遺跡巡りは観光の醍醐味のひとつ。日常生活では味わえない空気が味わえる特別な時間ですね。

アンコールワットやエジプトの古代遺跡など、一生のうちに一度は観てみたい古代遺跡はたくさん!

そんな「遺跡」を英語でなんと言うか知っていますか?

今回は、「遺跡」の英語表現をご紹介します。

海外旅行をスムーズに楽しむために、ぜひ覚えておきましょう!

英語の「遺跡」の表現:ruin

英語の「遺跡」の表現

「遺跡」を表す表現はいくつかありますが、代表的なものは、“ruin”と”remain”の2つです。

建物や町の遺跡の場合、”ruin“を使います。

Aさん

Historic ruins were found throughout the park.

広場のあらゆるところで歴史的な遺跡が発見された。

Aさん

I visited the ruins of Roma.

わたしはローマの遺跡を訪れました。

ruin“には「遺跡」以外にもさまざまな意味があります。まずは動詞の意味を確認しましょう。

動詞”ruin”の意味

動詞”ruin“には「破滅させる、崩壊させる、めちゃくちゃにする」などの意味があります。

「壊す」ニュアンスの意味を持つ英語はほかにもあります。たとえば、の”break(壊す)”や”destroy(破壊する)”、”demolish(粉砕する)”がその代表ですね。

break“は部分的な破損や故障で修復ができる程度の破損に用いられる動詞。

destroy“は修復が不可能なレベルの破壊、”demolish“は粉々にした破壊に用いられる単語です。

ruin“は”destroy“と同じように修復ができないレベルの破壊に用いられますが、少し堅いシチュエーションで使われることの多い動詞です。

Aさん

He broke his father’s car.

彼は彼の父親の車を壊した。(→修復可能なレベル)

Aさん

The hurricane destroyed about fifty homes in the area.

そのハリケーンは、その地域の約50軒の家を破壊した。(→完全に破壊され、修復不可能)

Aさん

The old school hall has been demolished.

旧校舎は取り壊された。(→粉砕されており、修復不可能)

Aさん

The earthquake ruined the whole town.

地震が街全体を破壊した。(→修復不可能)

また、”ruin“には「台無しにする、ダメにする」という意味もあります。

Aさん

Our holiday was ruined by rain.

わたしたちの休日は雨で台無しになった。

Aさん

Don’t ruin yourself by drinking too much.

お酒の飲み過ぎで身を滅ぼさないで。

おもしろいところでは、「ダメにする」という意味から転じて「ネタバレする」という意味もありますよ。

Aさん

You’re ruining the movie!

ネタバレしてる!

Aさん

Don’t ruin the movie for me! I haven’t watched it yet.

映画のネタバレをしないで!まだ観てないの。

名詞”ruin”の意味

名詞”ruin”には「遺跡」以外に「廃墟」、「破滅」、「没落」、「破滅の原因」といった意味があります。

 

Aさん

His behavior brought ruin on their relationship.

彼の行いが彼らの関係を破滅させた。

Aさん

Smoking was his ruin.

喫煙が彼の破滅の原因だった。

英語の「遺跡」の表現:remain

英語の「遺跡」の表現:remain

remain“も遺跡を表す英語です。通常は複数形”remains“のかたちで城跡や史跡など建物などの遺跡に用いられます。

Aさん

I want to visit the remains of Mayan one day.

いつか、マヤ遺跡を訪れたい。

Aさん

They found find the remains of an ancient castle.

彼らは古代のお城の遺跡を見つけた。

動詞”remain”の意味

動詞”remain“には「残る、留まる」や「〜のままでいる」という意味があります。

「残る、留まる」

Aさん

He was remaining in the room.

彼は部屋に残っていた。

Aさん

She had to remain there to do some paperwork.

彼女は書類の手続きのためにその場に残らなくてはいけなかった。

ほかにも「残る」の意味で”stay“がありますが、こちらは”remain“とくらべると少しカジュアルな英語。日常会話では”stay“のほうが耳にする回数は多いでしょう。

ただ、”remain“には「前からの動きや状態を継続している」というニュアンスが含まれ、”stay“は必ずしも今も同じ状態である必要はありません。

  • I’m going to stay at home and watch TV tonight.
    今夜は家でテレビを見るつもりです。(今は家にいるかどうかは定かではない)
  • I’m going to remain at home and watch TV tonight.
    今夜は家でテレビを見るつもりです。(今も家にいるし今夜も引き続き家にいる)

「〜のままでいる」

Aさん

She remains as she was.

彼女は昔のまま、変わっていません。

Aさん

That cartoon character remains popular even today.

あのアニメのキャラクターは今日でも高い人気だ。

remain silent”で「黙ったままである」から転じて「黙秘する」という意味になります。

刑事ドラマなどで耳にすることがあるかもしれないフレーズですね。

Aさん

You have the right to remain silent and refuse to answer questions.

あなたには黙秘し質問に答えることを拒否する権利がある。

Aさん

He exercised his right to remain silent.

彼は黙秘権を行使した。

名詞”remains”の意味

名詞の場合は複数形で使うことが一般的で、「遺跡」以外には「残り物、残額」や「遺体」という意味があります。

Aさん

They found skeletonized remains while hiking.

彼らはハイキング中に白骨化した死体を見つけました。

Aさん

I cleared away the remains of a meal.

わたしは残飯を片付けた。

“ruin”と”remains” 何がちがうの?

「ruin」と「remains」 何がちがうの?

ruin“、”remains“、どちらも「遺跡」という意味を持ちますが、それぞれ少しニュアンスが異なります。

動詞では「破壊させる」という意味を持つ”ruin“は「何らかの形で壊れたあとに残ったもの」です。自然災害によって破壊された建物や、戦争や紛争によって破壊された都市などが良い例でしょう。

 

一方”remains”は「以前あったものの一部が残っている状態」。その物体の形状や構造がまだ一部残っている遺跡を意味することが多いです。古代遺跡の遺物などが”remains“の一例です。

まとめ

今回は、「遺跡」の英語表現をご紹介しました。今回ご紹介した”ruin”と”remains”は同じ「遺跡」を表すことばでも、少しニュアンスが異なります。

そのニュアンスが分かっていれば、ガイドブックを見るだけで「構造がまだ残っているのか、ほぼ残っていないのか」をより正確に理解することができますよ。

 

また、それぞれの動詞の意味や名詞の意味も一緒に覚えて、ボキャブラリーを増やしましょう!