として使う場合は「流れ」「傾向」といった意味になります。currentlyは副詞で「現在は」「今のところ」といった意味があります。
わたしは今の仕事を辞めたいです。
as of now
口語表現というよりも、書面でよく見かける表現が「as of now」です。
「as of now」は「現在」「~現在で」といった意味のフレーズです。
その歌は今のところ人気がない。
「今さっき」「たった今」は英語で?
「今」にはさまざまな表現があり、それぞれニュアンスの違いがあるのがわかったでしょう。
ここでは「今さっき」「たった今」など少しだけ過去のことを指す表現を紹介します。
just now
「just now」といえば「たった今」という現在形のイメージが強い表現ですが、実は過去形としても使える表現です。
今電話できる?
ごめん、ちょうどいま忙しい。こちらからかけ直します。
これは現在形で「たった今」という意味で使われていますね。
あなたは彼がどこに行ったか知っていますか?
彼をたった今見ました。公園に行ったと思います。
これは過去形で「たった今」という意味で使われています。少しだけ過去のことを
表現していますよね。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「今」の英語表現について紹介しました。
「今」といえば「now」が代表的な英語ですが、そのほかにもさまざまな表現があります。
「at the moment」や「right now」、「at this point」などはすべて「今」に関する英語で混同されがちですが、言葉によってニュアンスが異なります。
どのような「今」を表現したいのかによって、適切な使い分けができれば相手とのコミュニケーションがスムーズになるでしょう。
ぜひ今回の記事を参考に、「今」の英語を覚えて英会話で活用してみてくださいね。