日本にも英語圏にもあるイベントなのに、ふたを開けてみたら全然違った意味合いだったり、することが違ったりしてびっくりすることもあるものです。そんなイベントのひとつとして、今回はバレンタインデーをご紹介しますよ!日本では女性が好きな男性にチョコレートをあげる日というのが定番で、そこから派生して会社で義理チョコを配ったり、友チョコをあげあったり、自分へのご褒美にチョコレートを買ったりする日になっていますよね。英語圏ではどう違うのか、ここで改めて知っておきましょう!
英語圏と日本のバレンタインデーの違い
まずは、英語圏と日本のバレンタインデーがどう違うのかを見ていきましょう。この違いを知ると、女性は英語圏へ行ってしまいたくなるかも・・・!?
贈り物はチョコレートではない!?
バレンタインデーと言えばチョコレート!聖ヴァレンティヌスにちなんで、愛の日として知られている日が近づくとお店はチョコレートの甘い香りで満たされます。
しかし! 英語圏では贈り物がチョコレートではなく、お菓子やバラなどの花であることも珍しくありません。むしろそちらの方がポピュラー。愛する人にバラを贈るなんて、やはり海外は情熱的でロマンティックですね。ジュエリーやシャンパンも人気の贈り物だそうです。ということは、英語圏ではバレンタインデーの前にこれらの商品はかなり売れるのでしょう。
ちなみに日本がどうしてバレンタインデーにチョコを贈るようになったのかというと、これはチョコレート会社の戦略の結果です。それを知るとなんだかお金で贈り物が変わってしまったのかと味気ないかもしれませんが、もう完全に定着したところを見ると当時のチョコレート会社はかなり成功したのだと言えます。
また、英語圏ではお菓子はお菓子でも手作りのものはあまり好まれないそうです。日本とは逆ですよね。日本では手作りであれば「気持ちがこもっている」と捉えたり、「本命だ!」なんて思うものです。なぜ英語圏では手作りがあまり良くないと言われるのかというと、衛生的な問題やアレルギーを考えるからだそうです。ここは意外と現実的なのですね。
贈り物は男性から女性へ
日本のバレンタインデーは、チョコレートを渡すのは女性ですよね。しかし、英語圏ではどちらかというと男性が女性にプレゼントを渡します。愛の日ということなので女性から男性にプレゼントをしてもおかしくはありませんが、男性側から愛を伝えることが多いそうですよ?
また、プレゼントした後で予約したレストランに行き、ロマンティックな夜を過ごすというのが一般的な流れになっています。さすが男性のリード力がすごい・・・!まとめると、英語圏のバレンタインデーは男性が女性にプレゼントを渡したり、食事に誘う日ということですね。
男性が女性に愛の告白をする日でもあれば、恋人同士、夫婦同士で愛を伝えあったりする日でもあり、男性が頑張る日と言えます。
男性が女性に告白したり、恋人同士が絆を深めあったり、旦那さんが奥さんに日ごろの感謝を伝えたり、日本とは違い、男性が奮闘する日、それが英語圏のバレンタインです。英語圏以外にもバレンタインデーはありますが、少しずつ習慣が違うそうなので面白いですね。
英語圏の国のバレンタインデー
英語圏の国では、バレンタインデーに男性から女性に贈り物しますが、具体的に英語圏の国の人は、どのようにバレンタインデーを過ごすのでしょうか。
イギリス
イギリスでは、バレンタインデーは17世紀から祝日として祝われています。バレンタインデーは、一年中で最もロマンチックな祝日で、ミステリアスで、伝説と豊かな歴史に包まれています。イギリス人にとって、この日は、自分の気持ちを表し、同情、感謝、愛を表現する機会です。
バレンタインデーの起源はローマ帝国の歴史に根ざしており、支配者の一人であったクラウディウス2世は、最高の兵士は独身男性であると信じられていたため、結婚を禁じていました。 しかし、その頃から、キリスト教の司祭バレンタインが人々の婚約を密かに執り行うようになりました。。
支配者が彼のしたことを知ると、バレンタインはすぐに逮捕され、死刑を宣告されました。処刑の前日2月14日の夜、バレンタイン司祭の彼女は、司祭から「あなたのバレンタイン」という署名入りの最後の手紙を受け取りました。また、異教徒はすでに2月中旬に春の到来を祝っていたという話もあり、この時期は結婚に最適と考えられていました。
中世のイギリスでは、バレンタインデーに恋人たちがこっそりプレゼントを贈り合い、独身の若い男の子たちは、女の子の中から「バレンタイン」をくじで選び、騎士のように彼女たちに憧れて一年中詩や歌を書いていたと言われています。
イギリスでは、17世紀以来、恋人たちの日に花が贈られます。この伝統はフランスから伝わり、ルイ16世がマリー・アントワネットに深紅のバラを贈ったことから始まりました。
そういえば、バレンタインデーにイギリスに滞在したときに、深紅のバラの花束を抱えている男性を見かけたことがあります。イギリスでは、バレンタインデーに男性が女性に贈り物をするという話を聞いていたので、深紅のバラの花束を贈られる女性がうらやましく感じたのを覚えています。
イギリス人はバレンタインデーにあまり高価な贈り物をしません。チョコレートのお菓子、いろいろなお菓子、バレンタイン・カード、テディベアなどが最も人気のある贈り物です。
イギリスでは、花はバレンタインデーに欠かせない贈り物で、同情、優しさ、愛の象徴です。深紅のバラはガールフレンドやボーイフレンドに、黄色と白は知人や親戚に贈られます。深紅のバラは、英語で scarlet roses です。
訳)イギリスでは、花はバレンタインデーに欠かせない贈り物で、同情、優しさ、愛の象徴です。
訳)ブーケでバラの色とその本数にはそれぞれ意味があります。深紅のバラはガールフレンドやボーイフレンドに、黄色と白は知人や親戚に贈ります。
アメリカ
アメリカのバレンタインデーは、1800年代初頭に普及し始めました。この日の流行が始まり、多くの伝統が生まれました。多くの人々にとって、バレンタインデーは愛情を示す日であり、他の人々にとっては、敵を友人に変える日です。アメリカにおけるバレンタインデーの様々な伝統を見てみましょう。
アメリカのバレンタインデーでは、中世の時代、騎士が恋人たちの出会いを手助けしていたと言われています。この伝統は、恋人たちが騎士に色とりどりのハンカチや愛のしるしを腕につけさせたことから、「袖にハートをまとう」として知られています。
アメリカでも、バレンタインデーに花を贈るという習慣は根付いており、この伝統は現代まで続いていますが、当時は、恋人たちが花束を受け取ったとき、その色や種類によって、その花束に込められた感情を読み解くことになっていました。
最近ではカードを交換する代わりにメールを送るのが一般的であるため、カード交換はユニークなものとなっています。アメリカのバレンタインデーは、詩的なバレンタインカードを大量に印刷することで、ようやく商業化されました。アメリカでは、メッセージ付きのバースデーカードもたくさん出回っていますが、メッセージ付きのバレンタインカードもたくさん見かけます。
アメリカのバレンタインデーの祝い方は熱狂的で、他では見られないほど華やかなものです。どこの店も道路も、赤い色の風船などで飾られていて、まるでクリスマスのような雰囲気です。
アメリカのバレンタインデーは、ロマンチックなプロポーズで愛を表現する伝統があります。多くのカップルがこの日を選んでプロポーズをし、二人の関係を次の段階へと進めます。
甘いお菓子の交換は、バレンタインデーに人気のある習慣です。おいしいお菓子にメッセージを添えたキャンディ・グラムは、友人や家族、恋人の間で交換される。この楽しいジェスチャーは、お祝いに甘さのタッチを追加し、相手への気遣いのシンボルです。
バレンタインデーに使われる英語表現
バレンタインデーは愛の日。ですからここからご紹介する英語表現はまるでチョコレートのように甘々です!英語では愛をストレートに表現し、日本語では気恥ずかしくて言いにくさがある「愛してる」や、キザすぎて言えないような表現も言っちゃったりします。英語ではどのような表現で愛を言葉にするのでしょうか。
Will you be my valentine?
これぞキザすぎて使えないよと言われてしまいそうですが、英語圏ではバレンタインデーの日のみに使える特別な表現です。直訳は「私のバレンタインになってくれませんか?」という意味ですが、これは「私の恋人になってください」という意味です。
バレンタインの語源となったのは、聖バレンティヌスです。その聖人になってくださいという言い回しは歯が浮くようですが、しかし好きな人から言われたら有頂天になってしまうような言い方です。英語圏で愛の告白を現地の人にしようと思ったら、特に男性陣はかなり頑張ってこれらの言葉をはっきりと伝えなければいけませんね。
You are my valentine.
同じような言い回しで、「あなたは私の特別な人です」という意味のYou are my valentine.があります。これもお察しの通り、バレンタインデーに使えるあま~い表現です。
愛の告白をする時以外にも、既に恋人同士であったり夫婦になった時にも使える表現として覚えておきましょう。果たして、この表現を使う側になるのか言われる側になるのか・・・。
Would you like to go out with me sometime?
告白するならWould you like to go out with me sometime?はバレンタインデーでなくても使えますが、食事に誘える表現なので気になっている人に言いたいセリフです。「都合の良い時にデートに行きませんか?」というような意味ですね。
いきなり愛していると言うと相手もびっくりしてしまいますから、やはり海外でも食事に誘って仲を深めてから告白という流れもアリ。好きだと言うよりはもう少し緊張しないで言えるセリフですね。
I want to be more than just your friend.
自分が思っていることを相手にしっかり伝えたいなら、「友達以上の関係になりたい」という表現もあります。これはつまりあなたのことが好きだから恋人になりたいという意味ですが、それを少しだけ遠回しに言っている感じですね。
恋愛要素が豊富にある洋画や海外ドラマでは、これと似た告白表現がないか探すのも面白いですよ!「こういう言い方もあるのか」とわかるだけでテンションが上がります。
I love you from the bottom of my heart.
シンプルな言い方が良いからこちらですね。from the bottom of my heartは「心の底から」という意味で、愛しているという気持ち以外にも普通に追加できるので自分の気持ちを強調したい時に使えます。
バレンタインデーの告白にどう言おうか迷っている人達は、その場で自分がどんな言葉を伝えるか自分でもわかっていないかもしれません。言い回しは山ほどあるので自分で自由にアレンジしてみるのも良いですね。
まとめ
英語圏のバレンタインデー事情をお話していきましたが、日本とは大分違うことにびっくりした方も多いのでは?女性から男性へチョコレートを渡すのが日本のバレンタイン。そして男性から女性へお菓子や花、ジュエリー、シャンパンなどをプレゼントし、その後に食事に誘うのが英語圏のバレンタイン。恋愛においては男性が女性をリードして当然という風習があるのかもしれませんね。今の日本は草食系男子が多いので、逆というのはお国柄が出ているのかも・・・?